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April 2021

パスポート更新手続き

 大リーグ。大谷翔平君の活躍にばかり目がいっていたが、日本人大リーガーはむろん彼だけではない。翔平君と同郷の菊池雄星投手。木曜(金曜)のゲームで強力打線を誇るヒューストンアストロズを相手に7回を1安打7奪三振の快投で零封した。今季初勝利。日本時間では就寝中の時間帯だったため、朝ベッドの上でスマホを見て彼の快投を知った。
 起床してからNHKのBS録画放送で菊池投手の力投を見たが、自信に満ちたピッチングだった。これかもあのような投球を続ければ、好調マリナーズを支える大黒柱となるだろう。サービス監督は次のように語り、菊池投手を称賛した。“I can’t say enough about his competitiveness today. That’s what really stood out to me.” この場合、competitiveness は日本語では「ガッツ」と訳すのがぴったりだろう。
 マリナーズは翔平君のいるエンゼルスとは同じアリーグ西地区だから、ライバル関係にあるが、大リーグは地区2位であってもプレーオフ進出の道が残されている。10月にはぜひ二人ともプレーオフに進み、最終的にはワールドシリーズを目指して欲しい。いや、随分気の早い話ではあるが・・・。
                  ◇
 相も変わらぬコロナ禍。去年の今頃は何を思って過ごしていたのか。ブログをのぞいてみる。5月4日の項で以下のように記している。緊急事態宣言下のゴールデンウィーク。今年は光り輝くゴールデンではなく、色あせて見える。思えば、例年、この時期には旅にでることがあり、私でさえそれなりに出費を余儀なくされていたが、今年は人生で初めてと思えるローコストの連休を過ごしている。楽しみは晩酌。平日は禁酒が是だが、連休期間中は神様に許してもらおう。たかだか一合か二合程度の焼酎で満足するのだから、私は安上がりにできている。小市民の楽しみぞ、ここに極まれりか。
 そうか、2年連続のローコストの連休となるのか。何の予定もないから、韓国語の読本でも読んで韓国語の力をつけるべく努力をしよう。それはさておき、前回の項で書いたパスポート失効の件。コロナ禍では当面使う予定はないが、更新手続きだけは済ませておきたい。ネットで調べると、戸籍抄本が必要なことが分かった。私の本籍は宮崎県西都市にある。それで妹に送ってもらうべくラインメールを送ったが、ファクス(コピー)機のあるコンビニから役所に電話すれば直接ファクスしてくれるとの由。便利な世の中だ。役所の担当者とスマホでやり取りしている内に、亡き親父の名前を機械に打ち込むことを求められる場面があった。親父の名前を打ち込み、変換して漢字を選んだ。お袋のことは今もよく思い出しているが、親父のことを思い浮かべるのはまれ。心境少々複雑になった。
 写真は履歴書用に撮影したものがあったが、これから10年使うパスポートにはしょぼいかなと思い、改めて取り直した。4月最終日に天神の県パスポートセンターに出向き、手続きをした。10年前にも同じことをしていたのだろうが、記憶にない。申請書に必要事項を書き込み、申請した。受け取りは12日以降とのことだった。ちょっと驚いたのは窓口で手数料が16000円と告げられたこと。思わず「え、それってぼったくりやな!」とつぶやいてしまい、窓口の係の方に笑われたような・・・。

He keeps getting better.

