書籍

『遠くの敵や硝子を』 服部真里子

現代歌人シリーズ24
『遠くの敵や硝子を』
服部真里子

四六判変形、並製、176ページ
定価:本体2,100円+税
ISBN978-4-86385-337-9 C0092

カバー図版、装幀 間村俊一

夜をください そうでなければ永遠に冷たい洗濯物をください

短歌はわたしではなく世界を震わせるのか。
この歌集を読んで、初めてそう思った。
世界が震え、震える世界の中にいるわたしが共鳴する。
そうか、そうだったんだ。
――金原瑞人

2018年10月中旬全国書店にて発売予定。

著者プロフィール

服部真里子(はっとり・まりこ)
一九八七年横浜生まれ。早稲田短歌会、同人誌「町」の結成と解散を経て、未来短歌会に所属。第二十四回歌壇賞受賞。第一歌集『行け広野へと』(二〇一四年、本阿弥書店)にて、第二十一回日本歌人クラブ新人賞、第五十九回現代歌人協会賞。

五首選

わたくしが復讐と呼ぶきらめきが通り雨くぐり抜けて翡翠(かわせみ)

灯のもとにひらく昼顔おなじ歌を恍惚としてまた繰りかえす

水仙と盗聴、わたしが傾くとわたしを巡るわずかなる水

つばさの端のかすめるような口づけが冬の私を名づけて去った

神を信じずましてあなたを信じずにいくらでも雪を殺せる右手

現代歌人シリーズ

現代短歌とは何か。前衛短歌を継走するニューウェーブからポスト・ニューウェーブ、さらに、まだ名づけられていない世代まで、現代短歌は確かに生き続けている。彼らはいま、何を考え、どこに向かおうとしているのか……。このシリーズは、縁あって出会った現代歌人による「詩歌の未来」のための饗宴である。

現代歌人シリーズホームページ:http://www.shintanka.com/gendai