英語でさるく 那須省一のブログ
再びキンモクセイ
- 2021-11-03 (Wed)
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前回の項でキンモクセイの香りについて記した。そのこともあり、木曜日の公民館中国語講座のショートスピーチの話題にすることを考えた。書いているうちに何か面白いことでも思いつくだろうと。くだらない笑い話はすぐに思いついた。ここでそれを披露していいものかどうか迷ったが、どうせこのブログを読んでいる人の数は知れているので活字にしても構わないか。
最初に今は黄泉の国におられるあの可愛らしい「きんさん、ぎんさん」に非礼を詫びておきたい。お二人には悪意が皆無であることを。ただ単に「言葉遊び」で頭に浮かんだに過ぎない。その笑い話とは・・。
生前、「きんさん、ぎんさん」が大嫌いな花があったらしい。皆さん、ご存知ですか?それは秋に芳香を放つ有り難いキンモクセイ、ギンモクセイだとか。なぜ?子供の頃、近所の悪ガキどもにからかわれていたからとか。何と言って?「きんも臭え、ぎんも臭え」と・・・。失礼しやした。
冗談はさておき、ネット情報ではキンモクセイの芳香をかぐとトイレのにおいを想起する人が多いらしい。知らなかった。私はトイレのことなど全然思い出さない。ただただ芳香に酔いしれる。私は居間にアロマの香水瓶を置いているが、キンモクセイの香水瓶もあるのだろうか。今度探してみよう。いいことを思いついた。
参考までにキンモクセイを英語で何と表現するのかよく分からない。和英辞書では a fragrant orange-colored olive と記載されている。olive(オリーブ)の一種なのだろうか。
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英語を教えていて学生や一般の受講生に時に説いていることがある。「一人英会話の実践だ」。先日ふと思った。自分は中国語と韓国語を独学していて、全然、この「一人会話」を実践していないではないか。幸い、スマホに「日英中韓」の簡単な文章を立ち所に翻訳してくれる機能があるではないか。重い辞書を持ち歩く必要もない。思い立ったが吉日。早速「一人中国語会話」なり「一人韓国語会話」を始めることにした。
「私は中国語と韓国語を勉強していますが、全然進歩していません。話になりません」という自虐的な文章を口にしてみた。英語だとスマホのお世話にならずとも次のような文章が頭に浮かぶ。“I’ve been studying Chinese and Korean. But the progress is very slow. It’s laughable.”最後の「話になりません」というのはいかにも日本語的な表現だろう。“It’s laughable.” が果たして適訳なのか自信がないが、まあ、これで通じるのではないかと思う。この部分をスマホの翻訳機能に吹き込んでみる。韓国語訳は「말도 안돼요」と出てくる。これはこれでいいのではないかなと思える。中国語では「太不像话了」という文章が出てきた。ネットで確認すると、どうやらこれでそういう意味らしい。
まだ当分は台湾へも韓国へも旅することはないだろう。せいぜいスマホを相手に両国語の腕を磨こう。なお、「私はキンモクセイの香りが好きです」とスマホに話しかけると、なぜか “I like the scent of kingfishers.” という文章となる。「カワセミ」とは言っていない。ひょっとして「キンモクセイ」が “kingfishers” と聞こえるのだろうかしら。
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mobbed & mugged
- 2021-11-01 (Mon)
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ネットの記事の見出しを見てドキッとした。え、あの環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(18)が他の活動家らに襲われたのかと。どうもそうではないような気がするのだが。本文を読んでもそうした記述は出てこない。他の記事を読んで納得した。次のように書かれていた。She received a rockstar reception as she arrived in Glasgow by train before being escorted by police guard ahead of the Cop26 summit, …
そう、私は mobbed という語を見て、とっさに mugged と勘違いしたのだ。mugged ならば「強盗に襲われる」という意味になる。mobbed は(ファンや野次馬らによって)「もみくちゃにされる」という感じか。大きな違いだ。
地球温暖化問題。一昔前には今世紀の末にはなどといった悠長な見方もあったかと思うが、楽観も猶予も許されない喫緊の課題となっているようだ。海外からの報道を読むと、背筋が寒くなってくる。曰く、グリーンランドの氷河地帯で初めて雪ではなく雨が降ったとか、北米の都市では夏に50度を超す暑さを記録したとか、欧州では未曾有の水害に見舞われたとか。このまま温暖化が続けば2100年までに世界の海面は2㍍を超えて上昇し、世界中で6億3千万の人々が海辺から退避を余儀なく運命にあるとか。その責任は今この地球上に住む人類、特に先進国に住む我々にあるらしい!