 NHKラジオの中国語講座。最近印象に残った文章は次の一文。我不太认识他。意味は「私は彼のことをあまりよく知らない」。英語だと I don’t know much about him. か。韓国語だと저는그를잘몰라요.だと思う。英語と中国語はSVOの言語だから「him」と「他」が文末に出てくる。日本語、韓国語では「彼」も「그」も文中となる。とここまでは私のような初級レベルの中韓学習者でも理解できる。外国語学習では語順を常に意識している私は上記の中国語の文章を初めて耳にした時に嬉しく思った。嗚呼、そうか「认识」という動詞はこのように使うのかとよく分かったからである。日本語では「認識」という漢字の語だ。
 「知っている」という中国語は「知道」だということは、中国語を学習し始めてすぐに覚えたような記憶がある。簡体字でも意味合いは楽に類推できた。「认识」はそうではない。これが「認識」の簡体字だとそれこそ認識するには時間がかかった。まして上記のように使えることが理解できるまではだいぶ時間を費やした。まして発音もピンイン表記だとrènshi と我々日本人には厄介な「そり舌音」を二つも含んでいる。私は自分が声に出している「我不太认识他」が本当に相手(中国人)に正しく伝わっているか自信がない。
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 引き出しから何気なくパスポートを取り出して見た。驚いた。今年2月の誕生日で期限切れとなっているではないか。昨年春から使用する機会がないから気づかなかった。空港で海外の旅に発つ出発直前に気づいたのであれば悲劇だった。
 まあ、まだしばらくはパスポートを使うことはなさそうだから、ゆっくり更新手続きをしよう。運転免許証の更新と異なり、慌てて手続きをする必要などないだろう(と思う)。
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20210427-1619519404.jpg 大谷翔平君が火曜朝(現地は月曜夜)先発のマウンドに上り、テキサスレンジャーズ相手に投げた。1点を先制して迎えた1回裏、アンラッキーな内野安打に続いて制球を乱し、スリーランホームランを浴び、その後も踏ん張れず、4点を奪われて逆転を許す。嗚呼、本日は惨敗の日かなとがっかりして見守っていると、その直後に回ってきたチャンスに2塁打を放ち、2点を返し、頼りになるトラウト選手の安打でたちまち同点。その後は見違えるように立ち直り、味方の反撃もあり、5回を投げて9奪三振の力投、勝利投手となった。
 マドン監督の試合後の談話が翔平君の非凡さを表している。“That was a pretty complete game of baseball. The first inning was a bit rugged, finding his command … Otherwise, he would’ve given up zero or one at the most. He kept getting better, that’s what he does. If you weren’t entertained watching him tonight, you can’t be entertained by the game of baseball.”
 ホームラン(7本)でトップタイの選手が投手として先発するのはあの伝説的なベーブ・ルース以来、100年ぶりのこととか。そのこと自体も素晴らしいが、大リーグ関係者が口をそろえて称賛し、監督をして、「彼の今日のプレーを見て楽しいと思わなければ、果たしてあれ以上の何を見て野球を楽しむのだろうか」と言わしめることも凄い。現地のアナウンサーが翔平君のプレーに感動し、日本語で何か絶叫していたが、発音が怪しくとっさには理解できなかった。アメリカの野球に日本語の語彙がますます浸透していくのだろう。

「王八蛋」に注意せよ!

20210422-1619057533.jpg 久しぶりに小倉まで出かけた。来月から小倉駅前のセントシティというビルの11階にあるカルチャーセンターで英語教室を開講する。「普段着の英語」と題して、平易な英語で深い表現ができることを教えたい。毎月第1、3水曜日の午前10時半から正午の時間帯で、初回は5月19日。詳しくは次のサイト(https://kokura.mcv.jp/fudangi_eigo/)で。
 小倉まで来たので帰りに折尾駅で途中下車して、近くにある旨い餃子店でお昼を食べて帰ろうかと考えていた。用事を済ませた後、そのお店に電話を入れると、お昼は今はやっていないとの由。詳しい事情は分からないが、持ち帰りはできるとのことで、コロナ禍のためかもしれない。仕方ないので小倉で時々のぞいていた有名なうどんのチェーン店に足を運んだ。ここで食べるのはゴボテンうどん(430円)。これにとろろ昆布をたっぷりかけて食べるのが好きだ。山菜ジャンボ稲荷(130円)を付けて締めて560円。美味!個人的には古里の宮崎・西都市のお店のゴボテンうどんに軍配を上げたいが、それはそれ。
20210422-1619057559.jpg 小倉駅構内に設けられた露店のコーナーで北海道産の「ザンギ」と呼ばれる鶏の唐揚げを売っていた。旨そうに見えたので晩ご飯のおかずに買い求めた。これも悪くなかった。
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 先にちょっと書いた日韓の語学読本を読んでいたら、「文化パターン」という語句が出てきた。「パターン」は韓国語では「패턴」。日本語だと「パタン」というよりも「ペトン」に近い聞こえ方かと思う。しかしながら、私はpatternという語を「ペトン」と発音する大胆さが面白いと感じる。英語のネイティブ話者には「ペトン」の方が原音に近いと考える人もいるのではと思ったりする。
 それはともかく、私たちはよく「ワンパターン」という語を口にする。韓国ドラマは赤子の取り違えとか殺人事件の冤罪、交通事故による記憶喪失などといったワンパターンの展開のものが多いから、途中で見るのが嫌になるんだよなと言ったりする。といっても英語で one pattern という表現があるわけではない。典型的な和製英語(Japanese English)だ。広辞苑には「言動などが常に一つの型にはまっていて変化がないこと」と説明されている。
 興味深いのは中国語では似たような言い方、つまり中国製英語とでも呼ぶべきような表現が見当たらないことだが、韓国語ではまさにそっくりの表現があることだ。「ワン」という意味の「원」を「패턴」の前におけば「ワンパターン」という表現となる。外来語(?)に由来する表現でもこれだけ酷似している言葉をお互いの母語に持つ日韓両国民が仲良くなれないはずはないと私は思う。
 中国語ではワンパターンはどう言うのだろうかとネットでチェックしていて、面白い表現に行き当たった。ネットの情報を信用すると、中国人に対し、ワンパターンという和製英語をやたら口にしてはいけないとか。中国人にはワンパターンが「王八蛋」(wángbādàn)と聞こえるのだとか。日本語だと「馬鹿野郎」という意味らしい。私の辞書には「男に対する最大の罵倒語」と載っている。「王八」はもともと「忘八」であり、「忠・孝・礼」などの八つの得を忘れた愚か者を指すらしい。そうか、やがて再び中国や台湾に旅した際には「ワンパターン」にはくれぐれも要注意ということか!

