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英語でさるく 那須省一のブログ
米中間選挙
- 2022-11-11 (Fri)
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語順の大切さについてまた一言。中国語は英語以上に語順が非常に大切な言語であると再三書いてきているかと思う。語学書を読めばそう書いてあるし、学習していると確かにそう感じる。日本語との根本的違いだ。だが、再三このブログで述べているように、中国語においても日本語に通じる柔軟さを感じることがある。最近ではNHKラジオの中国語講座で次のような例文を見た。「我表达的你可能没太听明白。」。訳文としては「僕の言っていることがあまりわからなかったんじゃないかと」と載っていた。英文に訳すと、“(I’m afraid that) You didn’t understand what I said very well.”といった文章が頭に浮かぶ。
英語ではSVOの構文に沿って、「僕の言っていること」が文末近くに出てくる。中国語では日本語のように文頭に出ている。このような日本語に「酷似」の言い回しに接すると、私は凄く気分が楽になる。すべからくこうは行かないだろうが、日本語に近いこうした言い回しの文章を身につけていけば、中国語の達人とまでは行かなくとも、それなりの話者ぐらいにはなれるのではないかと。Not excellent but good enough. 私にはそれで十分だ。
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米国の中間選挙に内外の熱い視線が注がれている。私も国政以上の関心をもって推移を見つめている。理由は言わずもがな、トランプ氏が「消滅」するきっかけとなって欲しいからだ。この項をアップしている金曜日午後の時点ではどうもそうはならないようだ。ただ、彼が今回の中間選挙で影響力、力をさらに増すことにならなかったことは幸いだ。
私が時々読んでいるニューヨーカー誌のベテラン記者、スーザン・グラッサー氏はこの選挙を自身のコラムで総括していたが、その見出しだけで意図は伝わっていた。On Donald Trump and the Democrats’ Not-So-awful Election(ドナルド・トランプと民主党のそれほど酷くはなかった選挙)。そで見出しは If not for the former President, the midterms could have turned out very differently.(トランプ前大統領がいなかったならば、中間選挙は非常に異なったものとなっていた可能性あり)とうたっていた。
確かにバイデン大統領や与党民主党が恐れていた共和党各候補が下院、上院を圧倒的に飲み込む最悪の事態は回避できたものの、下院は共和党の多数派の手に渡ることは確実な情勢。上院は最終的にはジョージア州での来月の再投票の結果を待つことになるのか。グラッサー氏は次のようにコラムを締め括っている。But there was no knockout punch that would finally prove the folly of the Republicans’ Trumpian turn. Which means that democracy, as Biden would put it, is still very much on the line. 米国の民主主義は依然、危険水域から脱却していないとの由。
私は米議会下院で継続中の議会襲撃事件の審議を通してトランプ氏が刑事訴追され、やがて牢獄に収監されることを期待していたが、それどころか、彼は間もなく2024年の大統領選への出馬宣言をすると報じられている。武装した狂気の支持者をあおり立て、米議会を襲撃させ、多数の死傷者が出た流血の事態を招いた張本人が何ら責任を問われることなく、再び選挙に打って出ることができる国。それが今のアメリカ合衆国か。アフリカでは数々の権力の腐敗・堕落を見てきたが、まさか21世紀のアメリカでそれを見ようとは!
