現代歌人シリーズ13
『山椒魚が飛んだ日』
光森裕樹
四六判変形、並製、144ページ
定価:本体1,900円+税
ISBN978-4-86385-245-7 C0092
装幀 宮島亜紀
装画 ありかわりか
香煙を射抜く春雨 叶へたき願ひは棄てたき願ひにも似て
石垣島の鮮やかな色彩の中で
光と緑にさらされ
発熱しながら、うたは
霧のようにうかびあがってくる
--------------------------------
石垣島に暮らしはじめて4 年半、
2012 年から2016 年までに詠んだ歌より372 首を収録。
家族(妻と子)と島での生活を楽しみながら
短歌を発表し続けている著者ひさびさの歌集。
2016年12月下旬全国書店にて発売。
著者プロフィール
光森裕樹(みつもり・ゆうき)
一九七九年兵庫県宝塚市生まれ。沖縄県石垣市(石垣島)在住。
二〇〇八年、「空の壁紙」にて第54回角川短歌賞受賞。
二〇一〇年、第一歌集『鈴を産むひばり』(港の人)を上梓。
同歌集にて第55回現代歌人協会賞受賞。
第二歌集に『うづまき管だより』(電子書籍)。
Web Site:http://goranno-sponsor.com
Twitter:@mitsumo
目次
月のむかう
空と呼ぶ
きさらぎの質草
Madagascar 2012
山椒魚が飛んだ日
石垣島 2013
冠を正す
其のひとを
香煙を射抜く
無を煮込む
其のひとは
石敢當をつきぬけて
トレミーの四十八色
古都のななとせ
0歳の質量
火炎焱燚くわえん菊
鶴をつなぐ
言の羽を梳く/涙湖
蝶と眼帯
四角い波紋
外 貨
幡ヶ谷沃野
現代歌人シリーズ
現代短歌とは何か。前衛短歌を継走するニューウェーブからポスト・ニューウェーブ、さらに、まだ名づけられていない世代まで、現代短歌は確かに生き続けている。彼らはいま、何を考え、どこに向かおうとしているのか……。このシリーズは、縁あって出会った現代歌人による「詩歌の未来」のための饗宴である。
現代歌人シリーズホームページ:http://www.shintanka.com/gendai