Home

英語でさるく 那須省一のブログ

«Prev | | Next»

コロナ終息(结束)を祈る!

 コロナウイルスは私には関係ないと思っていたら、小倉のよみうりFBS文化センターから連絡があり、明日(3日)と来週(10日)の講座は休講としますとの由。講座で話すことをパワーポイントにまとめ、プリントアウトを作成し終えたところだったので、あまりのタイミングの「良さ」に驚くとともにがっかりもしたが、仕方がない。受講生もごく少ない講座だが、私には外国語学習の原点を考える楽しい時間。17日の講座は果たして?
 とはいえ、世間を見ると、コロナウイルスの感染を怖れ、客足の途絶えた飲食店や観光業界は深刻な打撃を受けているようだ。同情を禁じ得ないが、こればかりはどうすることもできない。ただただ一日も早い終息(中国語では结束)を祈るばかりだ。
                 ◇
 中国語。NHKのテキストに次の文章があった。「私にも彼を説得する方法がありません」。中国語では「我也没有办法说服他」。「没有」(ない)と「说服」(説得する)という2つの動詞が続いている。連動文という構文で、「没有」の目的語である「办法」(方法)の具体的内容が「说服他」だ。文法はともかく、上記の文章を語順のままに直訳すると、「私にもない、方法が、説得する、彼を」だろうか。少しこなれた文章にすると、「私にも方法がない、彼を説得する」。この語順なら、何とか中国語を「作れる」ような気がしてくる。英語だと次のようになるだろうか。I don’t have any means to persuade him, either. この文章に限っては日中英の3言語はまあまあ似通っている印象だ。
 NHKの中国語講座は年度の最終月に入った。講座回数も100回を超えたので、(私には)歯応えのある構文も出始めている。受け身文もその一つ。中国語では受け身文は「被」を使って表現する。被害者の「被」だ。その意味合いは「~に・・される」と説明されている。「私は彼の手紙に感動させられました」という文章は中国語では「我被他的信感动了」となる。「被」が出てくれば、さあ、これから受け身の文章が続きますよという合図のようなものか。 I was moved by his letter. 英文ではbe動詞と一般動詞の過去分詞を組み合わせ、その後に動作主をbyで示すことになるが、それに比べれば、ずっと簡単に見える。
                  ◇
 米大統領選。民主党では14州の予備選などが集中する3日のスーパーチューズデーの直前に、中道系で人気上昇中の候補2人が相次いで指名争いから離脱することを表明した。ピート・ブティジェッジ氏とエイミー・クロブシャー氏。両氏はジョー・バイデン氏(前副大統領)氏支持に回ることも明らかにした。先頭を走るバーニー・サンダース氏を追う二番手のバイデン氏にとっては心強い追い風となると見られている。
 ブティジェッジ氏は同性愛者であることを公表した上で選挙戦を戦ってきていた。彼の言動を報じる記事の中で、しばしば、his husband is … という表現に出くわし、その都度、脳内に??が躍っていた。「彼のパートナーは・・」と訳せばどうということもないのだが。さて傲岸不遜なトランプ氏に今秋の大統領選で対峙する民主党の候補者は最終的に誰に決まるのか。党派を超え、幅広い有権者にアピールするには左派色の強すぎるサンダース氏ではなく、堅実なバイデン氏しかないという声が大きくなりつつあるが。