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Not a shirt on my back
- 2022-11-08 (Tue)
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週1で英語を教えている専門学校では句動詞(phrasal verbs)の大切さを教えることが多くなっている。句動詞は動詞+前置詞あるいは動詞+副詞といった熟語的な表現だ。句動詞と意識せずとも、我々は英語を話す時にget up(起床する)や find out(発見する、気づく)などとさまざまな句動詞を駆使している。難解な語を学ぶことも大切だが、平易ながら役立つ句動詞を数多く身に付けることが英語力をアップさせる好手だろう。
最近の例で言えば、「彼は株式投資で失敗した。それで無一文になった」という文章の後半のくだりを “Due to that he lost his shirt.” などと表現できることを説いた。“lose one’s shirt”で「無一文になる」という意味になる。授業の後でshirt という語が改めて気になった。はて昔、似たような表現をどこかで耳にしたような・・。
「500マイル」(Five Hundred Miles)という歌だ。If you miss the train I’m on/You will know that I am gone/ で始まる名曲。私は学生時代にギターでこの曲をものにしようともがいたことを覚えている。その中に次の一節があった。Not a shirt on my back/Not a penny to my name/Lord, I can’t go back home this a way/ なるほど歌い手は無一文の身になったのか。しかし、よくよく考えると、Not a shirt on my back そして Not a penny to my name と同じ意味の表現が繰り返されているのはなぜ? どうせならNot a penny to my name のくだりではもう一つ別のことを表現してもいいのではと思えなくもない。限られた言葉しか歌い込められないのだから。ひょっとしたら、後半は別の意味があるのだろうか。アメリカ人の友人に尋ねたら、同じ意味だとの由。深読みする必要はないようだ。
いずれにしろ、哀愁漂う歌だ。懐かしい故郷に帰ることもままならない心境が淡々と歌われている。私も近年は似たような胸中だ。YouTubeで何度か「500マイル」を聴いていて、なぜか唱歌「旅愁」を思い起こした。こちらは昔から胸に迫るものがある。まさに今の季節に聴きたい歌だ。♪♪ふけゆく秋の夜 旅の空の わびしき思いに ひとり悩む 恋しやふるさと なつかし父母 夢路にたどるは さとの家路♪♪
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「旅の空」。私自身は多くの人々同様、コロナ禍でずっと遠ざかっている。過去のブログをスクロールしてみると、2019年7月18日に「再び台北に」というタイトルのものがあった。そうか「巣籠もり」して3年4か月経つのか。先週は5回目のワクチン接種を受けた。YouTubeをのぞくと、台湾の旅を紹介したチャンネルが雨後の筍のように激増している。台湾当局の規制が大幅に緩和されているようだ。新しい仕事に着手したため、平時は身動きが取れなくなった私は当分、行きたくてもいけない。
中国語の力は3年前よりもついているかと思うが、あまり自信はない。この次に台北を訪れたとして、よく利用していた安ホテルにいきなり行き、顔は今も覚えているフロントのスタッフに「你好。好久不见了。有空房间吗?」(こんにちは。久しぶりです。空いている部屋ありますか?)と声をかけたら、どんな反応が返ってくるだろうか。おばちゃんたちの反応が楽しみだ。それまでに中国語に磨きをかけよう。とはいえ、正直に書くと、最近は中国語より韓国語の学習の方が楽しくなりつつある・・・。
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「似」(シーでもスーでも)
- 2022-11-03 (Thu)
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これまで公民館で受けていた中国語講座は中学校の非常勤講師の仕事を引き受けたこともあり、頓挫した格好となっている。それでもNHKラジオの中国語講座を初級、中級とも聴き続けており、まあ何とか独学継続の体裁は保っている。そのラジオ講座で先日、以下の文章が流れてきた。她好像变了一个人似的。(彼女はまるで人が変わったみたいだ)。この文章で思い出した。公民館講座で講師の先生が類似の表現を口にされた時に感じた違和感を。「先生、発音が違うような気がするのですが・・」と質問したような記憶もある。
問題は「似的」という「似ている」と意味の表現の発音。中国語のピンイン表記ではshìde となる。乱暴にカタカナで書くと「シーダ」となるが、日本語の「シー」とは少し異なり、こもった印象の「シー」の音だ。NHKラジオのテキストにはこの発音はsìde と発音されることもあると注意書きがあった。嗚呼そういうことか。両方の発音が可能なのか。それで合点がいった。おそらく講師はこのsìde を発音されていたのだろう。こちらは日本語表記では「スーダ」となる。私はだから戸惑ったのだ。両方の発音が可能と分かっていたら、戸惑わなかったはずだ。
そういえば、台湾の名物、夜市のことを中国語ではyèshì と言うが、台湾ではyèsìと言っているようだ。これも乱暴にカタカナ表記すると「イエシー」と「イエスー」。なんとなく似ているが音は異なる。「親戚」のような音なのだろう。
