英語でさるく 那須省一のブログ
中国語もチョアヨ!
- 2016-02-10 (Wed)
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ケーブルテレビの多チャンネルを走らせていて、とあるチャンネルでふと手がとまった。それまでは一度も見たことのない局だった。クリックしてみた。中国語が聞こえてきた。どうも中国の放送局のようだ。「春節」という漢字が見え、なにやらおめでたいときを祝っている特番のよう。歌あり、マジックあり、コントありといったバラエティーショーだった。日本で言えば紅白歌合戦のような特番らしいということが分かった。そう言えば、中国が旧正月の春節を迎え、福岡市は中国からの爆買いの観光客が押し寄せているとのニュースに接したばかり。中国の人々はお正月にはこんな番組を見ているのか。
改めて画面の上部を見ると、「CCTV」という文字が見える。「中国中央電視台」。中国の国営放送だ。ケーブルテレビを見るようになって3年以上になるが、このときまでCCTVが入っているとは知らなかった。ここ数日暇があれば、CCTVにチャンネルを合わせている。これまでは中国語には特段の親近感を抱いていなかった。それが変わった。意味はもちろん皆目分からない。中国語と思われる漢字の字幕も全く意味不明。それでも、少し温かみを感じるようになった。私は今独学に励んでいる韓国語の次には中国語を独学しようと夢想している。それがいつのことになるか分からない。来年か再来年、あるいはもっと遅くなるかもしれない。それまでは時にCCTVで中国語の生の音声に触れることに決めた。「瓢箪から駒」(It was only a joke, but it has come true.)ともいうではないか。
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米国の恩師から、メールが届いた。彼は米国のメディアで日本に関する記事とか興味深い報道があるとこちらの注意を「喚起」してくれているが、今回のも面白かった。米国の公共ラジオ放送「NPR」の報道で、韓国の海の幸を紹介した記事だった。見出しが振るっている。“Hold your nose and take a bite: The odd appeal of a South Korean fish dish” とある。「食べる前に息をとめる」必要があるのか。写真を見る限り、そう食欲はそそられない。
韓国・全羅南道の木浦の名物として知られるエイ(skate)の刺身。
韓国人でも敬遠したくなる臭気に関し、次のような記述があった。Most South Koreans shake their head at eating hongeo. This fermented skate dish has a sharp, pungent aroma—one might describe it as a heady mix of public toilet and wet laundry left untended for days—and a hard-to-swallow texture of chewy flesh and crunchy cartilage. But in Mokpo, it is a beloved meal and a vital part of the local economy.
公衆トイレの臭気に何日も濡れたままほったらかしにされていた洗濯物の臭いを混ぜたような、鼻をつく、刺激臭とは凄い。それでも食べれば精がつき、木浦周辺では大切な冬の味覚。これが食卓にのっていないと地元の人々はがっかりする食物なのだとか。価格は決して安くはないようだ。出合ってみたいような、遠慮したいような・・・。
興味がおありの方は次のサイトへどうぞ。
http://www.npr.org/sections/thesalt/2016/02/08/464713766/hold-your-nose-and-take-a-bite-the-odd-appeal-of-a-south-korean-fish-dish
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まだ「ステップ」だ
- 2016-02-07 (Sun)
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大学の後期の授業が先週すべて終了した。これから試験の採点及び評価をして、新年度の授業の新しいシラバスに手を入れれば、しばらく静かな日々を送れることになる。「小人閑居して不善をなす」を戒めに、「忙中閑あり」ではなく「閑中忙あり」にしなくてはなるまい。「不善」を防ぐ手の一つは韓国語の学習及び韓国への旅だ。とりあえず、釜山を訪ねようと思っている。博多港から釜山港へフェリーが出ている。フェリーで行こう。決めているのはそれだけだ。
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立春、節分、誕生日が続いた。このブログでも過去に書いたが、「人生7掛け論」(注)を信奉している私はまだ40歳代の日々だと思っている。人生を陸上競技・三段跳びのホップ・ステップ・ジャンプに例えれば、やっとステップの域に達した段階だろう。ここまで到達するのに、ずいぶん長いことかかったが。
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母国に戻った学生時代のアメリカ人の恩師と米大統領選についてメールをやり取りしていて、共和党はキューバ系の両親を持つ44歳のマルコ・ルビオ氏が台風の目となりそうだということで意見が一致した。この秋に民主党候補に立ち向かっているのはルビオ氏となるのかもしれない。これから他陣営の集中砲火が待ち受けているだろうが。