見るとはまる韓国語ドラマ

 前回の項で、公園でペットの犬が草木に小水を放つのを飼い主に戒める警告の英文としては、Please don’t water the plants という文章は穏やか過ぎるのではないかと書いた。念のためアメリカ人の友人に尋ねたところ、いやこのままでいいのではという返事が届いた。例えば、Don’t pee on the plants という英文では少しぶしつけな(a bit abrupt)印象があるとのことだった。ユーモアある文章ではないかともコメントしていた。うーん・・。
                  ◇
 球春いよいよ本格的に、と言いたいところだが、コロナウイルスの影響でオープン戦も無観客試合となっている。土曜日に福岡を地元とする人気球団、ソフトバンクホークス対阪神タイガースのゲームをテレビでちょっと見たが、スタンドには観客がおらず、寂しい印象はぬぐえなかった。オープン戦とはいえ、ファンの声援を受けてのハッスルプレーが期待できず、選手たちも拍子抜けしないのだろうか。まあ、私が心配することではないが。
 一方、大リーグは通常通りのオープン戦が行われており、日本人選手も順調に調整が進んでいるようだ。注目は大谷翔平君だが、今年はダルビッシュ投手もことのほか調子がいいようだ。本来の姿に戻れば、彼にしかできない快投を見せるかもしれない。楽しみだ。
                  ◇
 最近はケーブルテレビで韓国語のドラマにはまることは避けていたが、先日、チャンネルをかちゃかちゃやっていて、たまたま見かけた韓国語のドラマにいつの間にかはまってしまった。再放送の番組で土日に集中的に放送されているようだった。日曜日には午後5時から午前零時まで実に7時間も付き合うことになった。長時間放送が前もって分かっていたから、夕食を作っておいて、テレビの前で食べながら見た。ケーブルテレビでの集中放送だから、コマーシャルがなく、トイレに立つのも慌しい。テレビドラマをこんなに根を詰めて見たのは初めてのこと。
 番組名は「江南ロマン・ストリート」。公式ホームページには「江南に次々と帰ってきたワケありの男女たちが繰り広げるちょっとミステリアスなロマンティック・ストーリー」と紹介されている。江南とはソウル中心部の富裕層が住む地区らしい。若い二組の男女のすれ違いの恋や嫉妬とか、子供の頃、別れ別れになった兄弟の再会、家族の確執など、この手の韓流ドラマには欠かせない要素が詰め込まれている。
 言い訳ではないが、このドラマにはまったのは、韓国語の学習にとても役立つと思ったからだ。私がすでに韓国語をものにしていたなら、おそらく見ることはなかっただろう。子供の頃には熱心に見ていた水戸黄門のドラマを今、役者を一新したリメイク版であってもとても見る気など起きないように。
 とここまで書いて、正直に書くと、ドラマを楽しんでいることも事実。一つには結構笑えるシーンが随所にあることの他、魅力的な女優が出ていることも一因。その女優さんを見たくてはまったのかもしれない。いや、それにしても疲れた。来週は土、日と二日連続で全20時間近い放送が予定されている。これに付き合っていると、何もできなくなる。日曜日は英語教室の仕事もある。困った。私は番組の録画方法も忘れてしまっている!

Please don’t water the plants.

 新型コロナウイルスが猛威を振るっている。それにしても全国の小中高校などを春休みまで一斉休校にするとは! プロ野球は来月15日までのオープン戦が無観客試合となった。日本中央競馬会(JRA)も今週末以降、無観客競馬に変更することになった。馬券はネットで発売されるが、場外馬券売り場の営業も停止されるとか。予想はするものの馬券は買わず、ケーブルテレビでレース観戦を楽しむだけの当方には痛くも痒くもないが、株安の上に世相がやたら陰鬱になるのは気が滅入る。
 公民館の中国語講座でも時節柄、コロナウイルスが話題になっている。最近の講座ではその関連でマスクという語彙を学んだ。中国語では「口罩」(kǒuzhào)。日本語の音とぴったり重なり合うわけではないが、コゥジャオという発音に近い。原意はおそらく「口を覆うもの」という意味だろう。日本語では明らかに英語の maskから取ったマスクだ。韓国語はいかがと辞書で調べると、마스크(マスク)という語が出てきた。日本語と同様に英語の音を「写し取った」ものだ。外来語に接するたびに私は日本語の「柔軟性」を思うが、中国語の頑なな「純潔性」にも敬意を払いたくなる。
                 ◇
 CNNやBBCも退屈なコロナウイルスのニュースが多く、あまり熱心に読む気にもなれない。そんな折、CNNの見出しに思わず、引き込まれた。――How Japanese and English merged to create a new language――。この見出しから和製英語を揶揄した記事であろうことは容易に推察できる。少しは気が晴れるかと読み進めてみた。
 記事は冒頭、30年前に来日した大学教授が京都のお肉屋さんの店頭の看板が “meat shop” ではなく “flesh shop” だったことに驚いたエピソードを紹介している。日本ではメッセージの正確さが重要ではなく、要は買い物客の目を引けばいいのであって、それが meat であれ、flesh であれ、fresh であれ、何でもいいのだと解説している。うーん・・。
 日本人には s と shi の音の区別が難しく、“baby-sitter” が “baby-shitter” とミススペルされることもあると指摘している。それ故に日本人の話す英語は English ではなく Engrish だと呼ばれるとか。まあ、確かに和製英語に関しては他にも Japalish という呼び方もある。日本では公共の場で案内や告知などに使用している英語表現が不自然かつ不可思議なことはずっと指摘されていること。(コロナウイルスが下火となっての話だが)東京オリンピックが近づき、外国からの訪問者が激増するにつれ、今後この手の(粗探し)報道はそこかしこで散見されることになるのだろう。
20200228-1582853394.jpg 記事の中には公園でペットの犬が草木に小水を放つのを戒める警告の看板の写真が添えられ、その英文がおかしいと紹介されていた。————草木が枯れてしまいます ご協力をお願いします Please don’t water the plants————。ペットの犬が片足を上げて小水を放っているイラスト付き。英文自体には何の問題もないかと思う。ただ、ペットが草木に向かって用を足すのを戒める表現としては、「草木に水をやらないで」という表現では穏やか過ぎるか。Please don’t let your dog pee the plants とでもしておけば良かっただろうとは思う。まあ、しかし、これなどは「おもてなし英語」と言えば言えるような・・・。

Someone is, I do hope, looking out for me.

