現代歌人シリーズ15
『恋人不死身説』
谷川電話
四六判変形、並製、144ページ
定価:本体1,900円+税
ISBN978-4-86385-259-4 C0092 4刷
装画 宮本 香那
二種類の唾液が溶けたエビアンのペットボトルが朝日を通す
見えないはずのものを見る。
世界を情報の塊として捉える。
そんな感覚の徹底度が、
この歌集を決定的に新しいものにしている。
――― 穂村 弘
2017年4月下旬全国書店にて発売。
【目次】
恋人不死身説
パタパタ
うみべのキャンバス
テーマパークとワンルーム
ミルク広がれ
観覧車ワリカン購入
目覚めても夜
でちゃうね
地球のばか
「おはよう」で
顔と青
空がきたない
それはわたし!
ドキュメンタリー「会いたい」
われるくちびる
ウェイク
ぼくはモザイク
春未遂
音符かな
ゴキブリが走る。ラブも走る。走る。走る。走りゅ。
恋人に耳かきをしてもらっていると、ときどき、消滅したくなる。
ぼくは恋人のまま消滅したいのかもしれない。
(著者あとがきより)
【著者プロフィール】
谷川電話(たにかわ・でんわ)
1986年9月14日生まれ。
2014年、第60回角川短歌賞受賞。
現代歌人シリーズ
現代短歌とは何か。前衛短歌を継走するニューウェーブからポスト・ニューウェーブ、さらに、まだ名づけられていない世代まで、現代短歌は確かに生き続けている。彼らはいま、何を考え、どこに向かおうとしているのか……。このシリーズは、縁あって出会った現代歌人による「詩歌の未来」のための饗宴である。
現代歌人シリーズホームページ:http://www.shintanka.com/gendai