書籍

『memorabilia/drift』中島裕介

現代歌人シリーズ35
『memorabilia/drift』
中島裕介

定価:本体2,100円+税
四六判変形、並製、160ページ
ISBN978-4-86385-551-9 C0092
装画:浅田弘幸
栞:菅原百合絵・濱松哲朗

 

誰のものでもない非人称の「メモラビリア」の世界へと誘い込んでいるのだ 
――菅原百合絵

これは短歌なのか、短歌とは何かという、普段なら意識せず済ませてしまうような問いが喚起される
――濱松哲朗

【収録歌より

信仰を持たないわれも祈りたくなることがあり手で手に触れる
交差点で見せたバレエの一幕の、ほら弾けそうに見えないか、皆
膝裏に力をためて黙る 恩寵として母語、牢獄として母語
あのときの(権威ですか?!権威があればなんでもできる!1!2!簒!奪ーっ!)いのち
「移民とか難民系の本」っていう系の形に立ち尽くす系

2022年11月刊行。

【著者プロフィール】
中島裕介(なかしま・ゆうすけ)

1978年 兵庫県小野市生まれ。
2008年 第一歌集『Starving Stargazer』(ながらみ書房)
2012年 『もしニーチェが短歌を詠んだら』(角川学芸出版)
2013年 第二歌集『oval/untitleds』(角川学芸出版)
2022年 第三歌集『memorabilia/drift』(書肆侃侃房)、
    第四歌集『polylyricism』(短歌研究社)
2022年現在、団体職員。東京大学大学院教育学研究科
博士課程在籍。

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Twitter: @yukashima

書評・掲載情報

「現代詩手帖」5月号「うたいこがれる[短歌]」 評者=笠木拓さん
《短歌という詩型の内と外を往還する挑発的な試みに満ちている》