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日曜日。やはり国民の義務は果たさねばならないかと衆議院選挙の投票に向かった。新聞社の地方支局に勤務していた頃は時に読者に投票を呼びかける記事を書いたこともあったと記憶しているが、心からそう思って記事を書いていたとは思えない。
まあ、それはともかく夕刻、投票所に指定されている近くの中学校を目指し、歩道を歩いていると何やら懐かしい芳香がしてきた。歩きながらマスクを外して芳香をかごうとすると、すぐににおいがしなくなった。残念。キンモクセイの香りだったと思う。私はキンモクセイの香りが大好きだ。
それで、英語教室で読み進めているカズオ・イシグロの “Klara and the Sun” の中の文章を思い出した。ぶっきらぼうだが心根の優しい男の子のリックが幼馴染みで伏せっているガールフレンド、ジョージーを自宅に見舞った場面。二人はちょっと仲違いしていてリックには久しぶりの彼女の部屋訪問だ。仲直りした嬉しさもあり、彼は次のように話しかけ、自爆してしまう。面白くかつ微笑ましいやり取りだ。
“You know one reason I like this room so much? The place smells of you, Josie.’
‘What? I can’t believe you said that!’
‘I meant in an entirely nice way.’
‘Rick, that’s so not what you can say to a girl!’
‘I wouldn’t say it to any girl. I’m just saying it to you.’
‘Excuse me? So I’m not a girl any more?’
英語を教えていてこの smell が出てくると、fragranceは芳香、stinkは悪臭です、smellは中立的なにおいであり、good smell とも bad smell とも言えますと説明している。
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cold gun ではなかった!
- 2021-10-27 (Wed)
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米CNNをネットで読んでいて、何やら映画の撮影現場で重大な事故があったことを知った。事故の当事者である男優の名前はどこかで見たことのあるような気がする。顔写真もどこかで目にしたことがあるようなぼんやりした記憶があるが、すっと分かったわけでは決してない。記事をだいぶ下まで読んで分かった。この男優はあの有名な風刺番組「サタデーナイトライブ」(SNL)でトランプ前大統領を「怪演」している役者ではないか。私は彼が風刺するトランプ氏が大好きで笑い転げていた。
アレック・ボールドウィン氏。トランプ氏以上にトランプ氏の演技が上手ではないかと思っていた。そんなことがあるわけはないか。彼が演じるトランプ氏の愚かな言動に当の本人、トランプ氏はよく名誉毀損で訴訟に持っていかないものだと思ったこともある。日本ではちょっとお目にかかれないほど、政治指導者を徹底的にかつ痛烈に揶揄っていた。
事故、いや事件と呼ぶべきかもしれない惨事はボールドウィン氏が主演を務める映画の撮影現場で起きた。詳しいことは分からないが、どうも、prop と呼ばれる小道具、拳銃が絡んでいて、撮影スタッフがボールドウィン氏に「実弾は入ってない」と言って拳銃を渡したようだ。英語ではそうした拳銃は “cold gun” と呼ばれるらしい。だが、実際にはなぜか実弾が装填されていて、ボールドウィン氏が引き金をひくと実弾が打ち出され、女性の撮影責任者が死亡し、監督が負傷する惨事となった。
現時点ではボールドウィン氏は事件の当事者となったが、重大な責任はなさそうに見える。「実弾は入ってない」と問題の拳銃を手渡した撮影スタッフにかなりの責任がありそうに見える。実際、この撮影スタッフは過去にも撮影現場での安全確保を怠る前歴があり、評判は良くないとの報道も見られ始めている。
この事件を公民館の中国語教室で冒頭のショートスピーチの話題にするべく、頭をひねっている。ボールドウィン氏のトランプ氏の「怪演」が「抱腹絶倒」であり、私は毎回、お腹を抱えて笑い転げていたことを述べようと思っている。「抱腹絶倒」はいかにも中国伝来の四文字熟語のように見える。辞書をひいてみた。似た表現があった。「捧腹大笑」。ピンイン表記では「pěngfù dàxiào」。敢えてカタカナ表記すると「ポンフーダーシャオ」。英語では “thrown into convulsions of laughter” という表現が見えた。「抱腹絶倒」にはちょっと物足りないような気がしてしまう。
気がかりなことが一つ。痛ましい事件の当事者になったことで、ボールドウィン氏がSNLでトランプ氏を「怪演」することはもう二度とないのだろうか。一視聴者としてとても残念に思う。一人だけボールドウィン氏の不運を喜んでいる人物がいるとすれば、トランプ氏だろうか。「罰が当たったわい」とほくそ笑んでいるかもしれない。
いや、巷間伝えられるところによると、トランプ氏は相次ぐ訴訟で不利な状況に追いやられており、やがて法廷の場に出ることを余儀なくされる運びとか。最終的には収監されるとの見方も強まる一方だ。当初望んでいた大統領経験者としての優遇措置もバイデン大統領に拒絶され、有能な弁護士たちからはそっぽを向かれ、四面楚歌に陥りつつあるとか。ボールドウィン氏の不運を笑っておられる気楽な境遇ではないことは間違いないようだ。
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“Wow!”
