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「熟能生巧」

  • 2022-03-31 (Thu) 10:54
  • 総合

20220331-1648691611.jpg 3月も今日で終わり。明日から4月。昨年も瞬く間に過ぎ去ったような気がするが、今年もそれに輪をかけて早いよう(な気がする)。春休みに加え、公民館の中国語、韓国語講座ともに最終週は休講となるため、凄くのんびりとした一週間を過ごしている。私の年齢、いや私より年長者でも「現役」の人はいるはずで、そのような方々には申し訳ないが、やはりしばしのんびりと過ごせるのは有り難い。
 専門学校の年度最後の授業では私の好きな英語表現を語った。“Practice makes perfect.”(習うより慣れろ)と辞書に載っている。この表現を口にする時よく思い出すのは遙か昔の高校時代。器械体操部に入部し、先輩たちに鍛えられた床運動。運動神経の良くない私はマットの上で演じるバク転が怖くてできなかった。側転から両足を蹴ると、なぜ体が反転してバク転となるのか、どうしても納得できなかった。頭から落下するのではないか。
 2人の先輩が臆病な私の腰にロープを巻きつけ、私が側転からマットを蹴ると、左右から同時にロープで私の体を浮かせた。これなら私でもバク転ができた。数回のトライで自力でできるようになった。まさに “Practice makes perfect.” だ。
 ふと思った。中国語ではなんと表現するのだろうか。調べてみると、次の表現が出てきた。「熟能生巧」。辞書には「慣れてくれば上達する」と記載されている。「巧」は「巧妙な、器用な」という意味で、私には「技巧」という熟語が連想される。
 韓国語では何というのだろうとネットで調べると、次の文章が出てきた。배우기보다 스스로 익혀라. 直訳すると「習うより自らなじむこと」とでもなるのだろうか。要するに理屈ではなく、身体で、感覚で身に付けよということだろう。外国語学習では座右の銘にしたい言葉だ。
                  ◇
 クリスチャンの端くれとして毎朝、ウクライナに平和と安寧が一刻も早く戻ることを祈っている。ロシアとの和平交渉で進展があったような報道もあったが、どうも額面通りに受け取ることは時期尚早のようだ。少なくともロシア軍がウクライナから全面撤退することはなさそうでウクライナを東西に分断して東半分を支配下に置きたいように見える。それが恒久的な和平につながるとは到底思えないし、ウクライナはもちろん国際社会も容認はできないだろう。
 ロシア政府からはキエフなどへの攻撃を縮小する意向など和平ムードを作り出すかのような姿勢が見られ始めているが、外電をさぐるとどうやら現実からは乖離している。都市部への攻撃はさらに激化しているかのようにさえ見える。戦火が開かれて一か月が過ぎた。ウクライナの人々は疲弊の極にあるのではないか。プーチン政権にウクライナ侵攻を続ければ続けるほど泥沼にはまり、それは結局自らの政権の首を絞めることになることを分からせるしか手はないのだろうか。
 明日からは新年度が始まる。プーチン政権が停戦に合意し、侵攻停止を表明というニュースが米CNNや英BBCなどで流れることを願うが、ロシアから日々伝えられるのは毎日がエイプリルフール? いやフェイクニュースの最たるものばかりだ。

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