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有栖川有栖さんの猫

 (ねたバラシこそいたしませんが、有栖川さんの「探偵、青の時代」の真相に近いところまで言及しますので、ご注意委ください。)
 今年になって文藝春秋社から発刊された雑誌「オールスイリ」に有栖川有栖さんの新作短編「探偵、青の時代」が掲載されています。
 この作品のキー・ワードは「猫」です。学生時代の火村によって真相は解き明かされるのですが、作品のなかに解明されない問題が二つ残ります。一つはそれほど鋭いとも思えない有栖川が、なぜ猫の存在を推理しえたのかということ。もう一つは、なぜ火村は猫がいたことを隠そうとしたのかということです。有栖川ファンの読者には自明のことなのかもしれませんが、この点については『ペルシャ猫の謎』(講談社文庫)所収の「猫と雨と助教授」を読めば判明するでしょう。猫と火村のとの関係は、犯罪心理学ならぬ深層心理学によって解明されるべき問題なのかもしれませんが・・・。
  雑誌 「猫びより」2012年3月号に有栖川有栖さんの猫に関するインタビュー記事が載っています。有栖川さんの愛猫のみならず、有栖川邸の一部が写真で拝見できます。この春は、火村シリーズの中編集、綾辻行人さんとの『ミステリ・ジョッキー3』。空閑純シリーズ第3弾『論理爆弾』と、有栖川さんの著書が立て続けに発刊されるので、今からワクワクです。


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