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まさかとは思うが

  • 2021-09-06 (Mon) 10:01
  • 総合

 菅首相が自民党総裁選に不出馬を突然表明し、政界は大騒ぎになっているようだ。突然の不出馬表明の真相は知る由もないが、巷間伝えられているように、党内外での人気が失墜した菅首相が万策尽き、総裁選での勝ち目がないことを見切ったゆえの辞任劇か。思えばあまりにもあっけない退陣だった。その直前まで首相は総裁選出馬を公言していたのだ。
 不出馬表明後に首相が記者団に語ったと言われる、新型コロナ対策と総裁選の選挙活動には「莫大なエネルギーが必要で両立はできない」という言葉は額面通りに受け止めるには無理がある。正面から挑戦を受けて立ち、その上で敗れたなら、粛々と政権の座を明け渡せばいいだけのことである。これではコロナ禍のまっただ中に無責任に政権を投げ出したと非難されても仕方ないことだろう。
 菅首相がどういう人物だったかの、私は知らない。ただ、東北の農家出身で苦労の末に首相の座を射止めたことには敬意を払わざるを得なかったが、そうしたものも吹き飛んでしまった。新総裁に誰がなるかということにも関心がない。政治は本来ならば芸術作品のように崇高な営みとして見なされるべきものかもしれないが・・・。
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20210906-1630890089.jpg イスラム主義勢力のタリバンが武力で政権を奪取したアフガニスタン。首都カブールで女性たちが通りで抗議活動に出たというニュースを外電で見て驚いた。抗議の行動がまだ許されていたのかと。タリバンの戦闘員らに強制的に排除されたようだが、やがてこうした抗議行動が容赦なく弾圧される政治社会体制が到来するのだろうか。
 BBCの記事を読むと抗議活動に打って出た女性たちの生の声が伝わってきた。ジャーナリストのアズィタ・ナズィミさんは次のような趣旨のことを語っている。「25年前にタリバンがこの国を支配した時、彼らは私が学校に通うのを阻止した。その5年後に私は通学ができるようになり、それ以来一生懸命学んだ。私たちのより良い未来のためにも私たちはタリバンの圧政を許してはいけない」。彼女たちの勇気に敬意を表したい。
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 大リーグ。地区優勝、ワイルドカード争いがこれから熱くなる。日本人選手が所属するチームは地区優勝はもう望めないが、ワイルドカードの可能性は残っている。アリーグでは菊池雄星投手が奮闘しているシアトルマリナーズにわずかながら可能性がある。
 二刀流の大谷翔平君が連日活躍しているロサンゼルスエンゼルスは残念ながら、プレーオフに進出することはなさそうだ。期待するのは残り25試合でホームランの数を積み上げ、投げては勝ち星を伸ばすこと。できれば投手として大リーグ史上初のホームラン王になって欲しいが、2位の野手に2本差に詰め寄られている。DHとして打席に立てないナリーグとの交流試合があることも彼には不利な状況だ。かてて加えて残り試合はプレーオフ進出を目指す強豪チームとの対戦がほとんど。歩かされるケースも多いだろう。また、他球団の大リーガーたちにとって投手の翔平君にホームラン王のタイトルを取られることは屈辱的なことと推察できる。2位や3位の野手に翔平君には望めない、ホームランを打ちやすい球を投げてくるのではないかと私は案じている。まさかとは思うが。

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