柚のかくし味 by 柚


2004-01-23 雪が舞うなかを

 朝から雪が舞っていたので、完全武装をしてお堀端を歩いた。水鳥がはねを休める水面を氷が覆って、その上に雪が舞い落ちている。なんて美しい光景だろう。何年も福岡に住んでいて、こんな冬の光景に出会ったことがなかった。

 さて、高校時代、汽車通学をしたおかげで鍛えられたことがある。

  • 早く食べること
  • 早く歩くこと
  • 本を読むこと
  • 文章を書くこと
  • 乗り物に酔わなくなったこと

 最初の2つは、よいことかどうかはわからない。でも、6時25分の汽車に乗るには、少なくとも6時15〜20分には、家を飛び出さなければならない。たぶん、駅まで走れば3分ぐらいの距離だったから、毎日大急ぎで駅まで小走りで行く。重いかばんを持っているので、全速力で走るというわけにはいかない。それに襞のついたセーラー服のスカートでは、足がもつれてそんなに早くは走れないし。だから、朝起きてから、いかに早く支度をして家を出るかだ。朝起きたときには洋服を着ているから、顔を洗って朝食を食べるのに10分。弁当をかばんに詰めて玄関を出る時は15分から20分というわけだ。これを3年間、毎日続ければだれだって、早くなれる。

 つぎの2つは汽車に乗っている間や、駅で汽車を待っている間に時間つぶしにしたこと。時には駅で2時間近く次の汽車を待つこともあったから、宿題をしたり、本を読んだり。そして、ノートに何となく文章を書きつけた。読んだ本の感想を書いたり、アメリカのペンフレンドや中学時代の同級生に手紙を書いたり・・・。今になって考えるとわたしがいま興味を持っていることは、高校時代にそのすべて始まっている。

 最後の「乗り物酔い」は、とても苦しんだ。乗り物どころか、揺れるものすべてがだめ。これって本当につらい。ブランコも遊動円木もだめだなんて、子供のわたしには、みんなが遊んでいることができない後ろめたさがあったなあ。


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