英字新聞教室

 菅首相とバイデン米大統領の初の対面での会談(a face-to-face meeting)は上々だったと報じられている。お互いを “Yoshi”、“Joe” とファーストネームで呼び合ったとか。韓国や中国の首脳とはお互いの名前を気安く呼び合うことはまず考えられない。アジアの隣国に暮らしながら何と息苦しい関係であることか。歴史的な経緯は別にしても、お互いを親しみを込めて気安く呼べる方策がないことが残念だ。いっそのこと、英語を使っているときのように各自をファーストネームで呼び合う手はあるが。
 英語ではファーストネームで呼び合うことが親密度を測る物差しのようなものだ。ロンドン時代に知り合った向こうの人(仮にMaryとしよう)とはお互いにファーストネームで呼び合っていたが、たまに職場の助手(女性)を交えて会食などしている時に、助手は私のことをMr Nasu、MaryはShoと呼び、私はそのちぐはぐさが時として気になった。助手にも私のことをShoと呼んでもらっていれば済むだけの話だが、職場では「伝統的に」日本人スタッフをMrを付けて呼んできており、それが「習慣」と化していた。
 私とこの助手との間に「心理的距離」があったというわけではない。ずっと仲良く働いた。あれから20年以上の歳月が流れたが、今なお私は彼女の実際には会ったこともない子どもたちに毎冬、クリスマスプレゼントを贈るのを「喜び」としており、彼女の子どもたちも楽しみにしているようだ。お互いの呼び名も変わらないが、親密さも変わらない。
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 最近、韓国語の講座にも通い始めた。NHKラジオの初級講座はもう何年も聴取し続けているが、このままではこれ以上一向に上達しないと思ったからだ。語彙力をつけていけば話は別だが、やはり、できれば韓国語のネイティブ話者がいる場で face-to-face に近い形でやり取りし、リスニング力、会話力を身に付けたい。
 幸い、とあるところで無料の韓国語講座が受講できるということを知り、週一回の教室に通うことにした。開講は平日の午後という時間帯であり、20数名の受講生はさすがに中高年が目立つ。リピーターも多いようで、私よりもずっとリスニング力がある人が少なくないように見受けられた。まだ二回ほど出席しただけだが、この教室に並行してこの講座の存在を教えてくれた人から頂いた日韓両言語の対訳が掲載されている読本を読み始めた。これが実に面白い。うろ覚えの単語、知らない単語が目白押しで勉強になる。この本を熟読して単語をしっかり記憶するだけで、韓国語の力が随分つくような気がしている。どの言語でもそうだろうが、ある程度の語彙力を身に付けないことには始まらない!
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20210420-1618878628.jpg 来月から月2回、福岡市博多区の博多市民センターで開かれる自主講座で英字新聞を読み解く教室を開講することになった。英字新聞は「生きた英語」に接することのできる絶好の教材。最近ではスマホからでも英字新聞が気軽に読める時代だ。かつて英字新聞に勤務した経験から少しは参考になる話ができるのではと考えている。とはいえ、受講生が集まるかどうかは全く自信がない。集まらなければ始まらないが、ご興味のある人は以下のサイトをご覧ください。https://sasatto.jp/adv/entry-1106.html

