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英語でさるく 那須省一のブログ

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"American democracy isn't dead yet, but getting there."

20210529-1622245392.jpg パソコンのメルアドには連日、購読契約した米ニューヨーカー誌からニュースレターが届いている。コロナ禍で気分が塞ぐこともあって、最近は素通りすることが多い。ただし、ベテランジャーナリストのスーザン・グラッサー氏のコラムだけはできるだけ目を通すようにしている。このブログでも何回か言及したことがある記者だ。
 週末に送られてきたコラムには以下の見出しがついていた。“American Democracy isn’t dead yet. But it’s getting there” (アメリカの民主主義はまだ死んではいないが、死に体になりつつある)。見出しからして気の滅入りそうな記事だが、読んでみた。
 トランプ政権を打倒した民主党のバイデン政権。コロナ対策では確実に成果を上げつつある。しかし、共和党の子供じみた抵抗にあい、超党派の施策は極めて困難な状況が続いている。今年1月6日に首都ワシントンで起きたあの米議会暴動事件の真相究明もトランプ氏に忠誠を誓う共和党議員の反対で頓挫しそうだという。
 驚くのは、共和党支持者の多くは今なお、昨年の大統領選で勝利したのはトランプ氏だと信じており、3分の1の支持者はバイデン政権を崩壊させるためには武力行使を是認するという指摘だ。トランプ氏自身がメディアでいまだに自分が本当の大統領であると吹聴し、それが許されている現実は到底、世界がお手本としたい民主国家とは言えない。
                   ◇
20210529-1622245428.jpg オンラインで続けている「名作を読む英語教室」。受講生は少ないが、私にとっても勉強になっており、やりがいのある講座だ。月2回の開講で最近のプリントアウトを見ると第45回と記載されている。ということは2年近く継続していることになる。
 翻訳の課題を出し、講評も手がけているので、これまでは英米の短篇小説を中心に読んできていた。コロナ禍でオンラインの教室となって以降はネットで読むことができる古典的な作品を選んでいたが、最近の作品も読んでみたいと考えるようになった。ふと頭に浮かんだのは好きな作家の一人、カズオ・イシグロ氏が近未来の社会を描いた近作、“Klara and the Sun”。それほどの長編でなかったら教室の題材となるのではないかと思った。
 洋書を扱っている天神の書店に電話を入れて確認する。300頁ほどの長さだと知った。肝心なのは価格。税込みで2255円。決めた。これなら最初の月の受講料を半額(以下)にすれば、受講生に余計な負担はかけずに済む。7月から “Klara and the Sun” を読もう!
 私は幸い、新聞の読書欄などに出ていたこの作品(邦題『クララとお日さま』)の書評は読んでいないので、内容に関しては何の知識も持たず、虚心坦懐に本に向かうことができた。面白かった。英文も分かりやすかった。2005年の “Never Let Me Go” (邦題『わたしを離さないで』)と似た読後感を抱く読者も多いのではないか。大団円のところでは素朴な疑問も生じたが、それをここで書くのは控えたい。教室の受講生に「書評欄などは一切読まずに真っ白な気持ちで読んでください。読み進めるうちに葉っぱや木々がやがて森が見えますから」と説いていた。受講生がひょっとしてこのブログを読む可能性もある。今詳述すると、この本を読む楽しさを奪うことになる。教室で読破するのはおそらく秋頃か。その頃に私の読後感をこのブログできちんと記したいと思う。

無失点に異議あり!