民主党はバーニー・サンダース氏が本命のヒラリー・クリントン氏を脅かす存在となっているだけに、このところ、彼の履歴を詳述した記事を目にすることが多くなった。74歳とその「高齢」が目を引くが、彼の政治信条・考え方もこれまでの大統領候補とはだいぶ異なるようだ。彼は今回の大統領選のために民主党に入党したのであり、これまでは民主社会主義者であることを標榜してきた政治家だったとか。
これだけでも十分異彩を放つが、彼の宗教観もユニークだ。保守層を意識して信仰心を強調する政治家が多い中、彼はユダヤ系の出自であるにもかかわらず、神との間に一定の距離を置いている。ジャパンニュースで読んだ米ワシントン・ポスト紙によると、テレビのトークショーで神を信じるかと問われた彼は直答を避け、“I am what I am. And what I believe in, and what my spirituality is about, is that we’re all in this together.”と答えている。少し荒っぽい訳だと、「私は私。今さら変えられようもない。私が信じているのは、神の存在にしても、我々はこの地球上で誰も逃れられない同じ運命にあるということだ)と答えている。
ポーランドからアメリカンドリームを求めてやって来たユダヤ人の移民を父親に持つ彼は次のようにも語っている。親近感を抱かざるを得ない。“I want to be treated with dignity and respect, and I want other people to be treated with dignity and respect. I think it’s important that a sense of morality be part of our politics.”(私は人から丁重に、尊敬をもって遇されたく思う。私だけでなく、人は誰でもそうされるべきだ。この国の政治にも他者の立場を思いやるそうした倫理性が常に流れていることが大切だと思う)
(注)「人生7掛け論」(注)の英語表記は続で。
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クリントン氏の黄信号
- 2016-02-02 (Tue)
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今日(火曜)は米大統領選の民主、共和両党の候補指名争い第一弾、中西部アイオワ州の党員集会の模様を米CNNテレビのライブ放送で見た。政治ショーのようだった。
共和党では保守派のテッド・クルーズ上院議員が大富豪のドナルド・トランプ氏を抑えて勝利した。世論調査ではリードしていたトランプ氏を逆転した番狂わせなのだろう。トランプ氏はクルーズ氏への「敗北」が判明した後、「アイオワで二位になったことを誇りに思う」と悪びれることなく支持者への謝意を表明した。とはいえ、カナダ生まれのためクルーズ氏の国籍に疑念を呈するなど、このところ痛烈な皮肉を浴びせていたライバルの後塵を拝し、しかも、若手のマルコ・ルビオ上院議員にも差のない三位に追い上げられたことで、向かう所敵なしの感のあった不動産王の心中やいかに。
民主党の党員集会は下馬評の高かったヒラリー・クリントン前国務長官が左派のバーニー・サンダース上院議員に肉薄され、大接戦の末に辛うじて第一位の座を獲得した。民主社会主義者とも称される74歳のサンダース氏がここまでクリントン氏に肉薄するとはほとんどの人が想像していなかったのではないか。サンダース氏の集まりはまるで指名獲得を手中にしたかのような高揚感にあふれていた。クリントン氏の集会も夫のビル・クリントン元大統領や娘のチェルシーさんが登壇し、それなりの熱気を見せていたが、この夜最も盛り上がっていたのは間違いなくサンダース氏の集まりだった。
サンダース氏の口からはこの国で進む貧富の差の拡大を背景に、ステータスクオ(現状維持)を糾弾する言葉が飛び出していた。クリントン氏やその他の陣営と異なり、サンダース氏の選挙資金は個人の寄付金で賄われ、1人当たりの平均寄付額はつましい27ドルだとか。ステータスクオ打破を訴えるサンダース氏のこの夜のスピーチは例えば——。
「アメリカの人々はアメリカという国の建国の理念が昔も今も公正さ(フェア)にあることを知っています。アメリカの富裕層の中でも0.1%というわずかな人たちの富が国民の90%の富と大差がない現実はフェアとは言えません。国民を二分して下半分の人々の富を合わせても最上位のたかだか20人の富よりも少ないという状態もフェアとは言えません。さあ皆さん、荒療治の心構えができていますか。私はそう信じています。私がここで言う荒療治とはアメリカの経済を億万長者だけのものではなく、日々働いている人々の家族のためのものに創り変えるということです」(What the American people understand is this country was based and is based on fairness. It is not fair when the top 1/10 of 1% today owns almost as much as wealth as the bottom 90%. It is not fair when the 20 wealthiest people in this country own more wealth than the bottom half of America. So you guys ready for a radical idea? Well, so is America. And that radical idea is, we are going to create an economy that works for working families not just the billionaire class.)
