書籍

『開けてもいい玉手箱』 目代雄一

ショートショートの小箱3
『開けてもいい玉手箱』
目代雄一

四六判、並製、160ページ
定価:本体1,300円+税
ISBN978-4-86385-439-0 C0093

装画 坂田優子
装幀 大村政之(クルール) 
 

あなたが出会うのは、命を狙う死神?教え子思いの先生?遠い国のお姫さま?時をもどす宇宙人?それとも、玉手箱から出てくるのは……。

『森の美術館』『切手の贈り物』に続く第3弾!
さぁ、不思議な世界へひとっとびしてみましょう。
 

人生といえば、私はよく次の言葉を思い浮かべます。
「人生とは冥土までの暇つぶし」
 なかなか味わい深い言葉ですね。これは、「人生とは?」と問われたある大僧正の答えです。このあと「だからこそ、上等な暇つぶしをしなさい」と、大僧正は続けます。本書のショートショートは、原稿用紙2枚から8枚までの小品です。
本書が、読者の皆様にとって「上等な暇つぶし」となることを願っています。(著者のあとがきより抜粋)

2021年2月上旬全国書店にて発売。

 

【著者プロフィール】
目代 雄一(もくだい・ゆういち)
高知県生まれ。学校勤務を経て、現在はショートショート作家。著書に『切手の贈り物』、『森の美術館』、『デビルの仕業』があり、単行本とともに電子版も配信中。
 

【目次】

Ⅰ章 食い鉄列車
 幻のように
 食い鉄列車 
 廃病院 
 未来の縄文
 真二つの人
 笑う板金屋
 グレーゾーン
 雑居ビルの怪
 錬金術
 縁結び
 都市伝説マンション
 グルメ遍路

Ⅱ章 しばてん
 殿様の愛猫
 プレゼント 
 しばてん 
 姫の恋物語 
 燕の卵
 精霊
 うば皮
 占い師の言葉
 みょうがの効き目
 思わぬ宝
 策略 
 幽霊かご

Ⅲ章 饅頭先生
 理科準備室の怪 
 饅頭先生 
 スピーチの達人 
 天国アクセサリー 
 校長の砂時計 
 目撃者の証言
 呪い爺
 きもだめし
 お知らせドア
 竹の湯かべ新聞
 花を踏む人
 哲学なき者は去れ

あとがき

掲載情報

高知新聞(2021年3月19日)
《軽妙な語り口に笑いや毒っ気を効かせて、オチまでぐいっと引き込む。作品集は4作目。目代さんは「思いついたアイデアを下書きし、絞り込んで書き上げた。ニヤリ、ドキリ、時にはほっこりしながら楽しんでほしい」と話している》

季刊高知No.80 春号
《著者の作品の魅力は、イマジネーションを刺激する文章表現。まるで落語のようで、登場人物の滑稽さ、くすっと笑えるユーモアさ、人間の怖さ、明日への希望などが、ページをめくるたびに次々と展開される。そんな魅力的なSS作品が詰まっている。これは著者のいう「上等な暇つぶし」なのか、それとも「想像をかきたてる種」なのか。読者をさまざまな角度から楽しませてくれることは間違いない》