書籍

『昼の夢の終わり』 江戸 雪

現代歌人シリーズ8
『昼の夢の終わり』
江戸 雪

四六判変形、並製、160ページ
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-86385-205-1 C0092
装幀 毛利一枝

いちはやく秋だと気づき手術台のような坂道ひとりでくだる

若さとは、ざらつく樹皮のようだった。

大阪はわたしの街。
生きるとはゆるされることか
工場のきしみつつ閉じるシャッターの音
しみしみと体は痛みになれていくから
ほなまたあした。

2015年11月中旬全国書店にて発売。

著者プロフィール

江戸 雪(えど・ゆき)
1966年大阪府高槻市生まれ。神戸女学院大学文学部卒業。歌集は『百合オイル』、『椿夜』(咲くやこの花賞文芸部門受賞、ながらみ現代短歌賞受賞)『Door』『駒鳥(ロビン)』『声をききたい』。そのほか、入門書『今日から歌人!』など。「塔」短歌会所属。近畿大学非常勤講師。

現代歌人シリーズ

現代短歌とは何か。前衛短歌を継走するニューウェーブからポスト・ニューウェーブ、さらに、まだ名づけられていない世代まで、現代短歌は確かに生き続けている。彼らはいま、何を考え、どこに向かおうとしているのか……。このシリーズは、縁あって出会った現代歌人による「詩歌の未来」のための饗宴である。

現代歌人シリーズホームページ:http://www.shintanka.com/gendai