the forever war の行方

 連日コロナ禍の憂鬱なニュースが続いている。その一方、日本列島は揺れ続けており、心の中ではいつも大地震の発生を恐れ、心構えをしているような気がする。14日には震度7の熊本地震の「前震」から5年になると新聞が報じていた。そうか、あれからもう5年か。私が住んでいる福岡市東区はそうは揺れなかった。私は洗面所で歯を磨いていた。ちょっと揺れているのかなと感じたことだけは覚えている。
 私はこの熊本地震がきっかけで始めたことがある。それは断酒だ。熊本地震のような大きな地震が近くで起きたら、ゆめゆめ焼酎など飲んで酔っ払っていてはいけないのではと考えたからだ。独り者は何か自分の身に起きたら怖い。ダイエットにもなるという思いもあったかもしれない。とにかく熊本地震以来、断酒を心がけた。今は週末だけは軽く飲酒することを自分に許しているが、平日は基本的に断酒を続けている。
 もう一つ、実践していることがある。実践というほど大げさなものではない。就寝する前にテレビのチャンネルをNHKに合わせてベッドに潜り込んでいることだ。寝ている時にぐらっときたら、すぐにテレビをつければNHKで地震速報が確認できるようにしておきたいからだ。災害報道はやはりNHKに頼るしかない。
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20210416-1618542523.jpg コロナ禍関連の記事で紙面が埋まる中、危うく見落とすところだった。バイデン米政権が米同時テロから20年となる今年9月11日までにアフガニスタンから駐留米軍(約2500人)を完全に撤収させると正式に表明したというニュースだ。
 トランプ前政権時代にアフガンの旧支配勢力タリバンとの間で今年4月末までに撤収する和平合意が結ばれており、バイデン大統領はその完了時期を遅らせるものの、9月11日までに完全撤収すると明確に表明した。バイデン大統領の言葉を引用する。“It was never meant to be a multi-generational undertaking. We were attacked. We went to war with clear goals. We achieved those objectives. And it’s time to end the forever war.”(アフガニスタンでの戦闘は何世代にもわたる企てとの意図はなかった。我々は攻撃されたので、明確な目標を抱いて戦争に入ったのだ。我々はそうした目標を達成した。止むことのない戦争を終わらせるときがきたのだ)
 バイデン大統領が語った「目標の達成」とは2011年に同時テロの首謀者で国際テロ組織のアル・カーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディンを殺害したこと、アル・カーイダを弱体化させ、アメリカに対するテロの直接的脅威が少なくなったことを意味する。タリバンは米軍の撤退を自分たちの勝利と見なしている。英BBCのネットではタリバン関係者が “We have won the war, America has lost.” と豪語している記事が大きく掲載されていた。
 米軍のアフガン撤退がアフガニスタンに恒久的平和をもたらすなら、アフガニスタンの人々にとって朗報だろう。しかし、タリバンが米軍撤収で勢いづき攻勢を強め、アフガニスタン政府がさらに弱体化する恐れがある。タリバンは依然、過激なイスラム信仰に基づく統治を目指しているようだ。他者の信仰をとやかく言うことははばかられるが、婦女子の教育を拒絶する社会体制が21世紀に君臨し続けるとは信じ難いことだ。

あっぱれ、松山選手!

