書籍

詩集『虚仮一心』麻田 春太

詩集『虚仮一心』

麻田 春太

A5、並製、128ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-443-7  C0092

福岡の詩人、麻田 春太による7冊目の詩集。

身も心もくたくた
 もういいよ
 もういいよ
はるかかなたにあなたの声が聞こえます
すべてを失い
もう 思い残すことなく
自己破産することにきめました
あなたの優しい瞳に導かれて
わたしは 余命を生きます
しびれた足をひきずりながら
杖をついて
歩いてゆきます

 

【目次】
残った奴が運のいい奴
蒸された脳
うすくなってゆくぼくら
閉ざされたわたしは行き当たりばったり
後祭り
夜まわり
背負ってる骨折
口から出まかせ
老々よ、ハイ、サヨウナラ
霞んでゆく
想いは言の葉にのって
私が気触れたミスマッチ感覚  
病んでいる俺の叫び
墓穴 四十六歳で自死した兄を偲んで
私はマネキン
噓涙
おまえには穴がある
ゴミの詩
転落
見立て
食育は自己責任か花が咲く
加齢の話
ツバメスケッチ
阿呆んだらのハルちゃん
老後破産
イルミネーションバージョン
グウタレ人生―アンポンタンの川流レ―
自白した標識
インスパイア(心に火をつける)
蝦蛄よ果報は寝て待て
吃驚仰天
拘泥
恩沢
天葬伝説
ハルちゃん音頭
あとがき

 

【著者プロフィール】
麻田 春太(あさだ・はるた)

1943年 福岡県福岡市博多に生まれる
1963年 詩誌「素寒貧」創刊
      「福岡詩人」、「異神」を経て、現在、「九州文学」同人
1970年 詩集「甦る」
1975年 詩集「美しきものへの挑戦」
1982年 詩集「アポリアの歌」で第13回(1982年度)福岡市文学賞(詩)受賞
1986年 ショートストーリー「愛ってなあに」森田昌明共著
1997年 詩集「白の時代」
2007年 詩集「抽斗にピストル」
2013年 詩集「竈の詩」
現在、福岡県詩人会会員