 大リーグ。二刀流のスター、大谷翔平君の評価がうなぎ登りだ。大リーグのホームページをのぞくと、連日、翔平君の活躍に対する称賛や今後のさらなる飛躍に期待する声が載せられている。
 25日(日本時間26日)のゲームでも目の覚めるような15号ホームランを右翼に放ち、チームの勝利に貢献している。いやはや凄い選手だ。私はこの日は小倉の文化センターでの英語教室の仕事があり、生では見られなかった。教室終了後にスマホで確認した。
 活躍しているのはもちろんロサンゼルスエンジェルスの翔平君だけではない。サンディエゴパドレスのダルビッシュ有投手は投手では最高の栄誉、サイ・ヤング賞が視界にくっきりと入る成績を残しつつあるし、シアトルマリナーズの菊池雄星投手もチームのローテーションの要となる好投を続けている。巨人からボストンレッドソックスに移籍した沢村拓一投手も大切な場面で中継ぎの役目を担い、そこそこの働きを見せている。
 その沢村投手が25日の本拠地での一戦で6回表、2死1、2塁のピンチで中継ぎ登板した。この時点でチームは2対1でリードされている。追加点は許したくないところだ。残念ながら最初の打者に手痛い二塁打を打たれ、相手チームに1点を献上してしまった。後続は抑え、翌7回は三者凡退に切り取った。私はこれを帰宅後にパソコンを開いて知った。
 夕刊を開いた。夕刊の下の方の小さいスポーツ欄で「沢村無失点」というベタ記事が載っていた。凄い違和感を覚えた。確かに1、2塁の走者は先発投手が残したもので、自分は二塁打を許し、追加点を与えたものの、記録上は自責点はつかず、無失点となるようだ。だが、試合の流れから言えば、相手チームに3点目を許し、逆転に向かう勢いをそぐ1点となったことは間違いない。これを「無失点」と見出しでそして本文で表現するのはいかがなものか・・・。
 野球に関心のない人にはどうでもいいようなことに思えるかもしれないが、野球大好きな私には見過ごせないことだ。  
                  ◇
 コロナ禍で公民館の中国語講座も休講措置が続いている。毎回のショートスピーチの準備をしなくていいのは気が楽だが、まだ芽生え始めたばかりの中国語脳が日々衰えるのが悲しい。中国語の辞書をひく頻度も格段に減少した。それでなくとも語彙力は貧弱だ。NHKラジオの中国語講座で「ユージャ」という語が出てきた。何のことやら全然分からなかった。「ヨガ」だった。簡体字では「瑜伽」(yújiā)。英語のyogaの発音を似せた語だと説明を受けたような。公民館講座でも何回か出てきていたが、すっかり失念していた。
                  ◇
 今月から小倉駅前のセントシティというビルの11階にあるカルチャーセンターで、「普段着の英語」と題した英語教室を開講している。中学・高校で学んだ平易な英語で深い表現ができることを教えることを狙っている。毎月第1、3水曜日の午前10時半から正午の時間帯。
 興味のある方は次のサイト(https://kokura.mcv.jp/fudangi_eigo/)をご覧ください。

ワクチン接種予約完了

 金曜日に新型コロナウイルスのワクチン接種の予約ができた。コールセンターへの電話がなかなか通じないのでネットでトライした。こちらは簡単にたどり着いたが、私のやり方がまずかったのか2回目の予約がなかなかできない。1回目は近くの会場で予約ができたので、その時に2回目を予約すればいいのだろうかと推測してもみたが、どうにも気になるので、その後もセンターへ電話をかけ続けていたら、ひょこっとつながった。事情を説明すると、私が予約したのは2回目の摂取であることが分かった。なんてこった、テラコッタ!と叫びたくなった。1回目を通り越して2回目を予約できるとは!
 それでとりあえず、2回目の接種を可能にする1回目の接種ができる会場を探してもらった。幸い、近くではないが、キャナルシティ方面の医院で1回目の接種ができることが分かり、そのように調整してもらった。1回目が6月18日、2回目が7月11日。これで一安心だ。期日を手帳にしっかり記入した。忘れるな! Don’t forget! 不要忘记!잊지마!
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20210523-1621725281.jpg NHKの衛星放送だかどこかのチャンネルで、英国のダイアナ元皇太子妃にまつわる英BBCの世紀のスクープ番組の裏舞台を報じていた。あのスクープの裏側にはBBCらしからぬ低級なだましが工作されていたと告発していた。1995年11月に放送されたこのインタビュー番組で、ダイアナ元妃は夫のチャールズ皇太子の不倫に言及しただけでなく、自分自身の熱愛(不倫)を認め、世界中に衝撃を与えた。
 ダイアナ元妃の信頼を得ようと番組の制作者が王室関係者の元妃への裏切り行為の情報を偽造し、それをダイアナ元妃と側近に見せ、元妃に取り入ったようだ。BBCも不正があったことを認め、20日に公式に謝罪している。この番組で一躍脚光を浴びた記者は同日に健康状態を理由にBBCの編集の要職を辞したとか。
 私は当時、新聞社のロンドン特派員でまさにこのインタビューを支局のテレビで見て、急ぎ、東京の国際部に原稿を書き送った。当時、このようなブログでもあれば、取材後記か何かできちんと思いを残しておいただろうにと残念に思う。とここまで書いてきて、ふと思い出した。東京から福岡に転勤した直後に地域版で連載したコラムでこの後日談を書いていることを。拙著『英語でさるく』(2008年)にも収録している。
 「ダイアナ妃 adore は love より深く」と題した項で次のように書いている。話題が元近衛将校との関係に及ぶと、ダイアナ元妃は伏し目がちながら、不倫関係にあったことをあっさりと認めた。“I adored him.” (私は彼のこと、大好きだったの)。love よりさらに愛情の深さを示す adore という表現だった。私はダイアナ元妃の正直さにびっくりというより「そこまで言うか」とあっけにとられた。番組を見終え、ワープロに向かって夕刊用の原稿を打ち始めた。その記事は夕刊1面の順トップ扱いだった。
 そう、“I adored him.” には参った。「不倫なんかじゃないわ。本当に彼のこと、愛していたんだから!」とでも主張するかのような。この告白でダイアナ元妃とチャールズ皇太子との不仲は決定的になったのだろう。不正な手段がなかったとしたなら、ダイアナ元妃はインタビューを受けなかったのだろうか、そうではないのではないかと思わないでもない。