20210412-1618231111.jpg 久しぶりにゴルフの話題。松山英樹選手が米ジョージア州オーガスタで開催された栄えあるマスターズ・トーナメントで見事に優勝を遂げた。私は3日目が終わった土曜日の時点で2位に4打差をつけたのを見て、これはひょっとしたらと期待していた。スコアアップがそうは見込めない難関コースのマスターズで4打差は大きいのではと。
 優勝すれば日本の男子プロにとって初の歴史的な快挙。それを見過ごすわけにはいかないと月曜の未明、午前3時過ぎにはベッドから這い出した。地上波の民放で生中継していた。松山選手は最終日も好調でハーフをターンした頃には後続に6打差をつける場面も。す、凄い!普通の大会なら楽勝の展開だっただろう。ただ、これはメジャーと呼ばれる米英の歴史ある四つの大会の中でもゴルフの祭典とも称される、参加できるだけで光栄な最高の舞台。思わぬ落とし穴が待ち受けているかもしれない。
 果たせるかな、15番で彼の放った2打目の打球はグリーンを飛び越え、池の中にポチャン。そこからボギーが連続し、最終18番ホールでもボギーとなり、終わって見ればわずか1打差で首の皮一枚の勝利だった。最終盤で崩れたとはいえ、それでも優勝したのだから、立派と言えば立派。日本のトッププロが幾度も挑みながら厚い壁に阻まれたゴルフ界の最高峰の大会での優勝だ。まだ29歳の若さ。40代でも第一線で活躍するプロが少なくないゴルフは息の長いスポーツ。体格的にも飛距離の点でも欧米のプロに見劣りすることのない彼は今後もさらなる活躍が期待できる。
 それはそれとして、優勝セレモニーでの会見は私にはちょっと頂けなかった。松山選手の喜びの声があまりにも「簡略」過ぎて、物足りなく感じたのだ。アメリカはやはり「雄弁は金」のお国柄。マスターズ初挑戦からの苦節10年の思い出や大学時代を過ごした東北を襲った大地震のことなど色々語ることができると容易に推察された。専属の通訳も同席していた。
 オーガスタで取材した米記者はそれでも極めて好意的に彼の勝利を報じていた。次の一節。Matsuyama prefers to let his clubs do the talking. They spoke loudly Sunday, when he became the first man from his country to win a major championship. なるほど、松山選手は口ではなく、クラブに語らせる性分というわけか。次の一節には苦笑した。In America, Matsuyama remains a mystery to many, though. When it was revealed that he had a wife and daughter back in Japan, he said that he hadn’t shared that information because, “No one really asked me.” His single-mindedness is immediately apparent, though.
 かつてはパットに失敗した後、不用意にパターでグリーン面を傷つけ、他のプロから手厳しく批判されたこともある松山選手だが、ゴルフ一筋に真摯に向き合う姿勢が今では海外の一流プロの間でも高く評価されるまでになっている。松山選手の大活躍で国内でもゴルフ熱が過熱することが予想される。かく言う私は去年は一度もクラブを握らなかった。時々思い出しては打ちっ放しの練習場に出かけていたが、その練習場がいつしか閉業してしまい、近くに行ける練習場がなくなったのだ。ゴルフ場で最後にプレーしたのはいつだったかも思い出せないほどだ。今年も思いっきりドライバーを振ることはないのだろうか。クラブを数本担いで歩いて行ける距離にどこか練習場があればいいのだが・・・。

冯提莫(Féng Tímò)

