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a mobile -free zone

  • 2016-04-01 (Fri) 10:25
  • 総合

20160401-1459473892.jpg 一週間のリフレッシュを経て帰福。長姉の愚痴以外はストレスフリー(stress-free)の日々だった。文句を言ったら罰が当たる。炭火で餅を焼いたり、魚を焼いたりして食べたが、とても美味かった。都会暮らしではあの炭火はできない。この歳になると、炭火の良さが身に染みて(胃に染みてというべきか)分かる。
 私の田舎だけの話ではないが、猪や鹿による農作物被害が一段と深刻になっているようだ。今回の帰省でも昼日中から鹿に何度も遭遇した。さすがに車が近づくと山の中に逃げ込んだが、慌てふためくという感じではなかった。午後遅く散歩していて猪の群れも見た。道路端の斜面で5、6頭の猪が地面を掘って何か漁っていた。筍の芽か好物のミミズか。私の気配に気づくと、こちらは慌てふためいて斜面を駆け下り、見えなくなった。猪は椎茸は食しないが、鹿は食べる。おかげで椎茸は大きな被害を受けている。よほどしっかりした防護ネットでないと彼らの来襲を防げない。
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 留守中にたまった新聞をざっと読む。大きな事件事故は起きていないようで安心する。読売新聞の英語コラムで参考になるのがあった。“This is a mobile-free zone.”という表現。私の頭にはすぐに「ここでは携帯は自由に使えますよ」という文章が浮かんだ。だが、実際の意味合いはその反対で「ここは携帯禁止ですよ」という意味だとか。欧米で上記のように告げられたら、やはり、「あ、携帯は使っていいんだ!」と勘違いする可能性大かなと思う。コラムの筆者は duty-free(関税なし) alcohol-free(アルコールなし)という類似表現を示していたが、確かにduty-freeを例に取れば、mobile-free が「携帯を使ってはならない」ということが理解できる。sugar-freeと言えば、「砂糖の入っていない、無糖の」となる。私はいつもコーヒーはsugar-freeだ。
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 『ペリー提督日本遠征記』(“Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan”)の上巻を読み終えた。江戸末期の1853年に浦賀にやってきたペリー提督率いるアメリカの艦隊に右往左往する幕府官僚の様子がうかがえて興味深かった。
 その頃の民衆に詠まれた狂歌「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たった四杯で夜も眠れず」は何となく知っていたが、これまであまり「四杯」の意味するところを意識することはなかった。上記の本を読んで改めて、ペリー提督が率いた艦船が四隻だったことに思い至った。江戸の民衆の度肝を抜き、「黒船」と呼ばれた蒸気船はサスケハナ号とミシシッピ号の二隻。それに帆船のサラトガ号、プリマス号を加えての四隻(四杯)。(上喜撰とは高級緑茶のことでもちろん、蒸気船にかけてある。船は時に1杯、2杯と数えた)
 新興国のアメリカによって開国を余儀なくされた幕藩体制の日本。ペリー提督側との交渉は中国語とオランダ語が使われたようだ。意思疎通の困難さは想像に難くない。爾来160年余。日本を訪れる外国人旅行者は年間2000万人に達する勢いだ。政府は東京五輪・パラリンピックが行われる2020年にはその数を4000万人にしたい方針とか。

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