- 2025-12-08 (Mon) 22:36
- 総合
寒いと動き出すのが億劫になる。第一、朝目覚めてもなかなか温かい布団から抜け出せない。実兄は仕事のために毎朝3時半ごろに起きていると言っていたが、同じ兄弟ながら、私は朝は全然弱い。毎朝起きるのは6時頃。スマホのアラームを6時にセットしており、6時になるとチャイムみたいなものが鳴り出す。それでさあ起きようと思う。思うのだが、ついつい惰眠をむさぼり、6時15分頃になってようやく起き出す。情けない。
それでもかつての自分から比べたら早起きになった方である。新聞記者時代には何時頃起きていただろうか。夜遅くまで飲み明かしていたので、8時頃だったかもしれない。東京勤務で通勤ラッシュを回避する時には早く起きていた可能性もあるが、私にとって早朝とは何となく8時前後か。だから今、中学校の非常勤講師となり、朝1限の授業に間に合わせるため、朝6時に起床する日々は「画期的」であり、自分で自分をほめたくなる。それが大半の人にとっては当たり前のことであってもだ。
いかん、また詰まらないことを駄弁ってしまった。まあ、これも備忘録、後年、この項を読み返す時、嗚呼、俺は毎朝6時には起きようとしていたこともあったのだなと懐かしく思う日があるかもしれない。
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ズームで定期的(月2回)に催している英語短編小説を読む教室。オー・ヘンリー賞を受賞した作品を読み進めていることは先に書いた。アメリカを中心に最新の短編を読んでおり、古典とは異なる味わいに受講生よりも私の方がはるかに勉強になっている。先夜に読んだのは “Countdown” という小説。ロシアのウクライナ侵攻を背景にしており、クレムリンの徴兵策でそれまでの平穏な日々が瞬時に奪われるロシア人家庭の窮状が淡々と描写されていた。ウクライナの前線に送り込むためにクレムリンが徴兵制を敷く。徴兵の役目を担った二人の兵士が中年の男性宅に強引に押し入る。男性は外出中。兵士たちは怯える妻と幼い娘をからかいながら、自分たちが後で食べる食料品を冷蔵庫から強奪していく。こういう光景が日常茶飯事なのだろうか。
ウクライナ戦争関連以外で気になる語があった。prepper という語で、敢えてカタカナ表記すると、プレッパー。普通の辞書には出ていないので、ネットで検索すると、大意次のように説明されていた。舞台はアメリカ。――自然災害や経済恐慌などで発生する世紀末的苦境に対処するため、生存術や物資の備蓄、避難訓練などに日常的に取り組んでいる人々のこと。prepareという語に由来し、「備える人」を意味する。中央政府や地方自治体の公的支援を当てにせず、自力で生き延びることを信条としている。2017年時点では全米に250~450万人のプレッパーがいると言われ、自給自足で生活するための農場や家畜を所有していたり、自宅の地下を核シェルターに改造していたりするとか。彼らは政府やメディアを信じず、支配階級の力が及ばないローカルなラジオやインターネット、身近なコミュニティなどを情報源としている。隣人であっても敵とみなすライフスタイルの実践者とも――
アメリカにプレッパーの人々が本当に数百万人もいるのか知らない。そうだとしたら、私には彼らがアメリカの闇を暗示している存在に思えてならない。
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