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時々のぞくYouTubeの韓国語講座。この講座はとても気さくな印象の韓国人男性が発音や文法の基礎を教えてくれる。久しぶりにのぞいたら、「~겠다」という表現がテーマだった。韓国語ドラマを見ているとよく耳にする表現だが、マスターしているとはとても言えない表現だ。「~しそう」「~でしょう」という推量や意思を表す表現のようだ。興味深かったのは講師が概略、次のようなことを語っていたこと。
「皆さん、韓国のドラマを見ていて次のように思うことはありませんか。例えば、雨が降っている。登場人物が車を運転しているが、焦っているようだ。おや、これはこれからこの男性が交通事故を起こすことになるんではと。そうです。そういうケースではほぼ100%事故を起こしますね」。我が意を得たり。私は笑ってしまった。
上記の表現は「와… 비도 오고… 뭔가 교통사고 나겠다.」と字幕にあった。「あ、雨も降っているし、何か交通事故が起きそうだ」という意味か。こういう表現がさりげなく口にでるようになればいいのだろう。私にはまだ無理かなと思うが。
私はこれまで幾度となく韓国語のドラマはべた過ぎて見る気が失せてしまうと書いたような記憶があるが、韓国人講師の方が言うのだから、あながち間違った印象ではないだろう。もっとも韓国ドラマがべたでも見てしまうことも事実。なぜ? 面白いからだ。その面白さにはまってしまうから最近はできるだけ見ないようにしていることは先に書いた。日本のテレビドラマはもうずいぶん見ていない。「渡る世間は鬼ばかり」が終了してからは見たいと思うドラマはない。これからもないかと思う。韓国語のドラマはそのうちまたはまるような気がする。はまってみたいと少しだけ思わなくもない。
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群衆雪崩
- 2022-10-31 (Mon)
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韓国の首都ソウルで土曜日夜、信じ難い雑踏事故が起きた。ハロウィーン前夜の歓喜にあふれた繁華街・梨泰院(イテウォン)の坂道の路地(全長約40㍍)に群衆が殺到し、将棋倒しとなった人々が押しつぶされ、これまでに若者を中心に154人が死亡し、133人が負傷する重大事故となった。群衆雪崩と呼ばれる事故か。犠牲者の数の多さに圧倒される。
韓国の地元紙は「幅3・2㍍の死の路地」との見出しでこの惨事を報じているとか。300人以上の死者が出た2014年の旅客船沈没事故を思い起こしたが、あれは逃げ場のない旅客船内での惨事。今回の事故は危険を察知した時点で逃げ出せなかったものか。気づいた時には前から後ろから次々に人が押し寄せ、身動きが取れなかったのかもしれないが。
邦字紙を読んでも事情がよく分からなかったが、英字紙ジャパン・ニュースを読んで判明したことがある。それは次の記述だ。AFP-Jiji電の記事だ。Some survivors claimed that nearby stores and establishments on the alleyway had blocked people from coming in to escape the crush. “It looks like the casualties were more severe as people attempted to escape to nearby stores but were kicked out back to the street because business hours were over,” one survivor told Yonhap. 路地沿いの商店などに難を逃れようとした若者たちが入店を拒絶された様子がうかがえる。機転を利かせた商店主たちがいたら、死者数は激減していたのではないかと思うのは私だけだろうか。(Yonhapは韓国の通信社・聯合ニュース)。合掌。
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もう一つ、ジャパン・ニュース掲載の話題から。こちらは読売新聞の翻訳だが、もともとの記事を読んでいないので新鮮な気持ちで読んだ。お笑い芸人の渡辺直美さんの活躍を紹介したいわゆるフィーチャー記事。私は彼女のファンではないが、海外で言葉のハンデや体型に臆することなく活躍する彼女のことは好ましく思っていた。大学の授業でも彼女が欧米の舞台で演じたパフォーマンスを取り上げたことがある。
記事は冒頭で次のように書かれている。Having broken through in 2008 with her impersonation of Beyonce, Watanabe is now the most-followed Instagrammer in Japan and has made a far bigger achievement than just being a successful standup comic. 彼女がまず日本国内で人気を博したのはビヨンセの歌真似、それも口パクでの物真似。あれほど堂々としたパフォーマンスを見せつけられると拍手喝采するしかないかなと思わざるを得ない。
彼女が英語を流暢に話せないことは認識した上でそれを意に介していないことは明らか。むしろ不得手であることを「武器」にしているのではないかとさえ思いたくなる。記事の中で「lookism」という語に初めて出合った。辞書をひくと「容貌、外見による差別(偏見)」と出ている。彼女は人種を含めたさまざまなlookismを打破している。あっぱれ!