 このところ、好天が続いている。風はまだ冷たいが、日差しは暑くさえ感じる。押し入れの布団や毛布を引き出してベランダで干したりしている。香椎浜のジョギング路を最近は走るよりも歩くことの方が多い。一日に1万歩を目標にしているが、挫折することはしばしば。情けない。まあ、朝夜の腹筋は続けているからいいかと安易に自分を慰めている。少し前に書いたかと思うが、現役の頃に毎日はいていたズボンが苦しい。少なくとも一頃台湾を旅していた時に愛用していたズボンが楽にはけるようなるまでは腰回りの贅肉を落とさないと!
20210410-1618034384.jpg ジョギングや散歩に、というか常時はいてきたジョギングシューズがだいぶ疲れた印象だ。手に取って裏を見ると、かかとの部位はほとんど山がすり切れている。滑りやすい道路だと転んでしまうかもしれない。いつ頃購入した靴だっけ? 台湾に夏に旅する直前に大手のチェーン店で購入した記憶がある。当時の手帳を取り出して調べてみる。すぐに分かった。2019年7月に購入している。1年10か月履き古したことになる。もう十分だろう。前回も利用したお店に行き、新しいシューズを買い求めた。これまで付き合ってくれたシューズに手を置き、心の中で感謝の念を捧げ、手放した。
 さあ、今年はこの新しいジョギングシューズで台湾や中国、韓国を闊歩することはできるだろうか。まだ難しいかな?
                  ◇
20210410-1618035053.jpg 少し前に次のように記している。――最近はパソコンでYouTubeをよく見るようになっている。今はまっているのは中国人の若い女性歌手の歌声。名前も知らない。繁体字が見えるから香港の人かもしれない。自宅のような場所で歌っている。中国語が実に綺麗だ。あのように中国語を話せれば、聴く人を魅了するだろうなあと思う。歌を聴いてその意味をぼんやりと想像しているが、視聴しているだけで心地よい。いつか歌えるようになりたいと思わないでもないが、その日がやってくることは先の先だろう。――
 パソコンを開き、お気に入りのリストからYouTubeを選択すると、上記の通り、彼女のビデオの小窓が幾つもスクリーンに現れる。名前も覚えてしまった。冯提莫。ピンイン表記だとFéng Tímò になるから、フォン・ティーモーというような発音になるのだろう。ネットで検索すると中国内陸部の重慶市の出身と紹介されている。香港の人かもしれないと書いていたが、全然違っていた。すっぴんではないかと思われる姿で歌っているものもあったが、すっぴんの方がその美貌が際立っているように感じた。彼女の歌う中国語の美しさにしばらくの間は魅了され続けよう!
 おっと、思い出した。先に池江璃花子選手の奇跡的な復活劇に触れた際に、彼女が闘病の支えとしてきた言葉「出口のないトンネルはない」の中国語訳として、ネットで調べると、「没有出口就没有隧道」という文章が載っていたことを紹介していたが、中国語に精通している元同僚に尋ねたところ、違う表現を薦められた。公民館講座の老师(老師)に確認すると、元同僚の表現が正しいと御墨付きを得た。「没有没出口的隧道」。こういう表現がすっと口をついて出るようになりたいものだ。

2人のスーパースター

 この週末は色々なことがあった。悲しく思ったのは台湾・花蓮県で発生した特急列車脱線事故。乗客50人が死亡し、200人以上が負傷したと報じられている。私もこの特急列車には何度か乗車したことがある。快適な思い出しかない。トンネル近くで作業車が坂から転げ落ちてきた人為的なミスが事故の原因のようだ。コロナ禍で日本からの観光客が事実上、閉め出されており、そうでなければ、邦人の死傷者が多数いた可能性もある。観光が再び解禁されても、台北から遠出の意欲がそがれることがなければいいのだが。
                 ◇
 普段は水泳の大会をテレビでみることはあまりないが、週末は水泳の大会中継に引きつけられた。お目当ては白血病から奇跡的な復活を見せている池江璃花子選手だ。100㍍バタフライで優勝を果たした。メドレーリレーのオリンピック派遣標準記録を上回り、代表に内定を果たした模様だ。素晴らしい!
 優勝後にプールサイドで顔を覆って泣く彼女を見てもらい泣きしてしまった。本人も優勝までは予想していなかったようだ。大会の場、決勝の場にいること自体に幸せを感じたという言葉に嘘偽りがないことは誰が見ても分かる。去年、NHKテレビで快復途上の池江選手が地道に復帰の努力をするドキュメント番組を見たが、あの番組からは今回の100バタ優勝の復活劇は到底予期できなかった。新聞を読むと彼女が闘病の支えにした言葉は「出口のないトンネルはない」というものだとか。(無事開催にこぎ着けたとしたなら)東京オリンピックで池江選手が満開の笑みで表彰台のどこかに立つのを見てみたいものだ。
 とここまで書いて、上記の言葉は英語ではおそらく “There’s no tunnel that has no exit.” とか “Every night comes to an end.” といった文章が頭に浮かぶが、中国語では何と表現するのだろうとネットで調べると、「没有出口就没有隧道。」という文章が載っていた。「出口なければトンネルなし」という印象だ。果たしてこれが正しい中国語の文章なのか、残念ながら今の私には分からない。
                 ◇
 大谷翔平君が初めて大リーグの公式試合で投打の同時二刀流を披露した。打っては3打数1安打。その1安打は初回に2番打者として右中間に痛烈な先制のソロホームラン。これは見事というしかない。ただし、投げては5回を投げきることができず、3対3の同点のままでマウンドを去った。残念なのは最後の打者を三振に仕留めながら、捕手が後逸し、2点目を献上、さらに一塁手に悪送球し、一塁手はホームにこれまた悪送球、3点目を許した上に、ホームベースをカバーした翔平君が走者ともつれ倒される羽目にまで陥った。
 幸い、現時点では負傷とかいった最悪の事態にはなっていないようだが、160㌔を超える快速球を投げながら、5四球を連発し、自責点1とはいえ、自滅した印象も拭えない。とはいえ、普通のキャッチャーなら捕逸もせず、また一塁に悪送球もしていなかったのではないか、少なくとも翔平君に勝ち投手の権利を与えたまま、五回を終えられたのではないかとも思える。守乱のチームは最終回、スリーランホームランが飛び出し、サヨナラ勝ちを収めたものの、何とも後味の悪い試合展開だった。