- 2021-10-25 (Mon)
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スカイプを利用した英語教室で読んでいるカズオ・イシグロの作品 “Klara and the Sun” のパート3の末尾に主要登場人物で病弱な少女、ジョージーが死ぬのが怖いと言って母親にすがるシーンが描かれている。“Don’t want to die, Mom. I don’t want that.”
誰だって死ぬのは怖いだろう。私もそうだ。まだまだ先の話と思っているから怖いという切実な恐れは抱いていないが、やがてそうなる日が来るかもしれない。それはともかく、毎朝読んでいるキリスト教の祈祷書に次の一節があった。死期が迫った人のもとを訪れた友人から聞いた話として紹介されていた。次のような記述だった。
They went to say goodbye and sat together with the family in her last moments. She had not spoken for hours and her breathing was slowing down. In her final moment she uttered a single word. Her last as she journeyed from here to there. Loud and clear, the word was heard. “Wow!” she said. And took her final breath.
私はこれとそっくりの話を読んだ記憶がある。アメリカの著名なビジネスマンが息を引き取る間際の言葉が書かれていた。私の記憶が正しければ、その最期の言葉も “Wow!” だった。なぜ臨終の言葉が “Wow!” となったのか、我々には知る由もなく、想像するしかない。実は私はずっと考えてきている。なぜ、「おお!」という驚きというか感嘆というか、まあ普段は滅多に発しない言葉を口にしたのだろうかと。
私なりの推測はこうだ。この世からあの世に旅立った人は黄泉の国にたどり着いた時点でおそらく、先に旅立ったゆかりの人々がこぞって出迎えに来ているのではないか。例えて言えば、小学校時代の校庭で挨拶をする校長先生のように演壇に立つ自分(故人)がいて、眼前には数多くのゆかりの人々が微笑みながら歓迎の意を表している。「よくやって来たな。懐かしいな。元気でいたか」。「いや、元気じゃないから皆さんとこうして再会できているんですよ」と私なら軽く笑いを取っていることだろう。
そう考えると、死ぬのもそう怖くはないような気もする。特に天寿を全うしてごく自然に死期を迎えるのであれば何も注文をつけることはないのではないか。できれば、「嗚呼、面白い人生だった。何も悔いはない。さあ、次はどんな展開が待っているのだろう」というような気になれば最高だろうと思う。
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今年から通い始めた韓国語の無料講座。今月から後期教室が再開された。講師の先生が変わり、受講生も大半は知らない人たちだ。何年も通っているベテランの受講生が多いようで私にはまだ笑えないところで笑っている。私は辞書を引き引き、付いていくのがやっとの状態だが、独学の身には大いに勉強になっている。第一、初歩的なことも忘れているかおざなりに学習してきたので身についていないことに気づかされている。
例えば次のような文章。「韓国語を勉強して6年になります」。韓国語では「한국어를 공부한 지 6년이 됐어요.」となる。私は됐어요と되었어요が同じ意味の表現であり、通常は短い됐어요が好まれるということを知らなかった(忘れていたのかもしれない)。ここ数年は中国語の学習の方が楽しいと思っていた罰が当たったような・・・。
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「インドア派」は「室内族」
- 2021-10-21 (Thu)
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前項でスマホに日英中韓の翻訳機能があることを知り、重宝していることを書いた。その通りなのだが、やはり限界はあるようだ。音声吹き込み方式の限界と呼ぶべきかもしれない。先日は「私はインドア派(の人間)です」という文章を翻訳してみた。英語では “I’m an indoor person.” と見事な英文が出てきて嬉しくなった。中国語では「我是印度派。」という文章が出てきた。「インドア」という音声が国の「インド」という語に直結するようで、何度発声しても「印度」が登場する。
辞書やネットをあれこれ調べた結果、「インドア派」は「室内族」という語があり、「アウトドア派」は「户外族」という語があることを知った。日本人には漢字の意味合いから何となく理解できる。思えば昨今のコロナ禍もあり、世の中には「室内族」の人間が急増したのではないかと思う。かく言う私もこのところずっと「室内族」になっている。YouTubeや無料のAbemaTVを毎日、何度も何度ものぞいている。太るはずだ。
◇
AbemaTVでよく見る番組の一つに麻雀番組がある。「Mリーグ」という番組名で、32人のプロ雀士が8チームに分かれて半年以上の長期戦でしのぎを削る。これは暇さえあれば見ている。私は本来、麻雀大好き人間であり、以前に書いたことがあるが、学生時代には一か月の家庭教師代が一晩の麻雀で露と消えた苦い思い出もある。爆砕の才能はあっても博才はなかったようだ。
