書籍

『クラウン伍長』 斉藤真伸

新鋭短歌シリーズ6
『クラウン伍長』
斉藤真伸
監修:加藤治郎

四六、並製、144ページ 
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-120-7 C0092

世界を狩る。
ジェイムズ・ティプトリー・Jr. 、チャーリー・ゴードンから
机竜之助まで世界の〈志士〉たちに捧げる頌歌。
加藤治郎

2013年8月上旬全国書店にて発売。

【著者プロフィール】
斉藤真伸(さいとう・まさのぶ)

1971年山梨県生まれ。常磐大学人間科学部人間科学部社会学専攻卒業。1995年、当時の職場の同僚であった河野小百合に誘われ、「みぎわ短歌会」に入会。以降、「みぎわ」主宰である上野久雄に師事する。2004年、「みぎわ賞」受賞。2004年から2008年まで「未来短歌会」に所属(加藤治郎選歌欄「彗星集」)。2006年、「未来年間賞」受賞。2001年から「みぎわ」誌編集委員を務める。


【5首】
凍て空の流星群にまぎれつつクラウン伍長の火葬はつづく
郷土史にその名なけれど甲斐のひと説教強盗妻木松吉
家具店の学習机の地球儀に滅んだ国は描かれていない
ワインラベル剝がさんとしてこの妻は我の知らざる器具を取り出す
前世のことは知らねど今生はサポーターなる苦行に耐える

新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。

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