書籍

『春戦争』 陣崎草子

新鋭短歌シリーズ7
『春戦争』
陣崎草子
監修:東 直子

四六、並製、144ページ 
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-125-2 C0092

ひたむきな模索
結論づけられない渾沌とした内面とそれをとりまく世界。
東 直子

2013年10月上旬全国書店にて発売。

【著者プロフィール】
陣崎草子(じんさき・そうこ)
1977年大阪生まれ、東京在住。大阪教育大学芸術専攻美術科卒業。立体造形会社やデザイン会社に勤務後、23歳でイラストレーターとして独立。26歳で絵本作家をめざして上京。2007年、童画家武井武雄について調べていて穂村弘の短歌と出会い、衝撃を受けて作歌をはじめる。2008年よりダ・ヴィンチ誌の穂村弘連載「短歌ください」の絵を担当。同年、歌人集団「かばんの会」入会。2009年、小説『草の上で愛を』で第50回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。2013年、絵本『おむかえワニさん』(文溪堂)出版。絵、絵本、小説、短歌を手がけ、作品を発表しつづけている。

 

【5首】
好きでしょ、蛇口。だって飛びでているとこが三つもあるし、光っているわ
すっきりとした立ち姿を見てってよこれがあなたがたの生んだものです
軽く罪にぎって風の中をゆく さほどでもなき人生をゆく
つよい願いつよい願いを持っており群にまぎれて喉を光らす
春の日はきみと白い靴下を干す つま先に海が透けてる
 

新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。

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