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徳島再訪

  • 2013-03-21 (Thu) 16:00
  • 総合

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 徳島市を訪れた。丁度1年ぶり。ここで昨年に引き続き、英語での講演をするための訪問だ。今年は英国及びアイルランドの文学紀行の旅を振り返って拙い話をさせていただいた。集まった方々は50名ほど。ざっと20人近い方々とは1年ぶりの再会となった。にもかかわらず、なんだかずっと昔から知っている旧知の方々と再会したような雰囲気だった。残念ながら名前まで記憶している方は数名に過ぎなかったが。
 この講演会は地元で国際交流の活動を展開している「ひろばインターナショナル」と英語に造詣の深い人々が集う「スピーカソン」というグループの共催。多くの方々が英語の達者な使い手であり、それゆえに英語での講演となった次第だ。
 いや、手前味噌になるのは承知の上で書かせていただけば、Q&Aを含め、約2時間の講演、とても楽しくしゃべらせていただいた。『嵐が丘』のエミリー・ブロンテ、『人間の絆』のサマセット・モームなど、どちらかというと、英文学の主流からは離れた作家が中心となった感があるが、皆さん、辛抱強く付き合っていただいた。参加者の簡単なコメント用紙を後で読ませてもらったが、「面白かったです。英文学に興味が湧いてきました」「イングランドを旅しているような気分になりました」といった嬉しい感想が記されていた。
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 講演会の後は会場を移しての食事会。地元の冷酒を頂きながら、こちらも和気あいあいと進行した。上記2グループの主だった方々が全員、順番にテーブルスピーチを行い、講師の私を身に余る言葉でねぎらってくれた。結婚式で新郎新婦の人柄や仕事ぶりが来賓祝辞で賞賛され、その場に居合わせた人々が全員、真実に目をつぶり、一日だけの期間限定の人格識見ともに申し分のない「l秀才」や「才媛」が「誕生」するものだが、私は皆さん方のおほめの言葉を拝聴しながら、まさにそういう面映ゆい心境だった。
 講演会前日の晩には有志が集まって、お寿司屋さんでウナギとお刺身を頂いた。さすが、徳島と言うべきか。出てくるマグロの厚みが半端ではない。ウナギは故郷西都に「入船」という名の絶品の鰻を食わせる店があるが、このお寿司屋さんではウナギの生の肝、まだ、ピクピク動いている肝が出た。ウナギの生の肝を見たのは初めてのこと。小中学生の遠い昔、山紫水明の故郷の川でウナギを金突き(魚を突く銛)や釣り針の仕掛けで捕ったことはあるが、生肝を食した記憶はない。集まった方々は女性が多く、生肝はどうもと遠慮されたので、私がありがたく、確か3個の肝を一人で頂戴した。 精がつき過ぎたのか、その夜は目が冴えて眠りに落ちるのに苦労した。1個で十分だったか。我ながら、贅沢なことを言っている。
 「また来年も来てください。徳島を第二の故郷にしてください」と言ってくださった方もいた。これだけ気持ち良いお付き合いをさせていただくと、徳島訪問がこれからも癖になりそうである。はてさて、来年はどんな話で徳島の方々を楽しませることにしようか。そんなことを考えながら、徳島駅で大阪行きの長距離バスに乗った。
 (写真は、徳島市での講演会の様子。その後の懇親会での記念撮影)

Comments:1

板東美貴子 2013-03-21 (Thu) 21:42

徳島の板東です。

那須さん 次回徳島訪問の際は ぜひ
眉山に登ってみてください。
頂上から 見た徳島市は ”リスボン(ポルトガル)に 似ている”と かつて徳島で 亡くなった作家モラエスが 残した言葉通りの水の都です。

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