私は彼女の活躍に諸手を挙げて称えているわけではない。彼女は自分の英語の発音をブラッシュアップする必要を感じていると思う。私が見たYouTubeでは通訳の女性だかをmy friend と紹介していたが、日本式の「フレンド」、しかもドにアクセントを置いて発声していた。自分の英語を堂々と口にする物怖じしない態度は若い人たちにお手本にして欲しいが、日本式の発音までは真似をして欲しくない。英語教師ならそう思うだろう。
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物議醸すLIVゴルフ
- 2022-10-25 (Tue)
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プロ野球や大リーグのレギュラーシーズンが終了したことでかなりの「自由な時間」が増えた印象だ。その分、無料のAbemaTVやYouTubeを見る時間が増えた。AbemaTVはこれまでも将棋、麻雀観戦でお世話になっている。韓国語ドラマは一頃はよく見ていたが、はまると抜け出せなくなるのが分かっているため、ここ最近はずっと遠ざけていた。
それが数日前、何気なくチャンネルをスクロールしていたら、以前にちょっとだけ最初の方を見たことがある韓国語ドラマが再放送されていることを知った。確か、第3話まで見たが、4話以降が有料となっていたため、継続して見るのを諦めていた。今回、それまで有料だった続編が30何回目かの最終話まで無料で視聴可能となっていた。ただし、「無料期間はあと3日まで」などといった警告の文言も見える。急いで集中的に見なくては!
「天気がよければ会いにいきます」という邦題がついている。原題は「날씨가 좋으면 찾아가겠어요」。1回が30分ぐらいだろうか。適度な長さだ。韓国語ドラマに特有の「くささ」があっても我慢できる。ところが本格的に見始めたら、実に面白い。ミステリー仕立てでもあり、見事にはまってしまった。さらに気分を良くしてくれているのは、もちろん、字幕があるから理解することができるのだが、耳から聞いても結構分かるやり取りが増えたような気がすることだ。韓国語の独学が実を結びつつあるのではないかなと思えなくもない。いや、字幕があるから理解できるのであり、こちらの勘違いかもしれない・・・。
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米ゴルフ界が揺れているようだ。私は時々米ゴルフのニュースを拾い読みする程度の知識しかないが、米ゴルフをこれまで牽引してきた組織、PGAツアーに対し、オーストラリア出身のレジェンドプレーヤー、グレッグ・ノーマン氏が反旗を翻し、新しいツアーであるLIVを樹立した。従来の4日間競技と異なり3日間、54ホールで競われることから、ローマ数字で54を意味するLIVと命名したとか。また、18ホールですべてバーディーを奪う究極のスコアは72-18=54となるからだという。
LIVの後ろ盾はサウジアラビアのMBSという呼び名で知られるムハンマド・ビンサルマン皇太子。政敵の殺害の嫌疑もある曰く付きの人物で、米国本土が狙われたあの9・11テロの背後にサウジ政府の関与を指摘する疑念も消えておらず、それもあってLIVに「移籍」したプロゴルファーに対する風当たりは強い。ノーマン氏の呼びかけに応じて、ダスティン・ジョーダンやブライソン・デシャンボーらのトッププロが移籍している。常軌を逸した額の移籍金、さらには予選落ちもない高額賞金が背景にあるよことは間違いないようだ。
タイガー・ウッズやローリー・マキロイなど他の名だたる選手はLIVからは距離を置いていると報じられている。LIVには他の選手と折り合いの悪い選手が目立つ印象もある。例えば、その一人、パトリック・リードに関して読んだ次のエピソードは強烈だ。同じ大学出身のトッププロの言葉だという。“I don’t know that they’d piss on him if he was on fire.” いやはや何と翻訳していいものか戸惑う発言だ。彼の身体が火事で燃えている真っ最中だとしても、小水をかけて火を消してやることすら厭うとは。不仲の人に piss on して溜飲を下げること自体が決してほめられたものではないだろうが!