それで「Mリーグ」のお話。麻雀をある程度打った経験があると、プロ雀士の打ち方も我々素人の打ち方もそう大差はない(ように見受けられる)。将棋のプロ棋士の指し方が素人には到底想像もつかないのとは訳が違う。将棋と麻雀の根本的な差異でもある。
まあ、それはそれとして、麻雀はパソコンの画面を通して見ていても楽しい。ギャンブルからすっかり足を洗った私は次に実際の卓を囲むのはいつの日になるか分からないが、見るだけのギャンブルは馬券を買わない競馬と同様、神様も許してくれるだろう。だから良心の呵責を覚えることなく画面を眺めることができる。以前にも書いたが、麻雀用語には当然のことながら、中国語の語彙があふれている。学生時代にはごく当然のごとく、「チー」と発声して、上手の打牌から必要な牌を拾っていたが、これが中国語の「食べる」意の「吃」であるとは当時は思いもしなかった。ルールに従って「チー」と発声していたに過ぎない。
麻雀ではあと1牌がそろえば、和了つまり上がり形となるのを前に、立直(リーチ)をかけることがある。そうすれば、自分の手を少なくとも1翻高めることができる。最近気がついたのだが、「Mリーグ」ではリーチの発声があると、画面にアルファベットのREACHの文字が流れるようになっている。英語の「到着する」の reach という語だ。私はこの文字を見るたびに強い違和感を覚える。
我々が麻雀をしている時に「リーチ」と発声するのは、英語の reach という感覚ではない。あえて言えば、中国語の「立直」をイメージした「リーチ」だ。実際の音に落とすとreach ではなくむしろ、leech だろう。でもこれは英語では血を吸う「ヒル」を意味する語。相手の有り金を情け容赦なくむしり取る行為なら leech と呼べるかもしれないが・・・。
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スマホの翻訳機能
- 2021-10-16 (Sat)
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プロ野球は去年の優勝チームがセパともに苦しんでいる。ソフトバンクホークスの不振はよく分からないが、巨人の場合は原監督の自業自得だろう。よって同情の余地なし。
プレーオフに入った大リーグは面白い。ホームチームの熱狂的声援はコロナは大丈夫かいなと思ってしまう。アリーグのチャンピオンを決めるシリーズはアストロズとレッドソックスの戦い。土曜日の初戦を見ていて思ったことがある。なぜか、主審のコールがテレビ画面からよく聞こえるのだ。ボールの判定であれば時に「アウトサイド」(外過ぎ)とか「インサイド」(内過ぎ)などと叫んでいる。こちらは見ていて良く分かるので参考になる。プロ野球ではない経験だ。是非、取り入れてもらいたいと思う。
◇
少し前にスマホで日英中韓の翻訳機能があることを知り、重宝している。もっと多くの言語にも活用できるのかもしれないが、今の私には英中韓で十分だ。機械翻訳の危うさは以前から指摘されてきていたが、スマホのこの機能は優秀だ。こちらの日本語の発声が不明瞭だと上手くいかないが、誤訳のケースにはまだあまり遭遇していない。海外旅行の折などには簡易な通訳機として活躍しているのかもしれない。
スマホの翻訳機能を使い、次の文章を英中韓に翻訳してみた。「僕はスマホの使い方がよく分からないんです」。私の本音でもある。英文を確認する。“I don’t really know how to use my smartphone.” これで問題ないかと思う。中国語。「我不太懂智能手机的使用方法。」。韓国語。「저는 스마트폰 사용법을 잘 몰라요.」。日韓では「スマホ」というキーワードが主語の直後に表現されているが、英中では文末に置かれ、「よく分からない」という述語(動詞)が日韓では最後に置かれている。
語彙のチェックはしっかり紙の辞書を手で繰って調べたいが、文章のチェックはスマホが早くて便利だ。発音の確認もできる。我々は今、凄い技術革新の時代に生きていることを実感せざるを得ない。とここまで書いて、次のようなことを夢想した。このまま技術革新が進展すれば・・・。中国に短期出張することになった人が出発前にその錠剤を服用する。錠剤のエキスが脳内にしみこみ、たちどころに中国語を理解、話せるようになる。まるで母国語のように。錠剤の価格にもよるが、通常は1週間程度で効果が薄れ、やがて中国語の力は失われる。身体への悪影響は全くなし。英米に行くのであれば英語用の錠剤、ロシアに行くのであれば露語用の錠剤を購入すれば済む。
そういう時代になれば、趣味の範疇を超えて外国語を学習したいと思う人はまずいなくなるだろう。学校教育の場から英語の時間が激減するかもしれない。韓国語のドラマを韓国語で楽しみたければ、30分、1時間単位で効能が持続する安価な錠剤もあり、そうしたものはコンビニで気軽に買うことができる。多くの外国語教師が失職し、語学関連産業も軒並み業種転向を余儀なくされる・・などと夢想する。言葉が異なることによる誤解の可能性は解消する。母語で考え、母語を語れば、口から出てくるのは英語であり、中国語、韓国語なのだ。信じ難い画期的な革新。ただ、これが果たして全面的にいいことなのかどうか、よく分からない。否定的にとらえる人も少なくないことだろう。
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the greatest rivalry in sports!?
