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コロンボ『黒のエチュード』

 刑事コロンボ第十巻『黒のエチュード』が来ました。今回の犯人役は何と映画監督のジョン・カサヴェデス。「田園交響曲」や「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を演奏する交響楽団の指揮者役。
 そういえば、この監督の作品でピータ・フォーク主演の『こわれゆく女』っていう奇妙な作品がありました。この映画には、たしかカサヴェデスの奥さんのジーナ・ローランズも出演していたはずです。
 今回印象的だったのは、コロンボがこの指揮者を訪ねて、家の値段を聞きサインだけをもらって帰るところ。コロンボが犯人に近づいていく手法は、かなり奥が深いです。 コロンボがピアノを弾く場面もあります。技量の程は、よくわかりませんが、かなり上手なのかもしれません。他の話でコロンボがゴルフをする場面がありましたが、見かけとは逆に、彼は器用だと推測できます。それから初めてコロンボの愛犬が登場しました(名前はまだ無い)。今後の活躍が楽しみです。  
 最後に犯人を追いつめる演出は、いつもながらのことですが、今回は、そこに犯人の奥さんを同席させるところがミソです。相変わらず見事なトラップ術でした。刑事コロンボ完全事件ファイル―『刑事コロンボ』の魅力を徹底捜査した日本初の本格ガイドブック

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