柚のかくし味 by 柚


2004-01-21 雪の朝に聴こえてきたのは・・・

朝、まだ誰も出勤してこない時間が好きだ。コーヒーを沸かし、新聞をゆっくり読む。今日の西日本新聞文化面の記事はよかった。作家の白石文郎っていい顔してるなあと思いながら眺めた。お父さんの白石一郎には、直木賞をもらってすぐの頃に会ったことがあって、すごい骨太のいかにも文士って感じの人だった。写真で見る限り、文郎さんは全然タイプがちがう。文郎さんも双子でふたりとも文学に進んだとは。父親が有名人で、しかも双子の兄弟で小説を書いていると、つねに目立つ存在だから、話題にのぼる。聞いたわけではないけど、いろいろあっただろうなと思う。双子の存在というのは、本人でなければぜったいわからないことがある。自意識過剰になるし・・・。

「聴く」ことの力―臨床哲学試論(鷲田 清一) 鷲田清一が、「聴く」ということについて、書いている。彼にはたしか、『「聴く」ことの力』という著書があった。「語る」と「聴く」ということの関係、言葉を届けるという意味、など、読むほうも、考え始める。うまいしかけだ。白石のインタビューは新作の紹介だが、これの見出しが「愛と性、若者にメッセージ」その下の島村奈津は「夢の力」について書いているし、今日の紙面は全体が呼応しあっていておもしろかった。

雪が降ったり、やんだり。大寒らしくていい。今朝、激しく降っていたときに歩いた。傘をさして。福岡に出てきて始めての冬、雪に傘をさしているのにびっくり。それまでは、雪に傘をさすことなどなかったから。しかし、福岡に長く住むと、雪が湿り気を帯びていて、髪も洋服もぬれるということがわかった。だから、雪の降り具合を見て、わたしも傘をさすようになった。いつのまにか、福岡の人になりつつあるようだ。


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