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古里へ

  • 2014-02-18 (Tue) 15:25
  • 総合

 冬季五輪はあまり見ないつもりだったが、ふと見てしまうのが、根っからのスポーツ好きというものだろう。フィギュアの羽生選手も(特に彼の受け答えの言葉が)素晴らしかったし、ジャンプの葛西選手も見事だった。てなわけで、睡眠の乱れで、多少体調を壊しながら、それでもこのところ、カーリングなる競技を何度か見た。ルールは依然よく分からないが、見目麗しいレディーたちが一心になってプレーに集中している姿は凛々しくていい。でもあれだけ、叫んでいる顔のアップが映されると、彼女たちは絶対歯科医に通うのがマストだろうなどと下衆なことまで考えてしまう。今回の日本代表は特に厚化粧している選手もおらず、実に好ましく感じた。私にはルールはおそらく最後まで理解不能だろうが。
 閑話休題。本日から四五日、宮崎の郷里、銀鏡に戻る。また、椎茸(なば)取りだ。生なばだ。前回はデジカメを忘れてこのブログにアップできなかったので、今回はしっかり持って帰り、なば木に張り付くように生えている愛しいなばの写真をデジカメに収め、福岡に戻ってからアップしたい。栄養価的には乾燥させた干し椎茸の方が生椎茸よりも格段に滋養があるらしいが、そのまま焼いて食べられる楽しみはやはり生でしか味わえない。
 前回の帰郷で福岡に持ち帰った生なばはもうとっくに食べ尽くした。(干し椎茸はもちろん、毎朝味噌汁の具に使っているが)。また、現物補給に出向かねば。レンタカーで帰郷する手もあるのだが、今回も公共交通を利用。福岡からは例によって九州新幹線で新八代まで行き、そこから高速バスに乗り継いで宮崎駅まで。往復チケットを購入すれば、福岡から宮崎まで往復1万3千600円。これで3時間と少しで宮崎市中心部まで帰れるのだから文句は言えない。新幹線は快適だし、高速バスもゆったり。普段何かとおろそかにしている読書をするには打って付けだ。
 問題は宮崎を経由した西都から。ここからはバスに乗るのだが、我が郷里は山間部の集落のため、バスの便は少ない。西都の中心部をバスが出るのは午後3時。それまでにたどり着かないとアウトだ。乗ってしまえば、1時間と少し、曲がりくねった山あいの道をのどかに走る。多少の揺れを覚悟して乗れば、野趣あふれるバスの旅だ。
 なば取りと長姉の顔を見るのが主目的だが、今回はあと一つの目的がある。我が郷里・銀鏡は過疎化が進んだ地区。地元の子どもたちがいない。母校の小学校と中学校も統合され、県内、県外からの「山村留学生」で辛うじて命脈を保っている。日本全国、このような山村が増えているのはご承知の通りだ。
 それで、同級生の幼馴染の家には地区外からやって来た中学3年生の女子生徒が二人いる。彼女たちも今春卒業する。帰郷の度に彼女たちに会って、話をして上げていた。英語を学習する要領など教えてやると、目を輝かせて聞き入ってくれた。卒業すれば、会うこともないだろう。それで、彼女たちがまだ幼馴染の家に暮らしている間に最後の激励をしようと思った次第だ。これも何かの縁だろう。成長した彼女たちがいつかまた、郷里に足を運んでくれることがあるかもしれない。
 母のいぬ 古里戻る いつからか 違和感もなく 悲哀消えしは

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