Home > ミステリーな毎日 > 『哲学者の密室』、またまた笠井潔さんを読む

『哲学者の密室』、またまた笠井潔さんを読む

 次は「哲学者の密室」読みました。
 これまた、超~大作。
 マルティン・ハイデッガーとエマニュエル・レビナスの哲学の勉強になります。また、20世紀推理小説と実存主義哲学が同じ土壌から生まれたという、とんでもなくも面白い理論も登場していました。
 「死の可能性」にのみ本当のリアリティがあると矢吹駆は言っていました。駆を救うべくトンチンカンンな推理をするナディア・モガール。彼女は「愛の可能性」を信じています。この作品以後、「オイディプス症候群」「青銅の悲劇」と、彼女の推理力は向上していっているようです。このシリーズは駆の教えを理解して成長していくモガールの物語でもあるのです。
 哲学者の密室 (創元推理文庫)

Home > ミステリーな毎日 > 『哲学者の密室』、またまた笠井潔さんを読む

Search
Feeds

Page Top