 日曜日。香椎浜のジョギング路を軽く走った。2周で約6キロ。走り終わった後、通りかかった人に鹿児島のおおよその方角を教えてもらい、そちらに向かって手を合わせた。稲尾岳(標高930㍍)ではおそらく参拝登山を済ませた人たちが稲尾岳神社の鳥居の前で枯れ枝を燃やして暖を取りながら、お昼を食べている時間帯。香椎浜を走るよりもずっときつい山登りを終えての食事は格別だ。嗚呼、来年は果たして参加できるかしら。
                  ◇
20200224-1582516354.jpg キリスト教を信仰する敬愛する人から一冊の本が送られてきた。“Daily Guideposts 2020 (A Spirit-Lifting Devotional) というアメリカで出版された書で、選ばれた複数の敬虔な書き手が365日、日記のように個人的な体験・思いを書いている。聖書の言葉が随所に散りばめられているが、戒めを説くようなイメージの「堅物」の本ではない。このような本があるのを初めて知った。巻頭には今年のテーマのヨブ記の文言がある。“He performs wonders that cannot be fathomed, miracles that cannot be counted.”
 これから毎日、1頁ずつめくって心静かに読もうと思っている。本が届いた時には私の誕生日は過ぎていたが、2月5日の欄をめくると、マサチューセッツ州の町にあるというアメリカで一番古いnewsboy(新聞売り少年)の立像が冒頭に紹介され、書き手は自分自身がかつて新聞配達の少年だった思い出を綴っている。Without the honest and free flow of information, ideas, and beliefs, we could not be who we are. (我々が今あるのは諸々の情報や思想、意見を自由にありのままに享受できているからだ)。まったく同感。
 この本を読んでいると、思わぬ「余禄」があることも分かった。これまで見過ごしてきたような英語表現に出合うことだ。数日前には「神様が彼のことを見守っていてくださる」といった意味合いのことが記されていた。実際の文章だと “Someone is looking out for him.” この場合のSomeone は神のことだが、look out for ~ は「~に注意する」という意味が真っ先に頭に浮かぶ。“Look out for pickpockets.”(すりにご用心)などと。「神様が見守っている」ケースでも look out for が使えるのだと勉強になった。
                  ◇
20200224-1582516410.jpg 宮崎から妹が来福した。義姉からこんなものもらったと一冊の小さな写真帳を手渡された。既に故人となった次兄の遺品の中から出てきた小さな写真帳。パラパラとめくっていると、私が子供の頃の懐かしい写真がぞろぞろと出てきた。母方の祖父母が母の実家で写っている写真もあった。祖父母の顔を思い出した。私の兄や甥っ子たちとそろっての写真もあった。兄3人のうち、すでに長兄、次兄は黄泉の国に旅立っている。悩みらしい悩みもなかったあの頃、私は何を考えて生きていたのだろうか。
 タイムマシンがあればあの頃に戻ってみたい。そして自分に対し、今の自分が歩んできた人生を語り、他の道を行くように諭すかもしれない。人生のリセットだ。しかし、そんなことをすれば今の自分を全否定することになる。それはそれで切ない。所詮夢物語だが、昔の写真を見ているとそんなことまで夢想してしまう。悔いのない人生を生きていない証左でもあるのだろう。これから挽回できる術はなさそうにも思えるが・・・。

稲尾岳参拝は見送り!

