- 2026-05-20 (Wed) 21:17
- 総合
日々購読している新聞を読む喜び、楽しさは人それぞれだろう。ひと頃は紙の新聞はネット情報に押され、電子新聞となるかなどして消滅の途にあるとささやかれてもいた。私が記者として現役の間は大丈夫だろうと思っていた時期もあったが、AI(人工知能)が信じ難い発展・進化を遂げつつある昨今、紙の新聞の前途は容易ならざるようだ。
とはいえ、私にとっては紙の新聞は今なお、思わぬ妙味を提供してくれる存在だ。例えば、火曜日の朝刊のスポーツ面。読売新聞専属の評論家の堀内恒夫氏が『ホリさんの言わせてもらうよ』と題したコラムで、巨人の低迷している、本来なら大黒柱である戸郷投手について手厳しく論じていた。見出しを拾うだけで内容は容易に類推できる。「戸郷 ゼロから見直して」「投げ急ぎ フォーム修正を」。巨人の大エースだった堀内氏には戸郷投手の不振が看過できないことがよくうかがえる。
面白かったのはその不振にあえいでいた戸郷投手が火曜日夜の試合で首位ヤクルトを相手に7回を投げ無失点の力投を見せ、今季の初勝利を挙げたこと。学生の頃までは巨人ファンだった私も今は巨人のゲームを熱心に見ることは皆無に近い。パリーグのゲームの方が面白いとさえ感じている。だから、堀内氏のコラムを読んだ時は「へえ、そうなんだ、戸郷は抜本的な立て直しに迫られているんだな」程度の印象で読んだ。そしてその夜のゲームで上記のように彼は快投を演じた。私はゲームを見ていないのでよく分からないが、読売新聞の野球欄の戦評を読むと、「決め球のフォークボールがさえた」とある。私が堀内氏だったら複雑な心境で戸郷投手の快投を見守ったかもしれない。
読売新聞で必ず読むのは国際面ではなく、「暮らし」面に掲載される、読者のお悩み相談に識者が答える「人生案内」。系列の英字新聞「ジャパン・ニュース」でもその翻訳が “Troubleshooter” として紹介されている。外国人読者に人気のコラムだ。
読売新聞を読んでいて、時に挙を突かれることがある。上記の堀内氏のコラムが掲載された同じ日に「教育・投書」面に載っていた、英語表現を紹介する小さなコラム「街で使える英会話*パーティー編」が目に入った。普段は滅多に読まないコラムだが、たまたまこの日は目に飛び込んできた。見出し的な文言におやっと思ったからだ。まず、英語で “fashionably late” という語句があり、続いて「かっこよく遅刻する」という意味が紹介されていた。「へえー、そういう意味合いなんだ。まさにかっこよい表現だな」と感じた。でも、このコラムは確か子供向けの英語教室的なものだったのではないかな、今では大人も対象に含んでいるのかなと思った。
それはともかく、私はこの表現を知らなかった。そう思いながら、一応、辞書をひくと、なんと載っているではないか、昔からある表現のようだ。訳は「(注目を集めるために予定より)少し遅れて」とある。要するに定刻通り、あるいは定刻より前にパーティー会場に着くのはやぼで、少し遅れて姿を見せるのが粋というわけのようだ。「君たちがパーティーに来てくれて嬉しいよ!」と歓迎するホストに、到着した客は笑顔で応じる。”Sorry we’re a bit late, but we wanted to be fashionably late.(少し遅れてしまってごめんね。でもあえてかっこよく遅刻したくてね)という訳が載っていた。
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