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お寒うござんす

  • 2013-01-29 (Tue) 20:28
  • 総合

 前回の項を書いたのが新年1月の5日か6日のこと。早くもその1月が過ぎ去ろうとしている。これを後11回繰り返したら、もう翌年だ。いくら何でも早すぎまっせ、神様、と突っ込みの一つでも言ってみたくなる、このごろである・・・でもないか。
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 ずっと部屋にこもって翻訳の作業をしていることは前回に書いた。週末も含め、全く同じ生活。よって特段書くこともない。出かけるのはスーパーに日々の自炊に必要なものを買い物(最近の味噌汁の具は専らホウレンソウとアサリ)に行くのと、馴染みになった行き付けの小料理店を判で押したように、週に一度のぞくことぐらいだ。もうこんな生活がほぼ2か月続いている。遊び心は皆無に近い。やればできるものだ。以前に先輩のアパートにお世話になっていた時は家猫君がいて、時々遊んでくれていた。ここではベランダにやって来る雀たちがいるが、猫君と違い、じゃれついてもくれない。
 それで、FM放送でほぼ終日クラシック音楽を流しながら、英語を日本語に落としている。この「落とす」という表現、何となく気に入っている。実際、一旦「落とす」と、なかなか「修正」「回復」が難しい。
 友人、知人にたまにメールすることがあると、こんなに真面目に机に向かっているのは、学生時代を含めて人生初めてだなどと書き送っている。(売れない)作家になったような心境である。でも、不思議なことに決して侘しい生活でもない。第一、出て行くお金が少なくてこれは非常に助かる。仕事を終えて、毎夕、傾ける焼酎(黒霧)が実に美味い。東京や大阪と異なり、福岡は故郷の宮崎同様、20度の焼酎を売っている安売りの酒屋がある。これも前回書いたキャベツやちょっとした惣菜を肴にマグカップでぐいっとあおる。ささやかなことにも喜びを見い出すことのできる質に生まれついている。
 そういうわけで、(そう呼べるか怪しいが)料理をしたり、食後に洗い物をするのも嫌いではない。特に鍋や茶碗を洗う時、下腹に力を入れてやると、いい運動になる(ような気がする)。何を食べても美味く感じる胃袋を持って生まれてことを亡きお袋と神様に深く感謝している。
 実はブログ更新が滞っていたもう一つの理由がある。最近ふと、毎日どれだけ翻訳しているのかと思い、ざっと調べてみたら、A4の紙で数えて、5枚から6枚分ぐらいの量のようだった。英語自体は難解でないので大いに助かっているのだが、それでも、やはりこなれた日本語に訳すのは一苦労だ。そういうこともあって、ブログ更新の意欲が失せている。私の精神的キャパを超えている。
 とは言え、もうすぐ2月。私の誕生月である。50代最後の年だ。2月生まれにしては寒さが苦手で早く寒気が緩まないかと願っている。先に読んだジョージ・オーウェルの伝記では、オーウェルは結核を病んでいたこともあり、冬が苦手で、特に2月は “the most detestable of months” (一年の内で最も忌まわしい月)と呼んで忌み嫌っていたという。2月生まれとしては複雑な心境になるが。
 (写真は、デジカメに残っていた懐かしい猫君のスナップ。何を考えているのだろうか。人間より深遠なことを考えていたりして)

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