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物は言いよう!?

  • 2016-05-27 (Fri) 12:53
  • 総合

 蒸し暑くなってきて生ビールが恋しい季節となった。と書いても、実際に飲みたいと思っているわけではない。この欄で何回か書いている通り、去年の正月明け以来の断酒は依然続けている。別に無理しているわけではない。はるか昔に禁煙に成功した時もそうだったが、飲酒や焼酎のことが頭の中から消える、思い浮かばないようになれば、何のことはない。後はごく自然に時が流れていくだけのことだ。失恋の痛手から立ち直るときと似てなくもないか。その人の存在が消える、頭に浮かばなくなれば、思い煩うこともなくなる。
 ただ、残念に思うこともある。自宅近くを散策していて、雰囲気の良さそうなお店に出くわした時などがそうだ。嗚呼、こういった店で一人静かに焼酎のオンザロックを二三杯もやれば、心地好い酔いに浸れるに違いないなどと思う。まあ、そのうちにたまにはいいかと思ってはいるが、まだ当分は慎もう。
 時々脳裏をかすめる表現がある。フランク・シナトラが言ったと伝えられる言葉だ。正確に覚えているわけではないので、ネットで調べてみると、次のような文章が出てきた。
“I feel sorry for people who don’t drink. When they wake up in the morning, that’s as good as they’re going to feel all day.” (酒を飲まない人たちを可愛そうに思うんだ、私は。だってそういう人たちは朝起きた時が既にベストの状態であり、それ以降良くなるなんてことはないんだろうから)。二日酔いの気分は最悪だが、段々と回復に向かい、やがて朝のむかつく気分が嘘のよう、なんてのは、確かに酒飲みの「専売特許」みたいなものだろう。
                 ◇
 週末にテレビで楽しみに見ているのがある。韓国語ドラマではない。これは語学の勉強のためにしょっちゅう見ている。競馬放送だ。競馬ギャンブル自体は昨年4月以来、すっかり足を洗ったことは既に書いた。賭け事とは縁のない生活を続けている次第だが、これも決して無理をしているわけではなく、やりたいとは思わないのだ。
 ただ、馬が走るのを見るのは好きだ。私が契約しているケーブルテレビでは午後から中央競馬会(JRA)のレースを見ることができるため、読書の傍ら、レースを観戦している。テレビでは競馬専門紙の記者たちが予想を語っているが、あまり当たらないようだ。勝ち馬を当てるのを仕事としている人が予想しても外す。さらに、競馬には馬主に厩舎関係者や騎手、多くの人の思惑が交錯する。こちらが手にするのはごくわずかな情報。所詮素人が当てるのは至難の業だ。私が競馬から足を洗った一因でもある。
 それでも、これまで長い間競馬を楽しんできたので、馬券は買わないで予想だけはする。スポーツ新聞や競馬新聞を買うこともない。JRAのホームページで出馬表は読める。これで十分だ。自分なりの予想をした上でレースを楽しむ。自分の推理力を楽しみ、元手はゼロ。儲けにはもちろんならないが、損をすることも絶対にない。お膳立てはJRAがすべてやってくれる。これほど贅沢な遊びはないだろう。JRAは国民に馬券を買わせようとあの手この手のコマーシャルをテレビで流しているが、その手に乗ってはいけない。
 さて、競馬の祭典とも言える、日本ダービーが今年もやってきた。日曜日。18頭の3歳駿馬が一生一度の栄冠を目指して駆ける。予想するだけで十分楽しいから不思議である。

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