 今週末は毎年この時期恒例の参拝登山に出かけるつもりにしていた。鹿児島・南大隅町の稲尾岳。新聞記者時代の取材が縁で毎年、佐多地区にある辺塚と呼ばれる集落の参拝登山にお付き合いするようになってもう10年になるだろうか。ネットで博多―鹿児島中央間の九州新幹線の往復切符を早めに購入しておいた。最近は少し休みがちだったとはいえ、香椎浜でのスロージョギングもずっと続けており、体力的にも準備は万全。
 そこに南大隅町のTさんから今年は個人的事情があって同行できないとの電話が入った。Tさんの同行がなければ現地の辺塚に行くこと自体が難しく、残念ながら断念せざるを得なかった。辺塚集落の人たちと一年ぶりに顔を合わせることを楽しみにしていたが、やむを得ない。参拝登山の日曜日朝、香椎浜をスロージョギングして稲尾岳方面を見て手を合わせることにした。方向音痴だから、正しい方角を向くことができるか自信がないが。
                  ◇
 米大統領選の民主党指名候補争い。支持率が上昇中のマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(78)がテレビ討論会に初めて参加した。時間が時間だけにCNNの生中継にお付き合いはしなかったが、翌日のCNNで何度かハイライトの場面を視聴した。
 何と言っても超の付く大富豪のブルームバーグ氏が他の候補たちから袋叩きに遭ったシーンが印象に残った。特にこのところ支持率に陰りの見えるエリザベス・ウォーレン上院議員(70)の「口撃」が激しかった。“I’d like to tell you about who we’re running against: a billionaire who calls women ‘fat broads’ and ‘horse-faced lesbians,’” she said. “And, no, I’m not talking about Donald Trump. I’m talking about Mayor Bloomberg.”
 まるで「敵は本能寺に在り」といった感じだった。世論調査の支持率ではバーニー・サンダース上院議員(78)がまだトップの座にあるが、巨額の私財を投じたPR戦術で上位を脅かすまでに浮上しているブルームバーグ氏。いまだ予備選や党員集会で公式に出馬していないブルームバーグ氏に対し集中砲火的な批判が浴びせられたのは、彼が民衆党陣営内でいかに脅威の存在となりつつあるかを物語ってもいるのだろう。
 ところで私は上記の文章の “fat broads”(太った女) と “horse-faced lesbians” (馬面のレズビアン)という語は初めて見た。辞書にはbroad はスラングで「女」あるいは「売春婦」を意味するとある。日常生活で絶対に口にしてはいけない語のようだ。ネットでチェックしてみると、ブルームバーグ氏はかつて英国王室のメンバーを上記のように「形容」したとか。2001年に彼の発言をまとめたものが小冊子となり、ネットで読むことができた。なるほど、彼にはそれを今引用されると足元をすくわれそうな過激な発言が並んでいた。
 ブルームバーグ氏は経営する会社でセクハラ疑惑があり、被害者には他言無用の口止めを課しているとか。ウォーレン議員はこの点に触れ「彼女たちに自由に発言させなさい」と迫った。守勢一方のブルームバーグ氏の顔をカメラがとらえていたが、その強張った表情から心中の困惑が見てとれた。米メディアが一斉にブルームバーグ氏にとって討論会初参加は “disaster”(大失敗)と判定したのも理解できる。彼が今後どう反撃するのか見ものだ。(その後、ブルームバーグ氏が他言無用の口止めを破棄との報あり)

I study Chinese every day.

20200220-1582161713.jpg 月曜日夕刻。ソファーに横になって本を読んでいたら、窓を通して、西空が妙に明るく輝き始めたことに気づいた。白く光っている。いよいよこの世の終わりかなと思い、窓に走り、窓を開けて空を見やると、白い光がまぶしい。夕日というか太陽が沈む直前なのだが、これまで私の部屋からは見たこともないほど、白く輝いている。雲を通しているためか、舞台の光線のように瞬きながら光を放っている。デジカメで何枚か撮影したが、肉眼で目撃したものとは全然趣きが異なる。太陽が雲に隠れ、光が消えた後もしばらくは私の肉眼には黄色い「後光」が残っていた。空や雲の状況によってはよくあることなのかもしれないが、ちょっと不思議なひと時だった。
                  ◇
 大リーグのホームページは連日、ヒューストンアストロズによるサイン盗み行為の続報を報じている。英字紙ジャパン・ニュースでもスポーツ欄で関連の記事を見ない日はない。
 ロサンゼルスエンジェルスのスター選手で大谷翔平君の同僚、マイク・トラウト選手もアストロズに対する怒り、不信感を語っていた。彼の発言を抜粋して紹介すると “It’s sad for baseball. They cheated. I don’t agree with the punishments, the players not getting anything. It sucks, too. Me going up to the plate knowing what was coming? It would be fun up there. It seems like every day something new is coming out.”(野球にとって悲しいことだ。彼らはインチキをしたのだ。罰則には同意できない。加担した選手たちは何のお咎めも受けていないのだから。最低だ。私だって打席に立つ時、どういう球種の球が来るか分かっていれば、それは嬉しいに決まっている。[この問題では]毎日、何かしら新しい話が浮上している)
 私の目にとまったのは、every day という語句だ。小倉の英語教室でこの語句について最近語ったばかりだったからだ。正直に書くと、英語を教えるようになるまで、私はeveryday と every day の差異を意識することがなかった。だから平気で I take a walk almost everyday. と書き、口にしていた。every day と分かち書きにするべきだったのだ。everyday を使えるのは、例えば This is my everyday clothes.(これは私の普段着です)というような場合に限られる。まだまだ勘違いしていることが多いのかもしれない。
                 ◇
 中国語に関しては文字通りの初心者であるから、日々是、初めて学ぶことばかり。ところで「初心者」って中国語で何と言うのだろうと中日辞典をひいてみた。「初学者」(chūxuézhě)と書くようだ。
 「我最讨厌乌鸦了!」という文章が出てきた。「わたし、カラスが大嫌いです」。主語を省略すると、「カラスが大嫌いです」となる。中国語の文章ではそのカラスがほぼ一番最後に出てくる。SVOとSOVの言語の大きな違いか。「讨厌」(嫌う)は中国語のドラマで女性の登場人物がよく口にするセリフで、恋人や旦那を軽く罵る時に使っていた。「あなたって人はもう嫌!」という駄目だしだったような印象が残っている。しかし、上記の文章を目にするとやはり面と向かって言われたくはない表現のようだ。