新しいパスポート、ICレコーダー

 新型コロナウイルスのワクチン接種券が私の元にも届いた。水曜日(19日)から電話予約ができるとネットで知り、該当番号に電話をかけているが、いつも話し中。いつになったら予約ができることやら。全然焦ってはいないが、まあ、そのうち打てるようになれば有り難い。このブログは備忘録みたいなものだから、このこともきちんとここに記しておきたい。
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20210520-1621492399.jpg 新しいパスポートを手にした。写真も問題ないようだ。古いパスポートの写真は自らバリカンで頭を刈り上げ、文字通りの禿げ頭だった。旅先でも泳ぎ、髪の毛を乾かす手間暇を不要にするための苦肉の策だった。ホテルの浴室で二週間に一度はバリカンを頭に当てていた。少し髪の毛が伸びると印象が違ったようで、オランダかどこかでパスポート審査の係官からパスポートの写真と実物の私をしばし凝視されたこともあった。バリカンを携行しない今はそういうこともないだろう。
 新しいパスポートは表紙のデザインも色合いも同じだが、査証(ビザ)や出入国の記録を記す欄が何だか格調高くなっている。あの有名な「富岳三十六景」が旅情豊かにあしらわれている。このパスポートが実際に使えるのは果たしていつのことか。年内は無理だろうか。まあ、有効期間は向こう10年間だから時間はたっぷりあるとはいえ・・。
                  ◇
 ずっと以前から入手したいと考えていたものがあった。ICレコーダー。昨年末にこのブログで以下のように書いている。アフリカの特派員時代からずっと使ってきていたカセットテープレコーダーが遂に動かなくなった。ひょっとしてまだ修理可能ではと一縷の望みを抱いてメーカーのお客様相談センターに電話してみた。優良製品を世に出しているのだからメーカー名を書いてもいいだろう。ソニー社製だ。
 結論から書くと私が愛用してきた製品はもう今は製造しておらず、修理は不可能とのこと。私のテープレコーダーは1998年に製造開始ということを知った。ということは発売開始直後に購入したとしたなら20年ちょっとの使用期間となる。十分元を取ったと高評価に値するだろう。今ではソニーも小型のカセットテープレコーダーは発売しておらず、メモリーカードレコーダーが主力とか。次に買うとすればそれか。
20210520-1621492435.jpg パスポート更新で天神に出かけたついでにICレコーダーを見せてもらおうと、天神にあるソニーショップに足を運んだ。話だけ聞くつもりだったが、見せてもらったものをすっかり気に入り、値段も思っていた以上に安かったので早速買い求めた。驚いたのは値段もそうだが、超軽いこと。これなら旅行のたびにその重さに悩まされることもないようだ。当然のことながらかさばるカセットテープも不要。私はまだ使いこなせていないが、きっと驚くような便利な機能が隠れているのだろう。「記念」に①役目を終えたテープレコーダー②昨年末購入したが、重さが半端ないテープレコーダー③購入したばかりのICレコーダーを一緒に写真に収めておこう。
 これから旅した先々で現地の人々の声をICレコーダーに収め、中国語、韓国語の生きた言葉を録音し、この身体に取り入れていきたい!

