書籍

『2 Dogs』なみの亜子

『2 Dogs』
なみの亜子

四六並製 176P(口絵カラー8P)
定価:本体1,900円+税
ISBN978-4-86385-680-6 C0095

装画 オオイ・ケンジ


悲しみは消えない。慣れるのだ。

シイが居て、ココが居て、そこが世界。そうか、私は世界を失ったのだ。
時間をかけてシイがやり遂げた死の身支度。喪失の闇と不思議な安らかさ。

エッセイと短歌でつづる
2匹の犬との出会いと別れ

両杖の廊うつ音にゆっくりと耳をうごかす犬のシイ・ココ


【著者プロフィール】
なみの亜子(なみの・あこ)
歌人。1963年、愛知県生まれ。コピーライターとして広告代理店、制作プロダクション等数社に勤めたのち独立。1999年、塔短歌会入会。2003年、奈良県西吉野の山間集落に移住、茅葺き屋根の家に10年余を暮らす。現在、大阪府在住。04年「うたの虚空ー花山多佳子を読む」で「塔」創刊50周年記念評論賞。05年「寺山修司の見ていたもの」で第23回現代短歌評論賞。13年第3歌集『バード・バード』(砂子屋書房)で第9回葛原妙子賞。歌集は他に『鳴(メイ)』(砂子屋書房)、『ばんどり』(青磁社)、『「ロフ」と言うとき』(砂子屋書房)、『そこらじゅう空』(砂子屋書房)。「塔」選者。現代歌人協会会員。