CNNテレビによると、アイオワ州の民主党の党員集会では若者層(17-29歳)の実に84%がサンダース氏に投票したという。大学卒業後に仕事を見つけられず、親元に居候の形で里帰りし、職探しをしながら在学中の奨学金の支払いに四苦八苦している若者の怒りが垣間見える。アイオワで灯ったクリントン氏の黄信号はどう変化していくのだろうか。
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ファイティ=頑張って!
- 2016-01-31 (Sun)
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先週末、宮崎に戻った。縁あって宮崎日大高校で英語進学科の一二年生に話をさせてもらった。高校生に講演をするのは随分久しぶり。彼らの若い感性にどれだけ響く話ができたか甚だ心もとないが、楽しいひとときを過ごさせて頂いた。
「国際報道今昔」と題して、アフリカ特派員だった頃のことを中心に振り返った。ネットやスマートフォンなど昔と比べれば信じ難いほどの技術革新の時代に生きていても、メディアの核心は新聞にあると思っている。日々の紙面に時代を象徴する言葉があり、そうした刺激が脳細胞を活性化する。できうる限り、実際の紙面を手に取って記事をじっくりと読み、思いを馳せるようにして欲しいと訴えたつもりだが、はてさて真意は伝わったかどうか。
嬉しかったのは、私が今独学に励んでいる韓国語の話題を振った時、彼らが予想以上の反応を示したことだった。私は冒頭思いつくままに「アンニョンハセヨ!」と壇上から呼びかけた。すると、多くの生徒が間髪を入れず、「アンニョンハセヨ!」と返してきたのだ。え、何で!何でそんなにスムーズに返答するの?と私は少し面食らった。それで思い出した。前夜に今回の講演会を企画して頂いたK先生、T先生と歓談していて、宮崎日大高校では韓国語と中国語を第二外国語として学んでいると聞いていたことを。
高校の段階からアジアの隣国の言語を学ぶとはすばらしい。私の高校時代には考えられないことだ。卒業後もこのまま学習し続ければ、隣国の言葉の達人となれる可能性大だ。欧米の言語と異なり、韓国語や中国語は日本語と共通の土壌がある。
やがて韓国を歩く旅に出る予定であることも講演の中で語った。講演の最後に女生徒の一人が「韓国を旅する目的は何ですか?」と尋ねてくれた。幾つか心に秘めている目的はあるが、その一つは韓国で今どのような英語教育が実施されているのかを見てみたいことだと答えた。韓国人の方が日本人よりも英語が上手だと言われている。母音や連音など音韻的な要素も関係していると思うが、彼らの積極的な「国民性」も一因しているのかもしれない。彼らはとにかくしゃべる、ミスを怖れない、そんなところが関係しているのではないか。
講演の中でちょっとした質問をすると、手を挙げて答えることはせずとも、頭に浮かんだ答えを口にする生徒も少なくなかった。そういう姿勢を私はとてもいいと思う。まず、とにかく口にしてみる。それが正答であろうと誤答であろうと構わない。口にすることでコミットする。それによって何かが自分の中で動く、動き出す。口にしなければ、何も動き出さない。語学の学習はそれが基本だと私は思っている。黙読も良いが、語学の勉強には精力的な音読が欠かせないと思う。初めて出合った語は声に出し、手を動かし(書く)、耳で確認して初めて、身の内に宿るのではないか。何度も何度も繰り返して。
ネルソン・マンデラ氏との単独会見のテープとか米英文学紀行の旅のこぼれ話とか聞いてもらいたいことは多々あったが、時間の制約ゆえにごく限られたことしか話せなかった。最後に私の好きなことわざ、Practice makes perfect.(習うより慣れろ)と、さらに語学学習の要諦とも言える、To err is human, to forgive divine.(過つは人の常、許すは神の心)という金言を紹介した。
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再び「コピ」(coffee)
- 2016-01-25 (Mon)
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中東から流れてくるイスラム過激派に絡む新聞紙上のニュース。このところ、ほとんど見出しを眺めると、読み飛ばしている。イスラム世界との接触に乏しく、中東情勢に疎い身には理解しづらいことも一因しているが、シリア内戦に至っては敵味方の関係が錯綜しているようで、このところ何度も似たようなニュースを読まされているような感じだ。