干し昆布届く

 「友あり、遠方より送物届く、また嬉しからずや」とでも書くべきだろうか。岩手・釜石に住む年長の知己、Sさんから干し昆布が大量に届いた。私の好物だ。有り難い。早速お礼の電話を入れた。だが私の口から出た言葉は「昆布」ではなく「ワカメ」だった。過去にワカメをもらったこともあり、私は正直、昆布もワカメも違いがよく分かっていない。「いや、あれはワカメではなく昆布ですよ」とやんわり諭された。
 広辞苑で「昆布」をひくと「褐藻類コンブ属藻類の総称。寒海の岩礁に着生・・」とある。「ワカメ」は「褐藻コンブ目チガイソ科の海藻・・」とあり、以下説明文が続いているが、どうもよく分からない。ネットで両者の違いを調べてみる。大きな違いがあることが分かった。大事な違いだ。「昆布」はタンパク質やカルシウム、鉄、ヨウ素が多く、うまみ成分のグルタミン酸をたくさん含み、ビタミンも豊富とか。これに対し、「ワカメ」は栄養価は高くなく、うまみ成分も少ないが、低カロリーゆえにダイエットに用いられている。
 私は何となくワカメも栄養価があり、健康食品の一つとして考えてきていたが、どうやら昆布ほどではないようだ。Sさんは近くの海で自ら昆布を取り、干したとか。好きな日本酒の肴としてだけでなく、コーヒーに入れて楽しんでおられることも知った。私はコーヒーに昆布の切れ端を入れて味わったことまではない。これから早速実践してみよう。
                  ◇
 大谷翔平君がまたまたどでかいことをやってのけたようだ。日本時間では月曜日未明の時間帯のゲーム。私はさすがに寝ていたので朝目覚めスマホを開いて知った。敵地ボストンに乗り込んでの試合。9回表、レッドソックスに5対4で1点のリードを許し、2死ランナーなしの絶体絶命。そこから2番トラウト選手がヒットで一塁に。3番に座った翔平君が相手クローザーの初球を思い切りよく振り抜き、打球は右翼に飛び込む逆転ホームラン。その裏を何とか0点で抑えたエンゼルスが5連敗を免れ、一矢を報いた。
 大リーグのネットでこのホームランシーンを何度も見たが、もう少し右にそれればファールとなる一打だった。手痛いホームランを喫した相手クローザーの次の一言が翔平君の凄さを物語っている。“I personally think he's the most physically gifted baseball player that we've ever seen. I don't know that you're ever going to see somebody who can throw 101 and hit the ball 600 feet. So, I mean, he's a special player. He's incredibly talented and, you know, hopefully he stays healthy and has a long career.”
 敵チームの主力プレーヤーから末永く健康をそして活躍を願われる選手はそうはいないだろう。翔平君は今週木曜日(現地水曜日)には再びマウンドに立つ予定とか。今シーズンどこまで日米の野球ファンを楽しませてくれるのか。嗚呼、私は仕事が手につかない!
 ところで翔平君の放った一打は日本流に言えば、「起死回生の逆転2ラン」。「起死回生」はともかく「逆転ホームラン」は和英辞書をひくと “a come-from-behind homer” という訳が載っている。今回の翔平君のホームランは大リーグの記事では単に “the go-ahead homer” となっていた。この表現では「勝ち越しホームラン」の意味はあっても「逆転」のニュアンスは薄いように思えた。

「有朋自远方来,不亦乐乎」

20210514-1620962404.jpg 「友あり、遠方より来たる、また楽しからずや」という論語の文章を思い出した。福岡から千葉県に転居された親しい先輩が私の元を尋ねてきた。久しぶりに焼酎を飲み交わし、楽しい一夜を過ごした。中国語ではどういう表現だったのかよく分からないのでネットで調べてみると、次の文章が出てきた。「有朋自远方来,不亦乐乎」。前段はまあ良し、後段のくだりが我々日本人には分かりづらいかと思う。
 普段ならスーパーで刺身や肴を買ってきてテーブルに並べるが、最近時々のぞくレストラン(居酒屋?)に前もってオードブルを注文していた。これが正解だった。焼酎にも合って座を盛り上げてくれた。先輩にも喜んでもらえた。語らった内容をここに記したいところだが、よしとこう。携帯で写真を撮った。自分の写真をブログにアップするのはあまり好まないが、写真から私の心の「乐」(楽しい、嬉しい)がにじみ出ているように思えたのであえて掲載。とこの項をパソコンで打っている今日は金曜日。週末だ。先輩は朝早く拙宅を立たれた。今宵はいつものように一人で焼酎を頂こう。これもまた「乐」だ。
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 韓国語も中国語も語彙が日本語と似通っていることがあり、理解の助けになることが多いが、意味合いが微妙に食い違っている場合も少なくない。NHKラジオの(初級)韓国語講座で「インセンドゥラマ」(인생 드라마)という語が出てきた。「インセン」とは「人生」だなとすぐに合点が行った。「人生はドラマ」ということかな? 講師の次の説明で誤解を免れた。「人生が変わるぐらい面白いドラマ」「これまでで最高のドラマ」という意味とか。「인생 영화」(インセンヨンファ)ならば「人生が変わるぐらいの面白い映画」ということになる。面白い表現だ。残念ながらそういうドラマや映画には出合ったことがないかと思う。いや過去にはあったのかもしれない。記憶と感動が失せているだけのことかもしれない。何か思い出さないか、ちょっと沈思黙考してみよう・・・。
 頭に浮かんだ映画はあった。「人生が変わるぐらいの面白い映画」とまでは言わないが、いい作品だったことは間違いないと思う。日本でも人気のある日系英国人作家、カズオ・イシグロ氏のベストセラーを映画化した作品だ。“The Remains of the Day”(1993年)(邦訳「日の名残り」)。エマ・トンプソンの演技も良かったし、アンソニー・ホプキンスの執事役も素晴らしかった。胸に秘めた思いを押し殺し、人生の夕暮れに向かう姿に自分の行く末を見たように感じたような・・・。
 もう一言。私には難し過ぎて聞き捨てるだけのNHKラジオの「ステップアップ ハングル講座」のテキストに次の文章があった。「自撮り写真の加工・修正アプリなどのフォトレタッチ・・」。「レタッチ」って何? 私にはちんぷんかんぷんだった。「フォトレ」と「タッチ」が合体したのかなとさえ思った。悪戦苦闘の末、これはもともと英語の retouch であることを知った。確かに広辞苑などでは「レタッチ」と掲載されている。
 しかしながら、英語の発音では「レタッチ」ではなく、「リタッチ」だ。意味の上からも「リタッチ」の方がベターだろう。外来語は最初にどう呼ぶかが決まってしまえば、後からそれを覆すのは至難の業。「レタッチ」もその典型的例か。

