書籍

『君が走っていったんだろう』 木下侑介

新鋭短歌シリーズ55
『君が走っていったんだろう』
木下侑介
監修:千葉 聡

四六、並製、144ページ 
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-488-8 C0092

1000年たっても青春である
視界が開ける。いつもの世界が新しくなる。
若い世代の生きづらさに寄り添う歌。
────千葉聡​

終わらない夏の午後のきらめきが、そのままここにある。
眩しすぎるぜ、ロックンロール!

────真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)

【著者プロフィール】 
木下侑介(きのした・ゆうすけ)
1985 年、横浜生まれ。
穂村弘氏の「短歌という爆弾」を読んでから作歌を始め、「短歌ください」(穂村弘氏選)、「東京歌壇」「短歌の時間」(東直子氏選)にて入選を重ねる。枡野浩一氏の「かんたん短歌blog」にて、エッセイ「アイハブノークエスチョン」採用。「いつまでもその初々しさを失わず、愚直に丹念に書き続けられたら、あなたは「本物」になれると思う」(枡野浩一氏)と評された。
長距離走とブルーハーツ、ハイロウズ、クロマニヨンズの音楽を愛している。趣味は懸垂。
好きな作家は坂口安吾とシモーヌ・ヴェイユ。

【5首】
目を閉じた人から順に夏になる光の中で君に出会った
海だってあなたが言えばそうだろう涙と言えばそうなんだろう
雨に会うそのためだけに作られた傘を広げて君を待ってる
花にルビをふるように降る雨、雨の名前は誰にも分からないけど
「幸せに暮らしましたが死にました。けれど死ぬまで幸せでした」


新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。

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