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懐かしい花蓮

  • 2026-08-02 (Sun) 22:30
  • 総合

 日曜日。まあ、今の私は毎日が日曜日みたいなものだが。朝早くホテルをチェックアウトして地下鉄で台北駅に向かった。台北駅で花蓮に向かう電車のチケットを購入。583元(約2,915円)。2時間半ほどで花蓮着の予定だ。
 この三日間ほど窓なしの部屋に泊まっていたせいか、車窓に流れる河川や緑の木々を眺めているいるだけで晴れやかな気分になる。やはりこうした電車の旅が最高だなあと改めて思う。九州新幹線や日豊本線で福岡から宮崎に向かっているような感覚だ。この日の朝は朝飯をスキップしていたためちょっと空腹。台北駅構内でカフェに立ち寄りたかったのだが、切符をすぐに購入したため、タイミングを逸した。
 食堂車がないものかと車掌さんに尋ねたが、要領を得なかった。しかたない、しばし我慢して花蓮に着いたらのお楽しみだと諦めた。諦めていたところ、売り子さんが背後からやって来た。弁当ありますかと尋ねると、輪っかの弁当を取り出した。大きな肉がご飯の上に乗っている。100元(約500円)。味はともかく、お腹は満たされた。
 退屈紛れにスマホをいじった。YouTubeを触っていると、福岡で日曜日にはいつも聴いているキリスト教の礼拝が流れてきた。おやっ、台湾でも、しかも特急電車の中で聴くことができるのかと驚いた。バッグの中からワイアレスを急いで探し、子羊の群れ教会の日曜礼拝に耳を傾けた。凄い時代だ。
 電車は定刻通りのほぼ正午に花蓮着。ホテルに急いだ。窓ありか否かの確認はせずにネットでちゃちゃっと予約したホテルだった。駅前のインフォメーションで確認すると、私のホテルは歩くには遠すぎるとのことでタクシーを拾った。チェックインは午後4時以降とのことでキャリーバッグを預けて、市内を散策した。なんとなく歩いていると、あれ、このあたりの風景は何だか既視感があるぞと思えてきた。花蓮に最後に来たのはおそらく8年前のことだからぼんやりとした記憶だ。そうだ、この辺りに小さなコーヒーショップがあり、若いマスターと親しくおしゃべりしたことがある。最初は拙い中国語で苦闘していたが、そのうちもっぱら英語で話していた。
 とある一軒のコーヒーショップに行き着き、ガラスのドア越しに店内をのぞくと眼鏡をかけた男性がコーヒーを淹れている。男性に見覚えがあるようなないような・・・。おそるおそる声をかけると、向こうはああ、昔お会いしたことがありますよねとの由。間違いない。私が当時使っていた英語の非常勤講師の名刺まで取り出してくれた。几帳面な性格のお人だ。日中台の難しい関係のことなども含め、いろいろと話をして、次にいつまた花蓮に来られるか分からないが、再会を約して辞した。
 今回久しぶりに台湾に来て気づいたことがある。スマホのラジオ機能でNHKの放送が日本国内にいる時のように自由に聞けるようになっていたこと。いつからそうなったのか知らないが、これは日本人には大変有り難い。日本と台湾の物理的距離の近さゆえだろうか。午後4時過ぎにホテルに再度向かい、2階の部屋に入ると、景観はともかく窓があった。花蓮が大好きな私は本来なら何日もここに滞在して寛ぎたいと思うが、明日は台南に向かう予定を組んでしまっている。

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