みたび緊急事態宣言

 福岡県が今日12日から3度目の緊急事態宣言に入った。もう何度目かもよく分からないが、とにかく窮屈な生活を余儀なくされることは間違いない。感染者に対処している医療従事者の苦労を思えば、文句など言えない。宣言により、公民館の中国語講座はしばらく休講となった。昨年も5月前後の3か月間、休講措置が取られたような記憶があるが、再びそうなるとは・・・。最近時々立ち寄る居酒屋さんはアルコールの提供ができないので午後5時で店を閉めるとか。大変だろうなあと思う。
 そういえば、私の元にもワクチンの接種券が届いた。19日から予約の電話を入れることができるらしい。東京の友人からは予約を取り付けるのが大変だというラインメールがあったが、こっちもそうだったら気が重い。まあ、なるようにしかならないだろう。
                  ◇
20210512-1620796964.jpg 新聞の広告欄にノートの広告が載っていた。「みんなのツバメノート」とうたっている。私もずっと愛用している。しかし、知らなんだ、そう呼ばれているとは。私がツバメノートを愛用している理由はある人から頂いた手作りのノートケースにこのノートがぴったりと収まるからだ。広告ではA5というサイズが紹介されていたが、私が愛用しているのはそれよりずっと小さいように思える。背表紙には「ツバメノート株式会社謹製」と記してある。表表紙には NOTE BOOK と印字してあり、その下に Specially Prepared in Tokyo と書かれている。ノートというよりメモ帳といった印象だ。
 私はこのノートがいつか製造中止になるのでは危ぶんでいたが、広告文には「クラシカルな定番ノート」という文章も見える。私の愛用しているノートとは別物だが、「みんなのツバメノート」という愛称が流布しているなら、これからも長く使うことができそうでほっとしている。
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 大リーグ。大谷翔平君が好投した。7回を投げて4安打1失点10奪三振。失点はホームランの1点だ。試合は例によってリリーフ陣が打ち込まれ、5対1で敗れたが、翔平君には負けはつかなかった。打っては4打数1安打。8回はライトの守備にもついた。エンゼルスはこのゲームも拙守が目立ち、相手が好投手だったとはいえ、打てず守れずだった。チームの応援はほどほどにしておき、翔平君の個人記録にだけ注目した方が良さそうだ。
 敵将、アストロズのダスティ・ベイカー監督は “Boy, he’s some athlete.”(彼は凄いアスリートだ)と評していた。この場合の some athlete は並大抵ではない誉め言葉だろう。
 とはいえ、野球はやはり団体スポーツ。いくら活躍してもチームが勝てないようでは応援のボルテージは上がらない。今シーズンは日本人選手が所属するチームではダルビッシュ有投手がいるサンディエゴパドレスがナリーグ西地区で勢いがある。エンゼルスと同じ地区にいるシアトルマリナーズで菊池雄星投手も頑張っている。その雄星投手は12日のゲームで6回3分の1を投げ、11奪三振の好投で勝ち投手の権利を手に降板したが、これも例によってリリーフ陣が打たれ、チームは逆転負け。勝ち数を重ねられなかったのは悔しいことだろう。まあせめて7回、できれば8回ぐらいは投げ切れということか!

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