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懐かしきトウモロコシ

  • 2025-06-28 (Sat) 16:51
  • 総合

 前回の項で「2025年6月時点での気がかりなことは何と言ってもイスラエルとイランの交戦か」と書いた。まだよく分からない点は多々あるが、どうやら両国の戦闘が激化する最悪の事態は回避された模様だ。認めたくはないが、トランプ米大統領が決断を下した米軍による軍事介入、すなわちイラン領内の核施設攻撃が功を奏したようだ。彼のことだから、これからは大真面目で自分はノーベル平和賞を受賞するに値するとことあるごとに宣うことになるのだろうか。絵空事であって欲しいと願う。
 それはともかく、おそらくあの名作 “1984” (邦訳『1984年』)を書いた英作家のジョージ・オーウェル氏でも想像できなかったであろう奇妙きてれつな展開を我々は目にしている。トランプ氏はイランの核施設を完璧に破壊したとして、イランに対話路線を歩むよう求めた。これを受け、イスラエルは「勝利」を宣言したが、不思議なことに核施設に重大な被害を受けたことは間違いないイランも「勝利」を主張し続けている。その背景にはイランは米軍の攻撃の前に濃縮ウランを「非公開の場所」に移送していたのだという主張がある。だから、米軍の攻撃は徒労に終わったというわけだが、トランプ氏側はこれを真っ向から否定している。真相はやがて明らかになるだろう。
 それにしても、核開発という一大プロジェクトの根幹に大打撃を加えられたイランが米国にそれ相応の仕返しに出ないことも意外に思える。確かに、イランは精鋭軍事組織「革命防衛隊」がカタールにある米空軍基地をミサイルで報復攻撃してはいる。しかし、これにしても事前通告がなされており、死傷者は出ていない。トランプ氏はSNSで人的被害がなかったことについて、イランに謝意を表明したとも報じられている。何というのどかさ! ウクライナの人々が耐え続けている辛苦を思わざるを得ない。
                 ◇
 暑い夏の到来で八百屋さんに足繁く通うようになった。お目当てはもちろん、スイカ。スーパーでも買えるが、私はよくのぞいている八百屋さんのスイカが一番信頼がおけるので、そこで切り売りされているスイカを一日おきに買い求めている。昨日もその八百屋さんをのぞいた。そうしたらトウモロコシが目に入った。遙か昔、田舎の実家でもトウモロコシを栽培していた。お袋がかまどで蒸したトウモロコシを頬張ったことを記憶している。大好物とまでは言わないが、郷愁をそそられる果物(穀物)だ。
 客が少なかったこともあり、いつも気さくに質問しているおばちゃんに「このトウモロコシどうやって料理するのですか?」と尋ねた。彼女は「蒸すんですけど、面倒だったら、電子レンジでチンしても食べられますよ」と言う。「え、チンするだけで食べられるんですか」「ええ、(500Wなら)2分40秒ぐらいかな。房を取って水でよく洗って、ラップで包んでチンするんですよ」。彼女の言葉を聞いていて、最初は買うつもりはなかったが、一つ買ってスイカとともに持ち帰った。
 土曜日。洗濯を済ませたお昼時、ランチの代わりにトウモロコシをチンした。マヨネーズをかけてかじりついてみた。美味い! 知らなんだ。こんなに簡単にトウモロコシが食べられるなんて! この後、ガスコンロであぶれば、焼きトウモロコシができるのかな?

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