書籍

『敵』岩田奎

『敵』
岩田奎

四六判、並製、144ページ
定価:本体2,000円+税

ISBN978-4-86385-733-9 C0092

装幀 森敬太(合同会社 飛ぶ教室)

装画 いらすとや

 

叫ぶおやすみとか氷るおやすみ

デビュー句集『膚』で田中裕明賞と俳人協会新人賞をW受賞した俊英・岩田奎。今年、Forbesが選ぶ「30 Under 30 Asia 2026」にも選ばれた著者による待望の第二句集!

 

挽肉のあらければ咲く辛夷かな
辛夷が咲くのは、この挽肉が粗いからだったのだ。ひとつの死である挽肉が、粒の粗さのために口の中で弾ける逆説的な生命感。辛夷が
咲くことはまさにそのような現象ではないか。私たちの世界の、思いもよらないきらきらしさと残酷さを、『敵』はこうして取り出してみ
せるのである。

──────服部真里子(歌人)

 

2026年7月上旬発売です。

 

【収録句より】

蟻地獄蟻がはこびしものも落ち  「皆」

星祭われら虚業のビル灯す  「舌や腸」

春の雨いのちちぢめの飯を食ふ  「力」

鹿啼けり無数の黒い扉のやうに  「ライフ」

枯木コロシアムかならずだれか勝つ  「敵」

氷柱落ち砕けてそこにありつづけ  「水の熱」

残るあぢさゐこれからも見て暮す  「冗談」

 

【目次】

1 皆

2 舌や腸

3 力

4 ライフ

5 敵

6 水の熱

7 冗談

あとがき


【著者プロフィール】

岩田奎(いわた・けい)
一九九九年京都生。二〇一五年、開成高校俳句部にて作句開始。櫂未知子、佐藤郁良に師事。第一句集『膚』(二〇二二、ふらんす堂)にて田中裕明賞、俳人協会新人賞。ほか著書に『田中裕明の百句」(二〇二四、同)、受賞に石田波郷新人賞、俳人協会新鋭評論賞、角川俳句賞など。「群青」「オルガン」同人。俳人協会幹事。日本文藝家協会、現代俳句協会、パフォーマンスコレクティブ「やる」に所属。NHK文化センター青山教室(オンライン開講)、梅田教室講師。二〇二六年現在大阪在住。