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「我不是胖 只是肉多多」

  • 2021-09-03 (Fri) 11:08
  • 総合

 郵便局のATMでお金を下ろした。使ったカードは銀行のキャッシュカード。お金を財布にしまって、非常勤講師の仕事が待っている小倉方面に向かう電車に乗るべく、最寄りの駅に向かった。歩いて5分ちょっと。駅に着いてICカード乗車券をチャージした。さあ、カードを改札機に通してホームに立とう。改札機を通った後、何気なく財布を見ると、開いた財布の内側に入れているカードが何となく寂しい印象。ふと思った。あれ、さっき郵便局で利用した銀行のカードが見当たらないではないか。
 財布のどこにも、ポケットにも、そのカードが見つからなかった。記憶の糸をたどる。郵便局のATMで確かにカードを抜き取ったのか?明確な記憶はない。おそらくお金だけを財布にしまい、カードは抜き忘れた可能性がある。慌てて郵便局に引き返した。まだ10分ほどしか経過していない。ひょっとしたらまだ残っているかもしれない。ATMにはなかった。窓口に走り、職員の人に確認してみる。忘れ物として届けてあるのでは。職員の人は奥に行き、責任者の机の上から何やら手にしている。おそらくあれだろう。忘れ物として届けてあった。日本はいい国だ!
 キャッシュカードの残高は知れているが、銀行への紛失届とかあれこれの手続きがとても面倒くさい。そうした諸手続き免れるだけでもありがたい。カードをきちんと財布にしまい、駅に急ぎ、何とかいつもの電車に間に合い、仕事に遅刻せずに済んだ。神様に感謝。それにしても暑さのせいでぼぉーとしていたのだろうか。しっかりしろ!
                  ◇
20210903-1630634855.jpg NHKラジオの中国語講座で「赤ん坊が丸々太っていて可愛い」という趣旨の文章が出てきた。「丸々太っている」という表現は中国語では「胖乎乎」(pànghūhū)というようだ。私はこの「胖」という語の拼音を辞書で何度チェックしたことか。調べて覚えたつもりになって、しばらくすると忘れてしまう。正確に言うと、拼音のアルファベットは覚えているが、声調と呼ばれる発音の上がり、下がりを忘れてしまうのだ。日本語ではその語の発音が上がり気味なのか下がり気味なのか、あるいは平らに発音するのか、下がってから少し上がり気味になるのか、といったことは全然気にしなくていいが、中国語ではこれがとても重要だ(と老师や専門家諸氏から忠告される)。
 私はともすると、「胖」をpángと上がり気味に発音していた。今回改めてpàng と下がり気味に発声するのだということを再認識した。「あの人、パンパンに太っているよね」という時、おそらく「パンパン」は下がり気味に発声しているのではないか。そうだ。中国語で「太っている」と言う時は「パンパンに太っている」というような感じで「胖」と口にしようと決意した。中国語に興味のない人には退屈な話だろうが、私にはとても大切に思えるエピソードなのです!
 2年前の春、台北の大学で一か月間、中国語の基礎を学んでいた時、クラスメートだったインドネシアの女子留学生二人からお別れに際し、もらったバッジの文言は「我不是胖 只是肉多多」。「私は太ってはいない。ただ、肉付きがいいだけだ」という意味合いだろうか。この文言が今の私にはますますお似合いになりつつある!

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