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新年の誓いは?

  • 2022-01-03 (Mon) 15:35
  • 総合

 正月2日早朝、久しぶりに新幹線に乗り、一路関西に。新神戸で下車し、三宮経由で芦屋駅へ。そこからバスに乗って「子羊の群れキリスト教会」に到着。午前10時半からの新年礼拝に参加した。普段は一日遅れ、インターネットで礼拝を拝聴しているが、やはり生で聞けるのは有り難い。牧師ピーター島田さんの味わい深い説教に耳を傾けた。
 半世紀遡って彼が米フィラデルフィアの家庭集会などで在留邦人を中心に布教していた頃。私はジョージア州の大学に留学していた貧乏学生だった。島田夫妻の家を突然訪れ、二週間ほど居候。縁もゆかりもない私に実に温かく接して頂いた。特に奥様には今日まで可愛がってもらって、深い恩義を抱いている。
 今回の旅にも奥様から頂いたアメリカの祈祷書 “Daily Guideposts 2022” を携行している。前日の元旦に読んだ今年最初の項が面白かった。S.T.さんが Praying together: New Year, New Revelation (一緒に祈ること:新年そして新しい誓い)と題して執筆していた。S.T.さんは新年の誓いを立てるのが好きらしい。新しい年の誓いを幾つか立てた後、前年の誓いの実践度を振り返る。次のような文章があって思わず笑ってしまった。write a novel. (worked on it for a week, then abandoned it) 。小説を一冊書くというのも誓いの一つだったが、一週間は取り組んだものの、それで諦めてしまったとか。私と同類の三日坊主? 多くの読者が読む “Daily Guideposts 2022” でこのように率直に書けるのは素晴らしいと思う。
                  ◇
 京都駅から亀岡を目指し、各駅停車のJR嵯峨野線に乗った。結構込んでいて、何とか座席に座ることができた。隣の座席には一見して東南アジア出身と思われる頭にスカーフをした若い女性が座っている。私がスマホに没頭していると、彼女が突然、カップに入ったお菓子を差し出し、一ついかがですか?という表情。断るのも失礼なので一つつまんでお礼を言った。それで何となく会話がスタートした。
 最初は英語だったが、彼女が日本語を解するようなので亀岡駅に着くまでの間、しばし日本語でおしゃべり。インドネシア人で亀岡からまだだいぶ先のところで介護の仕事をしている。来日する前に一年間日本語を学んだとかで、分かりやすい日本語を話していた。そのことをほめると、敬語表現が難しいと語っていた。お年寄りに食事の世話をする時に言う言葉は「召し上がってください」。私が「食べてください」でもOKですと言うと、「はい、それでも召し上がってください、と言ってます」と。
 確かに日本語をゼロから学ぶ外国語話者には日本語の敬語表現が難物だろうことは容易に想像できる。我々が中国語を学ぶ時に声調を含むピンインと簡体字に悩まされても、敬語表現には悩まされない。もっとも、今の中国語に敬語表現のあれこれがあったなら、難易度はさらにうなぎ上り確実だ。私はさじを投げるかもしれない。
 彼女はあと2年ほどは今の介護の仕事を続けて母国に戻ることになるらしいが、日本が大好きになったから引き続き日本に関係する仕事に携わりたいとも語っていた。訪れた(住んだ)国を好きになってくれるのは有り難いことだ。彼女が仕事にやりがいを感じ、日本語にますます精通することを願いながら、さようならした。

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