書籍

『西ベンガルの月』 須田覚

ユニヴェール15
『西ベンガルの月』
須田覚


四六判変形/並製/128頁 
定価:本体1,800円+税  
ISBN978-4-86385-401-7 C0092

 

エンジニアがインドを歌う
思索と身体感覚を通してインドを捉える
駐在員の日々を綴った詩的ドキュメント
  加藤治郎

2020年7月全国書店で発売。

 

【自選5首】

衣手の露に濡れゆく秋はなく西ベンガルの赤き満月
花を持ち祈りの作法聞くうちに眉間に赤い印塗られる
白濁の記憶は膜に閉ざされて愛したひとつひとつが君だ
暗闇で私の腕を摑むものここより暗い場所があるよと
停電が怖い貴重な「つや姫」を三合炊いている午後八時

 

【目次】


揺れる心
インド赴任   
コルカタ   
カラグプル   
工場敷地内のゲストハウスに棲む   
同僚や訪問者たち   
工場勤務   
 駐在員の生活   
出張や移動   


ワラナシ   
ワラナシ訪問   
ブッダを辿る   
野良犬
闇   
歴史や戦争   
Pure soul   
hindus   


業務遂行中   
同僚たち   
いつもとちがう   
旅それぞれ   
ニュース   

解説 眠りから覚めて 加藤治郎  
あとがき   
 

【著者プロフィール】
須田覚(すだ ・さとし)
1965年長崎市生まれ。自宅はつくば市。
2009年より日経歌壇(穂村弘選)、毎日歌壇(加藤治郎選)など掲載多数。
2018年よりインド西ベンガルの工場勤務。
2020年より未来短歌会会員。
Twitter : @sudasatoshi88

 

ユニヴェール
新鋭短歌シリーズ、現代歌人シリーズが生まれ、
短歌世界は思いもかけない方向にひろがりをみせている。
そして今、新しいレーベルが生みだされる。

ユニヴェールとは、短歌の壮大な宇宙。
これからもきっと、新しい歌人との出会いが待っているにちがいない。
http://www.shintanka.com/univers