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今年も稲尾岳詣で

  • 2014-03-03 (Mon) 20:24
  • 総合

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 今年もまた、先週末、鹿児島は大隅半島にある南大隅町を訪ねた。海にも面した山あいの地区、打詰(うちづめ)集落の恒例の伝統行事、稲尾神社参拝にお付き合いしたのだ。 麓から930㍍の険しい山頂に設けられた稲尾神社に集落の人たちが3月の第1日曜日に参拝する行事だ。途中3回の小休止を入れて、約2時間と少しで登り終える。正直きつい。私は今年で5回目の参加となったが、今年も疲労困憊となった。いや、今までで一番きつかったかもしれない。何しろ、この一年はパソコンに向かうことの多い日々。部屋から一日外に出ないこともある暮らしだ。英語表現だと sedentary(座業の)な暮らしだ。
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 それなりに準備はして臨んだ。靴は今まで一度もはいたことがなく、靴箱の隅に放っておいていたものの、靴底にギザギザが真新しいジョギングシューズを持参した。これなら勾配のある山道にも適しているかと期待した。(実際はスケート靴のようによく滑った)。リュックに替えの下着も入れて、頂上でのほっとしたひと時に冷えた体が風邪をひかないように配慮した。(これはグッドアイデアで効果を発揮した)。町役場に勤務する出迎えのT氏夫妻との一年ぶりの前夜の楽しい会食での焼酎飲みもごく控え目にした。(それでもかなり飲んで、登山時に皮膚から焼酎が噴き出す感じだった)
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 前置きが長くなった。要するに、今年もハアハアゼエゼエあえぎながら、無事登り終えた。打詰集落は私の古里同様、高齢者の多い限界集落。昨年は地区外からの参加者も多く、30人前後の人たちが参加していたが、今年は雨天の予報も災いしてか、地区の参加住民は3人。地区外から私とT氏で総勢5人の寂しい稲尾岳詣でとなった。30人もいると、ゆっくり後ろから登って来る人もいて、私には「心強く」感じたが、5人ではそうもいかない。上記のような激しい有酸素運動をしていたのは私一人だった。
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 下山した後は集落のご婦人方が用意してくれた赤飯やイノシシの煮つけを肴にビールを頂いた。参加常連となった感のある私に、集落の人は「なすさん、今年も来て頂いてありがとうございます」と次々に言葉をかけてくれる。
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 新聞社勤務時代の取材が縁となり、私が毎年、稲尾岳神社詣でに足を運んでいるのはそれなりに理由があるのだが、それはいつかきちんと文章にしたいと思っている。
 今回は去年の今頃のブログでも紹介したエピソードを再び記しておくにとどめたい。930㍍の山頂に設けられた稲尾神社の祭神は不詳だが、私の古里同様、平家の落人部落の伝承がある。霊験あらたかな社であることを私は身をもって知っている。数年前の参拝で下山の途中、転んで右足首を痛烈に捻挫したことがあった。一晩中腫れと痛みが取れず、苦悶した。松葉杖での出勤も覚悟して、うなされながらその晩は地元の旅館で寝た。今でも不思議なのだが、一夜明けたら、捻挫が嘘のように快癒していた。遠いところ参拝に来ての不覚の捻挫を祭神が憐れんでくれたと私は信じて疑わない。通常あれほどの痛みを伴う捻挫はちょっとやそっとの日数では直らないことだろう。
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 去年は30人前後の登山者がそれぞれ、思い思いの祈願をしていた。今年はわずか5人。単純計算では去年の6倍のご利益があるかもしれない。今年は何だかいいことがありそう。ウヒヒ! 私は単純な男だ!
 (写真は上から、写真中央にあるのが稲尾岳。登り口。疲れを癒してくれる美味い滝の水。山頂の神社で記念撮影。集落の集会所での慰労会で頂いた赤飯とイノシシの煮つけ。帰りの垂水港から鴨池港へのフェリー上で撮影した桜島。白い噴気を上げていた)

Comments:4

takeno 2014-03-04 (Tue) 00:11

那須さんご苦労様でした。
1年ぶりに楽しい時を過ごさせて頂きました。
過疎集落の現状とその中で少数精鋭での登山に挑戦して頂き、毎回感謝してます。
一時体を休めてください。

nasu 2014-03-04 (Tue) 16:15

takeno-san いやこちらこそ本当にお世話になりました。上半身はいいのですが、下半身、特に太ももの辺りがまだだいぶはっています。平地を歩いていてもぎこちない感じです。ネッピー館で買って帰っためかぶ茶がなかなかの優れものです。癖になりそうな味です。年内またご一緒したいですね。

成冨義文 2014-03-07 (Fri) 22:40

お久しぶりです。お元気でご活躍で大変うれしく思います。「さるく会」でお世話になった成冨です。今度お会いできるのが楽しみです。日本も世界もいろいろ大変ですが、僕は元気いっぱいに生きています。あと3年で還暦です。お互い健康に気を付けましょう。

nasu 2014-03-09 (Sun) 10:19

成冨さん ようやく連絡が取れましたね。良かったです。そうですか。あと3年ですか。さるく会の同窓会でお会いするのを楽しみにしています。

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