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久しぶりに神戸

  • 2018-01-05 (Fri) 13:41
  • 総合

20180105-1515127241.jpg 正月が過ぎ、関西に来ている。まずは神戸。博多から新神戸までの新幹線の自由席は結構混んでいた。新神戸で下車する際、通路に立っている乗車客の間をすり抜けるだけで一苦労した。日頃暇人なのに混むのが分かっている時期に旅をせざるを得ないのは辛い。
20180105-1515127264.jpg 神戸でホテルにチェックイン後、三ノ宮駅の待ち合わせ場所へ。この夜はU先生とKさんと再会を約していた。旅先ゆえ手元に手帳がないので、最後に歓談したのはいつだったか分からない。この2年は会っていないような気がする。レストランでコースを注文した後、再会を祝して乾杯。前回は断酒中の身ゆえ、私はウーロン茶だったが、今回は晴れて酒を飲んだ。メニューから選んだのは「超辛口」と書かれた純米日本酒「播州一献」。まずまずの口当たりだった。
 英語学者ながらイスラムの世界に詳しいU先生。タンザニアで長く勤務した経験があり、スワヒリ語に精通しているKさん。中国語・韓国語を独学している私。言葉を巡る話題で大いに盛り上がった。U先生は農家の長男であり、大学教授の仕事を退官した今でも農業に従事しながら、イスラムの人名などについて精力的に著述を続けておられる。自分の家で食べるお米は自作しているとか。私から見れば理想的な人生を歩んでおられる。楽しい語らいの後はまた一年後の再会を訳して別れた。次はKさんの住む大阪で桜の季節か。
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 大晦日から新年にかけ、アパートで一人で過ごしたため、これはいい機会とケーブルテレビで放送している年末年始の中国語と韓国語の番組を沢山見た。日本なら新年の特番が目白押しだから中韓もさぞかしと思いきや、特段のことはなかったように見受けられた。中韓ともに我々が祝う新暦の新年よりも旧暦の正月、いわゆる春節の方が賑々しく祝われるもののようだ。
 中国語の番組で印象に残っているのは、あの毛沢東主席が台頭する日中戦争の時代を背景とした戦争ドラマ。私が見たシーンでは日本兵の狂気的な残忍なシーンは幸いにしてなかったが、伝え聞くところではそういうシーンを満載したドラマも少なくないとか。なるほど、幼児の頃からそういう戦記物を繰り返し目にしていたら、彼らの対日観はかなりいびつなものとなるだろう。複雑な思いをしながら、ドラマの筋を追った。
 それで思い出したのは、子供の頃に見たアメリカの戦争物のドラマ。タイトルも内容もよく覚えていないが、とにかくナチスに率いられたドイツ兵が愚鈍極まりなく描かれていた。もちろん、日本語の吹き替えで見たのだろう。子供心に面白かったことだけは覚えている。ひょっとしたら、20歳でアメリカに留学していた頃に見たドラマと記憶がダブっているかもしれない。いずれにせよ、そうしたドラマを見て大笑いしても、ドイツ人一般に対するイメージが悪化したことは決してない。あくまでドラマとして見ていたからだ。
 それでは今、現在進行形で日本兵の非道な振る舞いをテレビで見ている中国の子供たちは日本にどういうイメージを抱くのだろう。両親や親戚が「爆買い」とともに持ち帰る日本の土産話を好意的に受け付ける余地があるのだろうか。「ドラマと現実は別の世界」と理性的に受けとめてくれることを心から願う。

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