書籍

『平和園に帰ろうよ』 小坂井大輔

新鋭短歌シリーズ48
『平和園に帰ろうよ』
小坂井大輔
監修:加藤治郎

四六、並製、144ページ 
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-361-4 C0092 2刷

いつも思ってたことが歌になっていて驚きました。
しばらく笑ってその後、真顔になりました。(町田康)

平和園、たどりつけるだろうか
名古屋駅西口をさまよう あ、黄色い看板!
短歌の聖地から君に届ける熱い逸品(加藤治郎)
 

【著者プロフィール】 
小坂井大輔(こざかい・だいすけ)
1980年、愛知県名古屋市生まれ。
「かばん」会員。「未来」短歌会会員。
RANGAI。短歌ホリック同人。
2016年、「スナック棺」にて第59回短歌研究新人賞候補作。

 

【5首】​
家族の誰かが「自首 減刑」で検索をしていたパソコンまだ温かい
一発ずつだったビンタが私から二発になって 進む左へ
持ちあげたグラスの底におしぼりの袋がついてる愛欲は死ね
国士無双十三面待ち華やいで進むべき道いつか間違う
平等な世界を望むわれわれに大きく立ちはだかる由美かおる

 

新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。

http://www.shintanka.com/shin-ei/

掲載情報

名古屋駅西に「短歌の聖地」 中華料理店「平和園」(中日新聞)

《JR名古屋駅近くに、「短歌の聖地」として知られる中華料理店がある。ある歌人が店を「集う場所」として歌に詠んだことをきっかけに、有名歌人や、ファンらが全国から訪れるようになった。雑誌でも取りあげられ、珍しい空間として人気が広がっている。(……)小坂井さんは4月に出した新作歌集のタイトルを『平和園に帰ろうよ』にした。「短歌界を盛り上げていきたい」と話す》