『私が四番目に愛する季節』
내가 네번째로 사랑하는 계절
ハン・ジョンウォン 著
橋本智保 訳
四六判変形、並製、144ページ2色
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-86385-738-4 C0098
装幀 成原亜美(成原デザイン事務所)
装画 水嶋みず
試し読み公開中!! 8月1日 エッセイ)鐘の音
『詩と散策』のハン・ジョンウォンが綴る八月
夏の陽射しを浴びた木の陰、夏の雨が澱んだ水たまり、沈黙に向かう鐘の音、など。過ぎていく夏を記憶し、鼻の先や耳元に残っている夏の形跡をたどる。
ナンダ出版社の詩のシリーズの一冊。ひとりの詩人がひと月を受け持ち、一日に一篇ずつ綴る。八月は『詩と散策』の著者であり詩人のハン・ジョンウォンが担当した。
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夏は悲しみのようにひそやかに消えるのだと、エミリー・ディキンソンは書いた。
たしかに他の季節が終わるときとは違う。なぜ夏はとりわけ消えるのか。蒸発し揮発するのか。気体なのか。つかむことのできない何かなのか。どうにもならない愛のようなものなのか。
夏のように、悲しみも消えるだろうか。
悲しみも止むだろうか。
――――「8月22日 止む」より
2026年8月発売。
【目次】
作家の言葉 残暑の日々
8月1日 エッセイ)鐘の音
8月2日 詩)夏のこと
8月3日 写真)夢のしっぽ
8月4日 エッセイ)ラクリモーサ
8月5日 詩)情死
8月6日 写真)言葉がなかったとき人々は石で気持ちを伝えたという
8月7日 エッセイ)少し愛する
8月8日 詩)秘密
8月9日 写真)夏の雨は眠りを誘う
8月10日 エッセイ)重たい喜び
8月11日 エッセイ)匂いの記憶
8月12日 詩)鼻歌
8月13日 写真)象のしわ
8月14日 エッセイ)解放
8月15日 エッセイ)雨の重さ
8月16日 詩)みそかづき
8月17日 写真)涙
8月18日 詩)白夜
8月19日 エッセイ)波がなければ
8月20日 詩)波
8月21日 写真)接触
8月22日 エッセイ)止む
8月23日 詩)蜂たちが戻ってくるのを待つ夕暮れ
8月24日 写真)くーーーーーーも
8月25日 エッセイ)定住
8月26日 詩)湖の名前には冠詞がつかない
8月27日 写真)消えた音
8月28日 エッセイ)山の音――夏にまた読む本
8月29日 詩)器
8月30日 写真)残っているもの
8月31日 エッセイ)夏は止まれ
訳者あとがき
【著者プロフィール】
ハン・ジョンウォン 한정원
2020年『詩と散策』によりデビューし、旺盛な創作活動を始める。大学で詩と映画を学んだ。詩集『愛する少年が氷の下で暮らしているから』、訳書にマーガレット・アトウッドの『dearly』などがある。
【訳者プロフィール】
橋本智保(はしもと・ちほ)
1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。
訳書に、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』『七年の最後』(新泉社)、チョン・ジア『父の革命日誌』(河出書房新社)『資本主義の敵』(新泉社)、チョン・イヒョン『きみは知らない』、ソン・ホンギュ『イスラーム精肉店』(同)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)、クォン・ヨソン『レモン』(河出書房新社)『春の宵』(書肆侃侃房)、チェ・ウンミ『第九の波』(同)、ハン・ジョンウォン『詩と散策』(同)、イ・ジェニ『夜明けと音楽』(同)など多数。