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フライングカー
- 2022-10-21 (Fri)
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「この写真、盛り過ぎかしら?」という言葉。英語では何と言うのだろうか。咄嗟には頭に浮かばない。NHKラジオの英会話番組で取り上げられていた。“Did I edit this photo too much?” という表現が紹介されていたような気がする。文章の編集などで一般的な “edit” がここでも使えるということだが、日本語の「盛る」というニュアンスが “edit” だけで伝わるのだろうかという気がしないでもない。もっとも日英でぴったりの表現がなくとも何の不思議でもない。そもそも、「日本語の表現」=「英語の表現」とぴったり重なるケースの方が珍しいのかもしれない。中国語や韓国語でも同様であり、だいたい似通っていればそれでいいのだろう。
それはともかく少し以前、とある大学で非常勤講師をしていた頃、試験の席上、女子学生が学生証を机の右上に提示していた。試験の場では学生証の提示がルールだったからだ。ふとのぞき込んだ写真が座っている女子学生の顔とはあまりに異なっていたため、思わず凝視してしまった。今思えば、彼女は edited her photo too much だったのだろう。どこかの国のように親からもらった大切な顔に、整形のメスを入れるのに比べればまだ可愛いと言えるのかもしれない。私はそうした顔写真を目にすると「おいおい、これでは盛過ぎ謙信だよ」と戦国時代の武将の名前を心中でつぶやいている。
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ウクライナ情勢にコロナ禍。相も変わらず陰鬱となるニュースばかりだ。ネットで海外のニュースをチェックしても心が弾む話題はまれだ。次に挙げるものは例外的に心が躍った。個人的にも凄く興味がある「フライングカー」にまつわるニュースだ。
中東ドバイで開催された先端技術の国際見本市「2022 GITEX」で近い将来に実用化が見込まれているフライングカーがお披露目された。CNNが報じた記事で紹介されていたのは残念ながら日本製ではなく、中国製のフライングカー「XPengX2」。8個のプロペラで垂直に上昇するから滑走路は必要とはしない。住宅地や都市部のど真ん中でも利用できる。電気がエネルギー源とし、時速80マイルで飛行可能とか。今回の見本市では90秒のテスト飛行となったが、関係者によると一般利用が可能になるのはもうそこまできているという。記事によると、中国政府は2025年までにフライングタクシーを世に出す目算だとか。
世界中で今フライングカーの実用化に向けた取り組みが進行中で、人工知能(AI)を搭載したものであれば自動飛行も可能となり、他のフライングカーや建物、歩行者との衝突も避けられるとか。化石燃料に頼らなければ、地球温暖化対策にも一助となる。気になるのはフライングカーのお値段だ。私には無論、高嶺の花だろうが、レンタルなら手が届くのではないか、などと思ったりしている。
福岡から宮崎の郷里までJR電車もしくは高速バス、あるいはレンタカーで帰郷するとして、概ね6時間程度はかかる。もしフライングカーでもレンタルできる時代になれば、遮蔽物のない空中をほぼ直線的に飛ぶことができるわけだから、2,3時間程度で済ませることができるのではないかと夢想もしたくなる。冒頭に掲げた写真は昔、ネットで見たフライングカーのイメージ写真。こんなものを操縦できる日が本当に来るのだろうか。
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インフル予防接種
