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麻雀人気に思う

  • 2025-05-20 (Tue) 20:26
  • 総合

 煩悩の塊の私が今なお時間があればパソコンで楽しんでいるのは麻雀と将棋の「観戦」。その他にもいくつかあるが、ここではこの二つの遊戯について思うところを書いておきたい。まず、将棋。日曜朝から名人戦第四局がAbemaTVで生放送されていた。藤井聡太名人対永瀬拓矢九段。聡太名人は強すぎる。判官びいきと言うのであろう、なんだか聡太名人に連戦連敗の観のある永瀬九段を応援したい。そう思いながら見ていた。持ち時間が長いタイトル戦だから、合間に野球や大相撲を見たり、風呂に入ったりしながらの観戦となった。パソコンのスクリーン上に表示されるAIによる形勢判断が行ったり来たりする激戦となっていた。とはいえ、最後には名人が勝利するのだろうなあと思いながら見ていた。
 あに図らんや、深夜になり、挑戦者の永瀬九段が優勢になり、そのまま押し切った。徳俵で踏みとどまった勝利で第5局につなげた。情けないのは、プロ棋士の戦いを見ていて、どちらが優勢かよくは分からないことだ。詰みが近くなっても、それが分からないのは劣等感を覚えるしかない。聡太名人や永瀬九段はもちろんのこと、プロ棋士の将棋脳の世界は私のようなど素人には想像もつかない。
 その点、麻雀の世界は素人にも手が届くように思える。将棋のプロは棋士と呼ばれるのに対し、麻雀のプロの場合はプロ雀士と呼ばれている。麻雀も今ではすっかり「世間」の認知度が上がったようで、AbemaTVなどではプロ雀士の諸団体の定期戦が毎日のように無料配信されている。Mリーグと呼ばれるプロ雀士の団体戦が人気を集めており、1チーム4人で構成される9チームが毎年9月から翌年の5月まで総当たりのプレーを繰り広げ、セミファイナル(6チーム)、ファイナル(4チーム)の総力戦で優勝を争う。最新のMリーグは終了したばかりで最後まで予断を許さない白熱したゲームとなり、セミファイナルで3位につけていたチームが見事逆転で初優勝を飾った。
 それにつけても、一昔前までは麻雀がこれほどお茶の間で楽しめる遊戯になろうとは想像もしなかった。これもAbemaTVのようにインターネットテレビの普及のおかげであり、地上波テレビだけだったらここまでは普及しなかっただろう。Mリーグはしかも、数々の有力企業が参加している麻雀チームのスポンサーとなって支えている。何しろ、あの朝日新聞社も参画していて、終了したばかりのシーズンは「朝日新聞Mリーグ2024-25」と銘打たれていた。
 私は将棋については駒の動かし方は承知しているが、定石は理解していない。だからへぼ将棋だ。麻雀の腕前もたいしたことはないが、まあ、そこそこ打てるとは思っている。とはいえ新聞社を辞めて以来、久しく卓を囲んでいない。近い将来、卓を囲むこともありそうにはない。インターネットで観戦するだけで十分だ。麻雀は将棋とは異なり、運の要素が極めて強いゲーム。将棋はプロ棋士に素人は1万回対戦しても1回も勝てないだろうが、麻雀は素人がプロ雀士と対戦しても結構勝てる可能性を秘めていると思う。それだけ運の要素が強いからだ。
 運の要素が大きく、素人でも勝てる可能性のある遊戯にプロと呼ばれるプレーヤーが存在すること事態を不思議に思わないでもない。

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