今頃になって「억양:オギャン」とは!

 今日から4月。コロナ禍の中、2回目の4月を迎えた。昨年のこの時期にどのようなことをブログに書いているのだろうと画面をスクロールして見る。「再び “social distancing”」と題して、小池都知事が都民に求めた「ノー3密」について書いている。あれから一年。アメリカではトランプ大統領(当時)がコロナウイルスをようやっと深刻に語るようになったことにも言及している。
 そして今、日本では関西地区を中心に感染者が再び急増している。私には第4波とか言われてもピントこない。変異株とか言われても・・・。欧米でも深刻な状況は全然変わっていないようだ。アメリカの当局者は “impending doom” という表現を口にしている。「破滅のときが迫っている・・」。暗澹たる思いに駆られる。来年の今頃はどのようなことを書いているのだろうと想像する余裕などなさそうだ。
                  ◇
 4月に入り、NHKラジオの中国語・韓国語講座もまた新しいクールに衣替えした。復習の意味で初級講座を継続して聴いているが、悲しいかな、復習どころか新しい知識を学ぶ場ともなっている。韓国語講座では「オギャン」という語が出てきた。これは(おそらく)初耳だった。今頃そんなこと言って「どぎゃんすっとか?」というお袋の言葉が聞こえそうだ。もっとも、私の田舎では「どぎゃん」とは言わない。「どげすっとか?」だろう。
 冗談はともかく、「억양:オギャン」が「抑揚・イントネーション」を意味する韓国語だと初めて知った。講師の先生は概ね次のように語っていた。韓国語の語は日本語の「雨」と「飴」のようにアクセントで区別することはない。しかし、単語の最初の文字をどの高さで発するかということは重要で、最初の2文字を「低く」「中ぐらい」「高く」発するという差異があるのだとか。私は何となく韓国語は最初の音を低く発するのが良いと感じていたが、「高高」で発音する語もあるのだとか。この「オギャン」のことは全く知らなんだ!
 以前にも書いたことがあるが、私はアクセントが苦手であまり関心もない。日本語の無アクセント地区の宮崎出身だからだろう。福岡で民放ラジオを聴いていると、局アナやタレントがアクセントがおかしい、それは間違ったアクセントだとはやし立てていることがよくある。私はこれについていけない。「文脈で分かるだろ、そんなもん!」と思ってしまうのだ。日本語にはもっと大切な事柄があるだろうとも思う。
                  ◇
 最近はパソコンでYouTubeをよく見るようになっている。今はまっているのは中国人の若い女性歌手の歌声。名前も知らない。繁体字が見えるから香港の人かもしれない。自宅のような場所で歌っている。中国語が実に綺麗だ。あのように中国語を話せれば、聴く人を魅了するだろうなあと思う。よく聴くのは「百年孤寂」という歌。「百年の孤独」という意味だろうか。私は「百年の孤独」という宮崎の高級焼酎を一本持っているが(妹が送ってくれた)、もったいなくて手を付けていない。
 歌を聴いてその意味をぼんやりと想像しているが、視聴しているだけで心地よい。いつか歌えるようになりたいと思わないでもないが、その日がやってくることは先の先だろう。

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