- 2018-03-23 (Fri) 22:38
- 総合
体調が回復した木曜日。台北市中心部から電車で15分程度で行ける板橋(バンチャオ)に足を向けた。『美味しい台湾』で推奨されていたからだ。降車したのは府中駅。そこの朝市で朝食を食べ、隣の板橋駅に向け、ぶらぶら歩いた。アリスではないが、私もそれで——現在我迷路了!——状態に陥ってしまった。困ったことに尿意(便意も)を催してしまった。途中、銀行の支店らしきビルがあったので中に入り、正面の受け付けらしきところに座っていたおじさんに、駄目もとでトイレを使わせてくれと頼んだ。トイレは中国語で「洗手间」。私の発音が悪かったのか、おじさんは???。それで手を洗うジェスチャーを交えると、「嗚呼、シーショウジエン!」と笑いながら、トイレを指し示してくれた。謝謝!
トイレにはトイレットペーパーがなかった。だが、リュックの中に携帯用除菌アルコールタオルがあるから大丈夫。数分後、そのアルコールタオルを取り出して使用上の注意を読むと、水洗トイレには流すなと書いてある。しまった!トイレを詰まらせてしまってはせっかくの親切を仇で返すことになる。リュックの中を漁る。最奥部にティッシュが数枚あった。いつか花粉症の鼻詰まり用にと入れていたものだ。どこで何が役に立つか分からない。
金曜日は三重(サンチョン)を訪れた。ここも『美味しい台湾』でお勧めの場所で同じく台北中心部から地下鉄で15分程度の近さ。ここには著者が「鲁肉飯」のマイベスト第1位に挙げているお店「今大鲁肉飯」がある。鲁肉飯とは「豚肉の醤油煮込みかけご飯」。地下鉄の台北橋駅で下車してとぼとぼと歩く。私はこういう旅ではとにかく勘を頼りに歩く。上記のごとく道に迷うことがしばしばではあるが。お店は廟の南聖宮(ナンシェンゴン)の斜め向かいにあると記してあるので、道行く人や商店で働く人たちに南聖宮の所在地を何度も尋ねたが、埒が明かない。
最後に飛び込んだお店では「ああ、あそこね。遠いよ。歩くのは無理!」みたいなことを言われた。お店を出てタクシーでもつかまえるかと思って横断歩道の前に立ち、前方を見やると、何と南聖宮はこの方角へという小さな案内標示板がある。あれ?これは案外近いのでは?と思い、歩いていると、南聖宮が見えてきた。目指すお店もすぐそばに当然あった。
午前11時頃だったが、すでにお客が並んでいる。鍋の前ではおばちゃんやお姉さんたちが忙しく立ち働いている。この辺りまで足を伸ばす日本人観光客が多いかどうかは分からないが、中心人物らしきおばちゃんは私の顔を見ると、「スープはシイタケとニガウリの二つ。どちらにする?」と日本語で声をかけてきた。迷った末にシイタケを選び、煮魚の副菜も注文。この三つで何と100元(約376円)。テーブルに座って待つこと数分。すぐに注文した品々が出てきた。確かに美味かった。鲁肉飯が盛られたのは小さなお茶碗なので、もう少し食べたい。それで食べ終えた後にもう一杯(25元)注文した。
私の前に座っていたおじさんのお盆には鲁肉飯が最初からお茶碗で2杯。私が追加を頼むと、「やっぱり、そうでしょ」という風にニコッと笑った。
台北はこの二、三日曇り空で、肌寒く感じることもあったが、金曜日は気持ちよく晴れ上がった。昨秋は毎日洗濯に精を出さざるを得なかったが、今回の旅では金曜朝、コインランドリーで下着やシャツを初めて洗濯。週明けに帰国するまでこれで十分だ。この季節を選んで良かった!
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