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フライングカー

  • 2022-10-21 (Fri) 15:08
  • 総合

20221021-1666332491.jpg 「この写真、盛り過ぎかしら?」という言葉。英語では何と言うのだろうか。咄嗟には頭に浮かばない。NHKラジオの英会話番組で取り上げられていた。“Did I edit this photo too much?” という表現が紹介されていたような気がする。文章の編集などで一般的な “edit” がここでも使えるということだが、日本語の「盛る」というニュアンスが “edit” だけで伝わるのだろうかという気がしないでもない。もっとも日英でぴったりの表現がなくとも何の不思議でもない。そもそも、「日本語の表現」=「英語の表現」とぴったり重なるケースの方が珍しいのかもしれない。中国語や韓国語でも同様であり、だいたい似通っていればそれでいいのだろう。
 それはともかく少し以前、とある大学で非常勤講師をしていた頃、試験の席上、女子学生が学生証を机の右上に提示していた。試験の場では学生証の提示がルールだったからだ。ふとのぞき込んだ写真が座っている女子学生の顔とはあまりに異なっていたため、思わず凝視してしまった。今思えば、彼女は edited her photo too much だったのだろう。どこかの国のように親からもらった大切な顔に、整形のメスを入れるのに比べればまだ可愛いと言えるのかもしれない。私はそうした顔写真を目にすると「おいおい、これでは盛過ぎ謙信だよ」と戦国時代の武将の名前を心中でつぶやいている。
                  ◇
 ウクライナ情勢にコロナ禍。相も変わらず陰鬱となるニュースばかりだ。ネットで海外のニュースをチェックしても心が弾む話題はまれだ。次に挙げるものは例外的に心が躍った。個人的にも凄く興味がある「フライングカー」にまつわるニュースだ。
 中東ドバイで開催された先端技術の国際見本市「2022 GITEX」で近い将来に実用化が見込まれているフライングカーがお披露目された。CNNが報じた記事で紹介されていたのは残念ながら日本製ではなく、中国製のフライングカー「XPengX2」。8個のプロペラで垂直に上昇するから滑走路は必要とはしない。住宅地や都市部のど真ん中でも利用できる。電気がエネルギー源とし、時速80マイルで飛行可能とか。今回の見本市では90秒のテスト飛行となったが、関係者によると一般利用が可能になるのはもうそこまできているという。記事によると、中国政府は2025年までにフライングタクシーを世に出す目算だとか。
 世界中で今フライングカーの実用化に向けた取り組みが進行中で、人工知能(AI)を搭載したものであれば自動飛行も可能となり、他のフライングカーや建物、歩行者との衝突も避けられるとか。化石燃料に頼らなければ、地球温暖化対策にも一助となる。気になるのはフライングカーのお値段だ。私には無論、高嶺の花だろうが、レンタルなら手が届くのではないか、などと思ったりしている。
 福岡から宮崎の郷里までJR電車もしくは高速バス、あるいはレンタカーで帰郷するとして、概ね6時間程度はかかる。もしフライングカーでもレンタルできる時代になれば、遮蔽物のない空中をほぼ直線的に飛ぶことができるわけだから、2,3時間程度で済ませることができるのではないかと夢想もしたくなる。冒頭に掲げた写真は昔、ネットで見たフライングカーのイメージ写真。こんなものを操縦できる日が本当に来るのだろうか。

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