英字紙「ジャパンニュース」が英タイムズ紙の特集紙面を転載する日曜日。‘Isis says I am next one: they will cut off my head’(イスラム国が「次はお前を処刑」と宣告) という見出しに引き込まれるかのように、久しぶりにシリア内戦を報じた記事をじっくり読んだ。この見出しの下には He and his friends risk everything to expose the grim reality of life in Raqqa. Abdel-Aziz al-Hamza describes how his group is defying Isis and putting their lives at risk with the use of social media. (アブデル・アジズ・アルハムザは友人たちとともにイスラム国にひるむことなく、ラッカの人々が余儀なくされている悲惨な現実をソーシャルメディアを駆使して命がけで伝えている)という袖見出し的な要約文が見える。
この記事で紹介されているアルハムザ氏はラッカ出身の24歳の青年。彼はラッカの人々が内戦が勃発するまではごく普通の暮らしをしていたと語る。ラッカはシリア北部のユーフラテス川のほとりにあり、人口約22万人。イスラム教スンニ派が大多数の都市だが、内戦前までは住民は飲酒も喫煙も自由に楽しめたという。シーア派やキリスト教徒とも共存していた。しかし、イスラム国に支配されるようになった二年ほど前から、体制に非協力的な人々は次々に処刑される恐怖政治が到来。圧政により日々の食べ物にも事欠き、性の奴隷として強奪される女性も続出しているという。
アムハムザ氏は反イスラム国の行動ゆえに彼らから命を狙われたため、トルコ経由でドイツに逃亡。彼にとって目下の敵は残酷な圧政を敷くイスラム国だが、真の狙いは「イスラム国よりもさらに多くの一般市民を殺害して」きたアサド政権打倒だという。いつの日か祖国に再び戻る夢も捨てていないと語っている。彼らの精神的タフさに敬意を表したくなる。(アルハムザ氏の言葉は続で)
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韓国語の発音に苦労している。素人程度の知識であえてここに書けば、二種類ある「オ」という母音が厄介だ。なかなかその違いを聞き取るのが難しい。従って言うのも難しい。これに激音や濃音の要素が加わるとさらに難儀。プールで歩きながら、退屈しのぎを兼ね、手を口にかざして音が外に漏れないようにしながら、この二つの母音の練習に励んでいる。
激音は息を激しく出す。この激音に関して、私が今手にしている本には次のように書かれている。「韓国人が聞いて、『あ、この人ネイティブスピーカーじゃないな』と感じるポイントの一つが激音です。激音をきっちり発音できないと、ピリッと引き締まらず、ぼやけた印象の韓国語になってしまいます」
例えば、コーヒー。前にも書いたが、韓国語で
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英語の早期教育
- 2016-01-22 (Fri)
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大学で非常勤講師として英語を教えるようになって以来、英語や語学関連の本をよく読むように心がけている。一番最近に読んだのは『英語学習は早いほど良いのか』(岩波新書)。昨夏に出たばかりの本のようだ。著者はアメリカの大学の准教授、バトラー後藤裕子氏。書店の書棚で背表紙のタイトルに惹かれて思わず購入した一冊だ。
例によってマーカーを走らせた部分を紹介すると————。第1章の冒頭で筆者は次のように述べている。早期英語教育への関心とその低年齢化の背景には、「言語学習の開始は、早ければ早い方が良い」という前提がある。そして、その理論的根拠としてよく引き合いに出されるのが、「臨界期」という概念である。
以前に読んだ『現代英語学へのアプローチ』(英宝社)ではこの「臨界期」は次のように説明されていた。「言語能力が生得的に人間に備わっているものだという考え方は、アメリカの生物学者のレネバーグ(Eric Lenneberg)の研究によって支持される。・・・もし人間の言語獲得能力が生得的に決定づけられたものであるなら、・・・ 臨界期というのは、この時期が過ぎてしまうとその行動を達成するのが不可能、もしくは、困難になる時期である。言語習得における臨界期は、思春期の始まる頃、つまり12歳前後だろうと言われている。この時期を過ぎたあとの言語学習によって、母語話者のレベルにまで言語能力を到達させるのはかなり難しくなる」
バトラー後藤裕子氏は「年齢による制約は存在するが、臨界期のような特別な期間は存在しないと考えている」と懐疑的だ。年齢の要素も重要だが、それよりも「年齢が他の要因と複雑かつダイナミックな相互作用を繰り広げているのだと提案したい」と。