「水際対策」は「口岸防控」?

 本日の読売新聞朝刊の社会面トップの記事を読んでちょっと驚いた。新型肺炎の予防策などをPRした厚生労働省の特設ウェブサイトの外国語版に誤訳が相次ぎ、訪日外国人が困惑していると報じていた。信じ難いが、例えば「手洗いなどの実施がとても重要です」は英語で “implementation in the restroom” と意味不明の語句となっているとか。厚労省の職員の翻訳だけでは追いつかない場合に2018年7月以来、自動翻訳を導入して対処しているのだが、この自動翻訳システムに原因があるらしい。
 自動翻訳の不思議な訳文は誰もが経験しているかと思う。私も最近、ホテルで見かけた案内文の怪しい英訳について書いたばかり。まだまだ人様のチェックが必要なようだ。ただ私が上記の記事でおやっと思ったのは英文翻訳だけでなく、中国語の翻訳に関する以下の記述だ。<水際対策が>が中国語版では<水辺対策>と訳されたり・・・。これだけでは分かりにくい。読者に不親切ではないか。
 「水際」は私の中日辞書では「水边」と載っている。「水際対策」の漢字をそのまま繁体字の該当字を使って「水边(水辺)対策」としても中国人には理解できないのかと推察はできる。それでネットで「水際対策」に該当する中国語を検索してみた。どうもぴたっと当てはまるのが見つからなかったが、なんとか、「口岸防控」という語句を見つけた。元々の意味は「港で予防・制御する」という意味合いらしい。
                  ◇
 先月のブログで大リーグのサイン盗み疑惑(sign-stealing scandal)について記した。ヒューストンアストロズに関しては当事者がこの不正行為を認めており、疑惑の2文字はもはや必要ないようだ。もう一つの残るボストンレッドソックスはこれから大リーグ機構の調査結果が出る運び。
 英字新聞ジャパン・ニュースを読んでいたら、名のある投手がアストロズのサイン盗みに絡み、アストロズ戦で相手投手がビーンボール(beanball)の類の危険な球をアストロズの打者に投げたとしても、その気持ちはよく理解できると発言していた。2017年のシーズンではアストロズのスタープレーヤー、ホセ・アルトゥーベ選手がMVPを獲得したが、これを疑問視する声も聞こえている。彼がホームランを放つなど華々しい打棒を振るったのはこのサイン盗みのおかげではないか、従ってMVPも本来ならば他の選手が獲得すべきだったという批判の声も他球団の中心選手の間から起きている。アストロズは今シーズン、ロードのゲームでは敵地のファンから凄まじい罵声を浴びる、いばらのロードが待ち構えているかに見える。
 その大リーグも間もなくオープン戦(preseason exhibition games)に入る。一ファンとして楽しみは、やはり、ロサンゼルスエンジェルスの大谷選手の活躍だ。今年こそ二刀流のスタープレーヤーとして真価を発揮するのを見たい。今年は日本から新たに山口投手の他、筒香、秋山両選手も大リーグに挑戦する。プロ野球から大リーグに移籍したposition playerと呼ばれる野手(打者)の中で大活躍したのはイチロー選手と松井秀喜選手ぐらいだろう。国内でプレーしていればもっと名を馳せたのではと思う打者は少なくないのだが・・・。

«Prev | | Next»

過去の記事を読む...

Home

Search
Feeds

Page Top