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湯に浸かり一句

  • 2025-12-22 (Mon) 20:29
  • 総合

20251222-1766402908.jpg 熊本・玉名温泉のホテルでくつろいでいる。ここの湯が気にいっている。トロン湯と呼ぶらしい。ネット情報だと、「トロン原石という天然鉱石の成分や遠赤外線効果を利用した人工温泉(薬用温泉)の一種で、体を芯から温め、血行促進や疲労回復などに効果がある」とされる。よく分からないが、長く患っている背中の帯状疱疹による神経痛にも効き目があるのではないかと期待している。
 昨夜はそのトロン湯を堪能した後に近くの高級焼き肉レストランで散財した。さすがに美味かった。久しぶりに日本酒の冷酒(300ml)も頂いた。仕事の帰途に時々のぞいている焼き鳥屋の焼き鳥も美味いが、それはそれ、これはこれか。 
 一夜明けて月曜日。ホテルの朝飯を頂き、再び朝風呂に。昨日から湯船に浸かりながら、温泉にまつわる句をひねろうと思ったが、なかなかいい句が思いつかない。すぐに頭に浮かんだのは――古希を過ぎ なお悩まさる 身と心―― 帯状疱疹という語はさすがに長すぎて、はさめない。ふと気づく。季語が入っていないではないか。それでは露天風呂から見えた木立の光景を念頭に――木々枯れて 古希の身体に 痛みなお――
 所詮ど素人の駄作。今、パソコンの画面を見やりながら、句会(といっても参加したことなどないが)で発表しても1点も入らないだろうなと諦めの心境。よし、また再考しよう。
                  ◇
 今回の旅もまた失敗をしてしまった。旅のお供の文庫本を携行するのを忘れてしまったのだ。居間のテーブルの上にずっと置いていたのだが、出発する前にリュックサックに入れるのをすっかり忘れていた。最近はこういった失敗の連続だ。情けない。まあ、いいか。オー・ヘンリー賞受賞の短篇集は手元にある。まだ、半分以上は読んでいないから、時間は十分につぶせる。
 昨夜のオンライン英語教室も何とかホテルの一室からやり終えた。今年は昨夜で終了。年明けはまだ決めていないが、これから何を読むか決めなくてはならない。作品を楽しみながら、英語力を身につけるものを選びたい。
                  ◇
 お昼を食べようと昼過ぎにホテルの周辺を歩いた。これまでホテル周辺を歩いたことはない。聞けば少し歩けば、地元名物のラーメン店があるとか。確かにあった。元気なおばちゃんが切り盛りしていた。ラーメン(700円)を注文する。出てきたのは豚骨系のラーメンだった。私はどうも豚骨系は苦手。有り難く全部食べたが、また明日も来たいとは思わなかった。これは好みだから致し方ない。
 ホテルに戻り、再びトロン湯に。贅沢なひととき。ホテルはネットで予約していて確か一泊5,500円だったか。昔のマッチ箱より小さめな部屋でベッドが一つあるきりで、机もイスもない。嬉しいのは狭いトイレはウオッシュレット完備なこと。温泉を何度も楽しめれば文句はない。あ、また一句浮かんだ。だが、これも俳句に精通した人からは理屈っぽい句と一蹴されるのだろう。致し方なし。
 枯れ木立 煩悩深し 古希の我 

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