新鋭短歌シリーズ30
『青を泳ぐ。』
杉谷麻衣
監修:光森裕樹
四六、並製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-236-5 C0092
装画 櫻田祐理
泳ぐとき、人は美しいほど一人きりだ。
深く潜りゆくシャープな歌と、誰かを求めて浮上する歌に
こころと呼吸が奪われてゆく。
(光森裕樹)
2016年9月中旬全国書店にて発売。
【自選短歌五首】
爪に残る木炭ばかり気になって完成しない風の横顔
肋骨のケージで飼っている月が膨らんでゆく しゅはり、しゅはりと
冬生まれだから、で指のつめたさを君は語りぬまひるまの坂
流星のような一瞬 送信を終えて止まった画面見ている
雨 きっと忘れてしまうあの木々にさくらという名があることもまた
【著者プロフィール】
杉谷 麻衣(すぎたに・まい)
1980年11月1日生まれ。
京都府京都市出身。大阪府大阪市在住。
Twitter : @kazanagistreet