- 2021-10-13 (Wed)
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大リーグのプレーオフ。ナショナルリーグは宿命のライバルがリーグチャンピオンシップに進出する権利をかけて激突している。ロサンゼルスドジャースとサンフランシスコジャイアンツ。今回、地元紙の記事をネットで読んでそのライバル意識の凄まじさを改めて知った。プロ野球では巨人阪神のライバル関係が話題に上るが、そんなものではないようだ。
ロサンゼルスとサンフランシスコはともにカリフォルニア州にある都市。日本からアメリカに渡航する場合、日本に近い西海岸にあることから、いずれかに着陸するケースが多いのではないかと思う。私も2011年に『アメリカ文学紀行』を書くために米国を旅した時にロスから旅を始めた。ロスの後にシスコに向かったが、どちらの都市もいい思い出があり、甲乙付けがたい。ただし、ロスではドジャースのホーム球場に足を運び、試合を観戦したこともあり、日本人プレーヤーにも馴染みが深いことからロスに軍配を上げたい。
ドジャースもジャイアンツもともにニューヨークが発祥の地らしい。西海岸に移り、ナリーグの西地区に属している今もライバル関係は引き継がれている。私が読んだ記事は次のように始まっている。They first met 131 years ago in Brooklyn. They have played 2,535 games, from sea to sea, through many lifetimes, across three centuries, fighting with bats, brawling with venom, fans chanting, players taunting, cities dancing, cities aching. It is the greatest rivalry in sports. Nothing compares, nothing comes even close. No other duo can match their enduring animosity, their endless competitiveness, …。the greatest rivalry in sports と断じていることに彼らのプライドを感じる。さすが、カナダを含めてもたかだか参加二か国に過ぎないのに、プレーオフの最終段階をthe World Series と胸を張るお国柄だ。
水曜日。仕事も用事もなく、朝からたっぷりとドジャースとジャイアンツの対戦を楽しんだ。対戦成績はジャイアンツの2勝1敗。ドジャースはこの日の試合に負けると1勝3敗となり、リーグチャンピオンシップに進むことができず、プレーオフ敗退が確定する瀬戸際のゲーム。日系のデーブ・ロバーツ監督が率いるドジャースに肩入れしながら観戦した。果たせるかな、ドジャースが粘るジャイアンツを7対2で突き放し、タイに持ち込んだ。
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二三日前の英字新聞ジャパン・ニュース紙の見出しに手が止まった。Youthquake will drive millions of Africans on trek to Europe という見出し。youthquake という語を初めて目にした。アフリカの国々は日本を始めとした先進国と異なり、若い世代が圧倒的大多数を占める。彼らは汚職や腐敗、内戦、犯罪の多発などから将来に希望が持てず、海外、特にヨーロッパに移民、逃避行する道を選択している。そうした事態をyouthquake と形容している。活字を見ただけで何となく意味合いが類推できないことはないか。
記事によると、例えばアフリカ一の大国ナイジェリアはこのまま人口増が推移すれば、60年後にはヨーロッパの全人口を凌駕する運びだとか。ナイジェリアの現在の人口は推定約2億人。ヨーロッパの全人口はおそらく約7億5千万人。やがてナイジェリア一国でヨーロッパを上回る人口予測とは驚きだ。youthquake の是非はともかく、それが途上国、先進国双方に混迷と騒乱をもたらす危険性は否定できないだろう。
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