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圧巻の一打!

  • 2022-01-19 (Wed) 10:05
  • 総合

20220119-1642554225.jpg 米PGAツアーを見ていて久しぶりに興奮した。日本人ゴルファーのエース的存在、松山英樹選手がハワイで行われたソニーオープンで優勝を飾った。日本人選手では最多のPGAツアー8勝目。アジア勢としても韓国のK.J.チョイ選手に最多タイで並んだ。
 時差があるのでハワイの日曜日午後は日本時間月曜朝。松山選手は首位のラッセル・ヘンリー選手とは2打差の17アンダーでスタートしたが、ヘンリー選手は好調を持続し、前半ハーフを終わってその差は5打に開いていた。どうせ今回もまた惜敗に終わるのだろうなあと思って私は途中からテレビを見るのをやめ、仕事(英語の非常勤講師職)の準備に専念した。お昼前、そろそろ終わっているかなとテレビを付けると何と、最終ホールを残し松山選手は22アンダー、首位に1打差に迫っている。
 そして最終のパー5のロングホールではバーディーを奪い、追いついた。圧巻だったのは同じ18番で実施されたプレーオフの第2打。松山選手が放った一打は270ヤード越えでピンそば1㍍のイーグルチャンスに。ヘンリー選手は3オンにも失敗しており、松山選手はバーディーでも楽に勝っただろうが、文句なしのイーグルで逆転優勝。昨シーズンは世界最高峰のマスターズでも勝利するなど大活躍の一年だったが、今回のソニーオープンも見事な勝利だった。松山選手に競り負けたヘンリー選手も脱帽するしかなかったようだ。次の潔い一言がそれをよく物語っている。“It stings. I played some great golf. So tough to swallow, but Hideki played great all day and happy for him.” Good loser ここにあり!
 テレビを見ていると、ギャラリーが母国のヘンリー選手を上回る声援を松山選手に送っていた。PGAのホームページで次の一節を読んで納得した。Despite playing in the U.S. against an American, Matsuyama was the clear crowd favorite thanks to Honolulu’s strong Asian population. Sony is a very successful Japanese company as well, and …
                   ◇
 外国語を学んでいて語順の大切さをよく考えるようになって久しい。我々日本語話者が英語を苦手と感じる理由の一つにこの語順の問題があるのではないかと思う。そうでなければ頭に浮かんだ語をそのまま英語に置き換えればいいだけの話ではないかと考えたりもする。そう簡単でないことは分かってはいるものの。
 例えば、次の文章。「私にはテレビを見ている時間がない」。英語では普通、I don’t have time to watch TV. と言うのが妥当だろう。日本語では「テレビを見ている」という情報が最初の方に出てくるが、英語では watch TV が末尾に登場する。英語では大事な情報でも後から追加していく言語のようだ。日本語はできるだけ前に置く(言う)のが特徴の言語のようだ。中国語では「我没有时间看电视」。中国語でも「看电视」(テレビを見る)という情報が末尾に来ている。この点でも英語と中国語は類似のようだ。
 英語と中国語ではとにかく、最初に文の要素、上記ならSVOをしっかりと述べ、その後に追加すべき情報を付け加えていく。日本語は文の要素などおかまいなしに、頭に浮かんだ大事な情報をそのまま置いて(口にして)おけばいいのだ。少し乱暴な言い方になるが。語順の世界から新たな視界が開けないものだろうか?

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