- 2022-10-18 (Tue)
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中国では習近平総書記(国家主席)が開催中の共産党大会で異例の3期目政権を発足させ、建国の父、毛沢東に匹敵する権力を手中にすると報じられている。習近平氏は1953年6月に共産党のエリート一家に出生している。しかし、毛沢東が発動して全土を混乱に陥れた文化大革命(1966-76年)で尊敬する父親は失脚、一家は離散に追い込まれる。当時15歳の習少年も内陸部の村に送られ、横穴式住居に住み農作業や石炭掘りなどの苦しい労働生活を7年にわたって強いられたと伝えられている。こうした報道を読んでいてふと思った。そういえば、少し前に酷似した小説を読んだ記憶がある。
米国在住の中国人女性作家の “To the Dogs” という作品。上記の文化大革命を背景にした短篇で、辺鄙な地方に下放された少年の体験が綴られている。飢えをしのぐため、食堂に群がるハエを手で叩き潰して水っぽいスープに入れ、それを噛み砕いて胃袋を満たす壮絶な物語だ。この少年も当時15歳だったと書かれていた。習近平氏の人生と重なる。
英字紙ジャパン・ニュース紙を読んでいたら、習近平氏の人となりに焦点を当てた英タイムズ紙の記事が転載されていた。その中に次の記述があった。
フランス人伝記作家の言葉だという。“When a father is chastised there are two types of son: those who avenge them, and those who atone for them. Xi belongs to the second category.”(父親が非難されたときに息子がどう出るか、二つのタイプがある。復讐するタイプと罪滅ぼしをするタイプの二つだ。習近平は後者だ)
習近平氏の父親は16年の長きにわたって拘束され、毛沢東死去2年後の1978年に名誉回復、復活している。習近平氏は文革の非人間性を間近で目撃し、自身も過酷な体験を余儀なくされているにもかかわらず、共産党に入党し、党内で出世の道を邁進している。69歳という年齢、艱難辛苦の経歴などから、どこかの大国で君臨した(している)指導者とは異なることを願いたいが、それはwishful thinking(甘い考え)に過ぎないのだろう。
◇
YouTubeをのぞくと台湾の旅に関する番組が急に増えた印象がある。コロナ禍の厳しい入国措置が緩和されつつあり、日本からも多くの観光客が戻りつつあるようだ。それはそれで歓迎すべきニュースだが、それが当方に及ぶことはまだ先になりそう。新しい仕事で平日がほぼ埋まってしまったこともあるが、コロナに対するガードを緩める気には毛頭なれない。それより、今冬流行が懸念されるインフルエンザも心配。私はインフルエンザの予防接種はずいぶん長いこと受けたことがない。退職してからは一度もない。かれこれもう10年以上、いや20年以上受けていないような・・・。
それで仕事の帰途、先日健康診断を受けた医院を訪れ、インフルエンザの予防接種の予約が可能か否かを尋ねた。昨日のことだ。いずれ後日再訪することになるのだろうと考えていたら、診察室に招き入れられ、すぐに打ってくれた。早っ!1500円。ちょっと安心した。これで勤務するようになった中学校で子供たちに迷惑をかけることもないだろう。
本日朝、新聞を開くと、宮崎のコロナ新規感染者(17日)が84人と出ていた。二桁に落ちたのは久しぶりではないか。終息に向かっているの? いやまだ安心はできない!
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