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「自在」な日々

  • 2019-11-08 (Fri) 11:07
  • 総合

 ぐっと冷え込んできた。大好きな秋が短過ぎるような気がする。これも地球温暖化の影響かと愚痴の一つも言いたくなる。「秋」は中国語では「秋天」。ここで中国語で秋にまつわる気の利いた表現の一つでも書こうかと思ったが、残念ながら思い浮かばない。
 それでNHKラジオの講座「レベルアップ中国語」で最近見かけた一文を記しておきたい。「退休以后在家看看书,养养金鱼,倒是挺自在的」(定年退職後、家で本を読んだり、金魚を飼ったりするのも、のんびりしていますね)。「自在」が「のんびりしている」という意味合いのようだ。まあ、私には金魚を飼う趣味もゆとりもないが、「看看书」つまり本を読む喜びは分かる。残り少ないと思われる秋の一日を「自在」な心境で過ごしたいと願っている。
                 ◇
 今手にしている本は英書の童話 “Alice’s Adventures in Wonderland” (邦訳『不思議の国のアリス』)。ルイス・キャロル(Lewis Carroll)の手になる作品だ。1865年刊。拙著『イギリス文学紀行』でも舞台となったオックスフォードの土地を訪ね歩き、取材している。天神のカフェの英語教室(翻訳講座)でこれからこの作品を読み進めて行こうかと思い、再度頁を繰り始めた。
 少なくとも一度は読んだことがあり、世に知られた幾つかのエピソードの部分は大学の授業でも取り上げたため、何度も目を通したことがある。・・と思っていた。今回改めて読み進めると、あれ、こんな個所があったかしら、いや、これは忘れていた、というところが少なからずあった。不思議な気がした。
 少し考えて思い当った。私は当時この作品を愛用している電子辞書に収蔵されている世界名作から偶然拾い読みしたのだ。だから、後に現地で購入した書籍を手にして読むのと若干勝手が違っているのだ。ともあれ、面白い。少し難解な表現もあるにはあるが、ブラックユーモアあふれる不思議な物語の世界に引き込まれてしまう。
 これが英語教室の題材として適当かどうかはともかく「歯応え」のある教材となることは間違いないかと思う。もう少し読み進めてみよう。
                 ◇
20191108-1573178778.jpg 米CNNで “Why Tom Watson is stepping down” という見出しの記事を見かけたので、はて、あのアメリカのゴルフのレジェンド的存在、トム・ワトソンがなぜ、そもそも何からステップダウン(辞任)しようとしているのだろうか?と思い、その記事をクリックしてみた。そうしたら、記事はゴルフのワトソン氏のことではなく、英労働党の副党首、トム・ワトソン氏にまつわる話題で、来月12日に投票が行われる総選挙にワトソン氏が立候補をせず、副党首の座からも辞任するという記事だった。
 私はこのワトソン氏のことは全然知らなかったが、まだ52歳の若さの彼は党内では焦点のブレグジット(Brexit)では欧州連合(EU)残留支持派に属しているとか。私はこの総選挙でEU残留支持派が大勢を占め、来年再度、英国のEU残留か離脱かを問う国民投票を実施し、最後には残留支持派が逆転勝利して欲しいと願っている。その実現可能性はなきにしもあらずだろう。

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