書籍

『楽園』 佐川恭一

『楽園』
佐川恭一

四六、並製、264ページ
定価:本体1,800円+税
ISBN978-4-86385-685-1 C0093


これは前進か後退か?

幼い子供を抱えながら、日々の生活に疲弊する男。思い描く理想の人生と現実の狭間でもがき、ある決断を下そうとするが―
夫婦とは、家族とは何かを問う傑作小説。


「ことばとvol.7」掲載の「不服」に、書き下ろし作品「楽園」「パールライトタワー天王寺」を収録した、話題作『学歴狂の詩』の佐川恭一による最新小説!


蓄積した時間の厚みだけが二人をつなぎとめ、しかしそれは真に重要なものではない。確かにともに過ごした時間は、消え去ることのない絶対的なものかもしれない。だがそれだけだ。たんなる事実としてそれはあり、それに束縛されるかどうかは、これも信仰の問題にすぎない。
(『楽園』本文より)


2025年7月下旬刊行予定です。


【著者プロフィール】 
佐川恭一(さがわ・きょういち) 

滋賀県生まれ。京都大学文学部卒業。著書に『舞踏会』『シン・サークルクラッシャー麻紀』『アドルムコ会全史』『就活闘争 20XX』などがある。