Home > 21世紀アガサ・クリスティー > 被害者の視線の先に何が…?

被害者の視線の先に何が…?

 『復讐の女神』の前編『カリブ海の秘密』では、マープルは珍しくよく動きます。ポアロものの『もの言えぬ証人』に似て、未知の人物の中に入ったマープルがどのように捜査を進めるかを楽しむことができる作品です。マープルも巧みな嘘をつきます。しかし、ポアロと違って、嘘を正当化したりしません。この作品には、自分が嘘をついていたと正直に謝罪する場面もあります。
 ドラマの舞台はカリブ海のバルバドスになっています。もっとも原作が書かれた年には、この国は独立していませんでした。原作では、孤立無援と感じたマープルがラフィール氏(ドラマでは『復讐の女神』のラフィール氏と俳優が違っている)に協力を求めます。
 ドラマでは現地のウェストン警部がヘンリー・クリザリング卿の教え子という設定になっていて、彼がマープルを助けるのです。この俳優、なかなかいい味出しています。このドラマでラフィール氏を演じている役者、どっかで見たことあるんですが…。カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

Home > 21世紀アガサ・クリスティー > 被害者の視線の先に何が…?

Search
Feeds

Page Top