文科省は2020年からは全国の小学校で3年生からの英語教育導入を図る計画だが、英語早期教育に否定的な考えに立つ教育関係者も少なくない。バトラー後藤裕子氏はこの点について次のように論じている。「日本のように、世界的にみるとかなり言語的にも文化的にも同一性の高い社会では、外国語の学習を早期に開始したとしても、それによって母語との接触が大きく制限されることはないだろうから、母語の習得が危ぶまれるということはない。日本の早期英語教育をめぐる議論で、早く英語を導入すると、日本語に悪影響を及ぼすことを懸念する人もいるようだが、そのような懸念を裏づけるような実証データは、筆者の知るかぎり存在しない」
英語教育のプロの主張だけに拝聴に値する。バトラー後藤裕子氏はただし「早期に英語学習を始めても、ネイティブ・スピーカーのような発音にはまずならない」とも断じている。そもそも始めからネイティブのような発音や英語にこだわる時代ではなく、「現代では英語を母語としない人同士の英語でのコミュニケーションが爆発的に増大している。だから、特定の母語話者の発音の習得にこだわる必然性はなくなってきている。そうしたことに膨大なエネルギーと時間、資金を使うよりも、コミュニケーション上、誤解されないような聞きやすい発音をめざせばよいのだ」とも。全く同感だ!
英語教育に日本以上に熱心な韓国及び韓国人の英語についても、『英語学習は早いほど良いのか』には興味深い記述があった。それは続で。
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貧富の格差
- 2016-01-20 (Wed)
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ケールテレビで「KBS演技大賞」とかいう、韓国では昨年末に放映された特別番組を見た。延々4時間近い番組だった。KBSは日本で言えば、NHKのようなものかと思っていたが、登壇した美男美女の俳優陣がKBSへの感謝を異口同音に口にしていた。韓国のテレビ局の存在意義は日本のそれをはるかに超えるようだ。これもやがて韓国の旅で確認したい。
私がこのところずっと楽しみに見ている番組も昨年の制作であり、番組の出演者が何か賞を取るかと興味を持って見たが、案外の結果だったようだ。一つにはストーリーがあまりに「出来過ぎ」というか、ステレオタイプ的な人物描写が災いしたのではと感じた。私は韓国語の学習という目的がなかったら、途中で
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大学の授業で異文化理解というテーマで教えている関係で、世界の貧富の差のことについて調べていて、国際NGO「オックスファム」が発表した報告書のニュースに出くわした。読売新聞夕刊(19日)でも小さく報じられていた。「世界の富豪上位62人が持つ資産が世界人口のうち経済的に恵まれない下位半分(約36億人)の資産総額に等しい」という推計結果が出たという。
62人の資産の合計は1兆7600億ドル(約206兆円)。過去には2010年は上位388人、14年は80人で下位半分に相当していたという。NHKによると、最上位の富豪62人の中にはマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏や投資家のウォーレン・バフェット氏、日本人としてはユニクロで知られる柳井正氏が含まれる。
英BBCはこのニュースを “The richest 1% now has as much wealth as the rest of the world combined, according to Oxfam”(世界人口のわずか1%の富裕層の総資産は残りの99%の資産総額と同じ)と報じていた。貧富の差の拡大ここに極まれりという観がしなくもないが、BBCのニュースをネットで読んでいて思わず手がとまったのは次のくだりだ。
It takes cash and assets worth $68,800 (£48,300) to get into the top 10%, and $760,000 (£533,000) to be in the 1%. That means that if you own an average house in London without a mortgage, you are probably in the 1%.(富裕層の上位10%に入るためには現金及び不動産で6万8800ドル[約800万円]の資産が必要だ。さらに最上位の1%に含まれるには76万ドル[約8900万円]の資産を有していなければならない。もしあなたがロンドン市内にローン返済が済んだ標準的住宅を一軒所有しているとすれば、おそらく上位1%の中に入っていることでしょう)
ロンドンの標準的住宅の資産価値の見立てに驚いた。ずっと賃貸暮らし、そしてこれからも賃貸暮らしの身としては複雑な心境になる記事ではあった。
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